現役船長が徹底解説 【ヒラマサジギングの基本タックル・アクション】

2022年09月17日 16:30

[TSURINEWS]

抜粋

これまで当連載ではイサキSLJ・イカメタル・タチウオなど、比較的ライトで初心者問わずに楽しめる釣りについて執筆させていただいたが、今回は多くの釣り人のあこがれの的な釣魚になっているヒラマサの基本について紹介していく。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

現役船長が徹底解説 【ヒラマサジギングの基本タックル・アクション】

ヒラマサの釣りシーズン

意外と知らない人も多いが、ヒラマサはほとんど一年中狙えるターゲットだ。3~4月の春の産卵シーズンである春マサと、産卵が終わった後の7~8月の夏マサはよく聞く言葉だが、それ以外のシーズンでも十分に楽しめることができる。

年間を通した流れでいえば、先述したように3~4月は産卵前の荒食いでコンディションの良いヒラマサが楽しめる春マサで、5~6月は産卵のために一時不在となるのでシーズンオフとなる。7月から夏マサシーズン到来となるが、このシーズンは大体お盆前ぐらいまで。よく8月に入って夏マサという人もいるが、梅雨が明けた後は水温が高くなりヒラマサの活性も下がる。

現役船長が徹底解説 【ヒラマサジギングの基本タックル・アクション】強烈な引きは一度味わえば病みつきに(提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

誤解している人も多いが、実際の夏マサシーズンは7月である。しかし、夏マサシーズンが終わった8月の高水温期もヒラマサは釣ることができ、9月の台風シーズンに突入すると水温も低下し始めるので、それに反比例するかのようにヒラマサの活性も上がり、9~10月はよく釣れることも多い。そして、まだまだ水温の高い11~12月もヒラマサは釣りやすいシーズンで、1月の大きな寒波が到来してから2月いっぱいぐらいまでは水温の変動が激しく、タフなシーズンとなる。

このようにヒラマサはほぼほぼ年間を通して楽しむことができるターゲットで、シーズンオフとなる時期は、5月のゴールデンウイーク前後から6月いっぱいぐらいまでの2か月未満というわけだ。

状況に応じたタックルセレクトを

ヒラマサジギングのタックルといえば、かなりガチガチのパワー系タックルを想像する人も多いと思うが、必ずしもそうではない。ヒラマサジギングは水深10m程度で狙うこともあれば、80m以上で狙うこともある。この点が少しややこしい部分ではあるのだが、どういったタックルが必要になるかは、乗船する遊漁船のスタイルで大きく変わってくる。

私の船の場合は比較的近海の水深50m程度までのポイントで狙うことが多いが、近海エリアは遠海のエリア、例えば七里ヶ曽根や沖ノ島などといった、片道2時間以上を要するエリアよりも当然のことながらエントリーはしやすいため、プレジャー船などのライバル船は多く、有名なポイントなどはどのタイミングで訪れても常に1~2隻の船が浮いていることもざら。魚は常に人的プレッシャーにさらされており、水深も浅いため魚も騙しにくいため、より食わせに特化したタックルセレクトとなる。

推奨タックル

推奨タックルとしては、ロッドは最大で180gのジグがシャクれる「Mもしくは3番」クラスで、リールは5000~6000番のハイギア。PE0ラインは標準3号、リーダーは40~50lbで、メタルジグはロングジグの100~120gがベースとなる。「軽いな」と思う人も多いかもしれないが、これが近海エリアでのヒラマサジギングのベストタックルだ。

現役船長が徹底解説 【ヒラマサジギングの基本タックル・アクション】タックル図(作図:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

もちろん水深80mがメインとなるジギングの場合は、これよりもタックルは強くなる。ロッドは「MHもしくは4番」クラス、ジグも150g以上が必要となることも多い。

文字数に限りがあるので詳しい解説はできないが、要は「使い分け」である。ゴルフで例えるならショートホールのティーショットでドライバーを選択することはないし、ロングホールのティーショットでアイアンを使うこともない。つまり、できないことはないが、適してもいないというわけである。この辺の詳しい話が聞きたい人がいれば、ぜひ私の船に釣りに来ていただき直接質問していただければと思う(笑)。

一定リズムのワンピッチジャーク

ヒラマサジギングでの基本アクションはワンピッチジャークが主体となる。よくジャークの間にストップを入れたり、早巻きやフォールを混ぜたりなどのイレギュラーアクションを多用する人を見かけるが、ヒラマサ狙いにおいてこれらのアクションははっきりいって逆効果になる。

ブリにはこれらのアクションが有効となる場面も多いが、ヒラマサ狙いで大事なのはきれいな一定のリズムのワンピッチジャークを心掛けること。いかに違和感のない自然な動きを演出することができるかが重要となる。

「全層ジギング」を心がける

そして、落とし直しはせずに1回の投入でピックアップするまでジャークを続ける、いわゆる全層ジギングを心掛けることも大事な要素。この理由としては幾つか挙げられるが、一番はヒラマサにジグを見切られないようにするため。基本的に海中にルアーを垂らしている時間が長ければ長いほど、魚はジグにスレて釣れなくなってしまう。しっかりと上までアクションを続けて、魚の視界からジグを1回1回消してやることでヒット率を上げることができるわけだ。

現役船長が徹底解説 【ヒラマサジギングの基本タックル・アクション】「スレさせない」がヒットへの近道だ(提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

また、ヒラマサは浮き袋がないので、どこまでもジグを追ってくることができる魚でもある。水深50mのポイントで釣りをしていて10mのレンジでヒットするということもある。40mまでは全層ジギング、50~60mであれば一度くらいは落とし直しても良いが、最低でも40mまでは誘うようにしよう。ちなみに、回収をこまめにすることでオマツリ防止にもなるので、釣行中の無駄な時間の削減にも貢献する。

基本の誘いの質を上げよう

厳密にいえば、同じワンピッチジャークでも、ジャークストロークを調節したり、その日のヒラマサの活性・水深・風、潮の強弱などでジグを使い分けたりなど、ヒラマサに口を使わせるために考慮すべきことは他にもあるが、前記2点が最も大切な基本となる。

もちろんこれを実践したからといって釣果が簡単に何倍にもなるというわけではないが、ヒット率は格段に向上する。釣り人の基本的な性として、厳しい状況になればなるほど、あの手この手と試しがちだが、釣れない状況であればあるほどこの基本の誘いの質を上げることが釣果への近道となることを覚えておこう。

<週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥/TSURINEWS編>

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