2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】
2022年09月11日 11:30
抜粋
お盆を過ぎると日が落ちるのが早くなり、朝晩冷えるようになってきたころから、アユ釣りは終盤戦を迎える。8月ごろから25cmオーバーが釣れ、各河川では大アユの季節に突入する。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)


大アユを狙え
大アユの醍醐味は、大の大人が30cmにも満たない魚に翻弄され、引きずり込まれるほどの引きの強さといえるだろう。
初期の15cmクラスから比べると、たった10cmほど大きくなっただけだか、アユのパワーは数10倍にもなる。その引きの強さが大アユの魅力だ。
私も大アユの引きの強さに魅了された1人でもある。私はどちらかと言うと、数よりも大アユ、尺アユを釣りたい派なので、9月を過ぎて各地で28cmクラスや尺アユが釣れたと聞くと、大型を狙って岐阜県の白川、付知川、益田川、福井県の九頭竜川に通い詰める。
すでに多くの河川で25cmオーバーが釣れている(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)この原稿を書いている7月後半現在、長良川中央や九頭竜川では、すでに25cmオーバーが釣れている。この記事が出るころがとても楽しみだ。
昨年の終盤は、長良川で尺アユが釣れて大にぎわいだったので、今年も楽しみだ。
タックル&仕掛け
大アユを釣るには、それなりのタックルが必要だ。初期の繊細な仕掛けとは違い、切れないイトやバレにくいキープ力のあるハリを選ぶ。せっかく大アユを掛けても、切れたりバレたりしたら元も子もない。信頼できる仕掛けを使おう。
タックル図・大河川(作図:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)まずはタックル選びから。タックルは大きく分けるとサオ、天上イト、水中イト、ハナカン周り、掛けバリと分かれている。順に紹介しよう。
タックル図・中小河川(作図:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)サオ
それなりのパワーのあるサオが必要で、急瀬クラス以上がオススメ。大河川か中小河川かで変わるが、九頭竜川や長良川のような大河川では流れの押しが強いので、アユのパワーも倍増する。立ち込んだ際、一歩も下がれない状況もあるので、強引なやり取りが必要になる。
パワーのあるサオが必要(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)私が選ぶとしたら、がまかつパワースペシャル引抜荒瀬9m。このサオは25cm~尺級までも抜けるサオで、激流でも大アユに主導権を渡さず真っ向勝負ができる。
白川や付知川などの中小河川では、緩い流れの場所で取り込めばいいので、パワーより操作性を重視したい。私はがま鮎競技スペシャルV7引抜急瀬9mを選ぶ。
天上イト
初心者やビギナーにはフロロカーボンラインの1.2~1.5号がオススメ。移動式天上イトで3~5m。私はPEラインの0.6号を使っている。PEは感度抜群だが、雨の日にトラブルが起きやすい。
水中イト
急瀬や荒瀬では沈みのいい高比重をオススメする。比重があった方が沈みが良く、オモリが小さくて済み、根掛かり防止になる。絶対に切れない信頼のおける太さの水中イトを使いたい。
私はがまかつのメタルライン、メタストリームの0.2号以上を使っている。高比重で流れが速いポイントでも、確実にオトリを底流れに沈めることができ、根ズレに強い。長良川のような急瀬の大河川で、特に好んで使っている。
仕掛けも大アユに照準を合わせよう(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)中小河川では無理に抜かずに寄せて取り込むので、がまかつ複合メタルラインメタブリッド中比重0.1号を使う。瀬釣りも泳がせ釣りも、どちらにも対応してくれる。
ハナカン周り
小さいハナカンだと大型オトリから外れてしまうので7号以上は必要だ。逆バリは、大型のオトリはウロコが固く刺さりにくいので、刺しやすく持ちやすい逆バリがいい。野アユが掛かったときに小さな逆バリだと、曲がったり折れたりするので4号以上。私はがまかつ楽勝サカサ5号、尺級が釣れる川では6号を使う。
中ハリスは、1.2号以上で、長さは50~60cmはほしい。付けイトなしで、水中イトと編み込みで直結で結ぶと切られにくい。私はがまかつ中ハリス鮎フロロカーボンライン1.5号を使っている。
掛けバリ
大アユはウロコが固いので、太軸のハリが有効だ。流れの速い荒瀬や急瀬でも太軸のハリだとハリスが適度に垂れてくれ、パンチ力があり固いウロコでもスパッと刺さる、大アユは引きが強いので、バラさないためにキープ力のある掛けバリを選びたい。軽いハリや細軸は、弾かれたり身切れしてバラシの原因になる。
太軸の大バリは重量があり、4本イカリだとどうしても根掛かりしやすい。オトリの負担が大きくなるので、4本イカリより3本イカリの方が1本しっかり刺さってキープ力が増す。また根掛かりも少なく済む。
私の場合、太軸で大型の引きでもバラしにくいがまかつのT1大鮎要8.5~10号や、T1大鮎無双9~10号を3本イカリで使っている。
もうひとつ、大アユにはチラシバリも有効。ハリスが長い分、広範囲に攻められ根掛かりも少なく、1本が深く刺さって確実に取り込める。私はT1要パワーチラシ9号やT1大鮎無双チラシ9~10号を使っている。
今年発売のがまかつメガ要10~12号は、太軸で大きくパンチ力があり刺さりも抜群で、尺アユのパワーで折れたり曲がったりしにくく、キープ力があるので確実に大きなアユでも取り込める。
初心者や作るのが面倒な人には、市販の大アユ用の完全仕掛けもある。
大アユのポイント選び
8月半ばから9月初めは最もアユのパワーがある時期。流れが速い段々瀬、急瀬や荒瀬をメインに組み立てる。9月中旬~終盤は気温、水温が下がってくる。アユも群れてくるから、流れの緩い深瀬や瀬肩のポイントをメインに組み立てよう。
9月を過ぎれば尺アユも狙える(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)釣りの流れとして、速い場所での釣りの前にオトリを循環させよう。いきなり急瀬や荒瀬から釣りを始めると、オトリが変わらないとその日の釣りが終わってしまう。メインの急瀬や荒瀬を攻める前に、少し流れの緩い平瀬や瀬肩、瀬尻などで養殖オトリを天然オトリに交換し、数匹天然オトリを釣ってから急瀬や荒瀬を攻めたい。
大アユの釣り方
釣り方としては、流れが速いので、引き釣りの方が有効だ。目印の位置は水深によって違うが、サオの2節目の少し上に一番下の目印を合わせる。流れの強い急瀬や荒瀬では水深によって、目印の位置を3節目より上に調整し直すと、オトリの沈みが良くなる。
オトリを送り出したらサオを自分の目線の高さまで寝かせ、オトリの動きを軽く感じる程度にイトを張る。サオ先はやや上流に向け、オトリの動きに合わせ引き上げる。引っ張りすぎるとオトリが浮いてしまうので、ゆっくり引き上げる。
3~4回探って反応がなければ、1歩か2歩前に出て同じように釣る。前へ出られなければ2~3歩下がる。とにかくオトリを移動させ、数多くの野アユにオトリを見せることが大事だ。
引き釣りで急瀬や荒瀬を攻略
流れの緩いポイントでオトリを数匹確保できたら、いよいよ大アユに挑戦だ。平瀬、早瀬と攻め方は変わらないが段々瀬、急瀬、荒瀬の攻め方としては流れの強さにもよるが、背バリ、もしくはオモリを付けて確実に底流れまでオトリを沈め、引き釣りで攻める。
私の場合、オモリは1~2号をメインに使う。オトリの沈み具合で増やしていく。例えば1号のオモリでスタートし、オトリが流れに負けて流されるときは、1号を2個にしたり1号と1.5号を2個付けたりする。
オモリ1個より軽めのオモリ2個付けた方が根掛かりしにくい気がする。オモリを使うときはサオが重要で、穂先が硬くパワーのあるチューブラのサオがオススメだ。軟らかい穂先だと、オモリが石の間に入って根掛かりしやすい。
オモリの位置だが、基本はオトリから20cm上に付ける。オトリの沈み具合で、石が小さいポイントではオトリ近くに付けるとオトリの沈みが良くなる。特に渋いときはオトリを広範囲に泳がせたいので、オモリをオトリから30cm離して一番元気なオトリで広範囲に誘うのが効果的だ。
流れが速い急瀬や荒瀬では、流れで掛けバリが浮きやすいので弾かれないように、太軸の重いハリを使う。また9号以上を使うと、身切れによるバラシを減らせる。
オモリと背バリ(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)次に9月半ば以降~終盤の気温、水温も下がってアユが流れの緩い場所にたまりだすと、背バリで攻略する。背バリはオトリの安定感が良く、オデコがルアーのリップの代わりをするので、沈みが良くなる。背バリは瀬でもオトリを泳がせることができるので、オトリが弱りにくい。
サオを寝かせて耐える
次に引き抜きだが、瀬の大アユはかなりのパワーだ。下流に走られサオがのされ、イトがプツンなんてことがよくある。のされないために掛かった後、すぐにサオを立ててはダメだ。サオを寝かせたままグッとこらえ、大アユを止めてサオがめいっぱい曲がってからサオを立てると、反発力でオトリと掛かりアユが飛んできてタモに収まる。
九頭竜返し(振り子抜き)は、両手で行うので比較的楽に引き抜ける。覚えておいて損はない。
九頭竜返しは大アユに有効(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)私は右利きだが、掛かった後サオを絞って利き手にもよるが、右手が上で左手がグリップ。サオを立てて、オトリと掛かりアユをナナメに引き抜く。円を描くように遠くに回し、自分の上流にオトリと掛かりアユを落とし、自分の方に寄せて鼻かんの少し上をつかんでキャッチ。これが九頭竜返しの一連の動作だ。
寄せて取り込みも必要。特に尺級は重量があるので、近くに流れの緩い取り込める場所があれば、無理しなくてもヘチやトロ場に寄せて確実に取り込もう。
その他のポイント
大アユを狙う上で頭に入れておいてほしいこと。特に大雨後の引き水は見逃せない。トロ場や淵の深場にいた大アユが瀬に出てくるからだ。引き水時、そのポイントでの一番大きなアユは、オトリを入れて速攻で掛かることが多い。
急瀬や荒瀬、深瀬では大きめのオトリを付けよう。基本的にしっかりと底流れに沈めることが大事で、小さいオトリでは流れに負けてオトリが浮いてしまう。大アユ狙いでは、23cm以上のオトリを使おう。
大アユに限ったことではないが、掛けバリの交換は大事。まだいいか、面倒くさいはダメ。何も釣れなくても最低30分に1回はハリ交換しよう。オトリを触るときは手を冷やしてから触る。
釣れるアユが追い星のある魚から釣れるので追い星のない白いアユが釣れたら移動の合図。元気なオトリで10分以上掛からないときは、他のポイントを探そう。
<週刊つりニュース中部版 渡辺敦/TSURINEWS編>


















