ヒラマサや大ダイが高確率で釣れる【完全フカセ釣りってどんな釣り?】

2022年09月18日 16:30

[TSURINEWS]

抜粋

鷹巣、三国の完全フカセ釣りと言えば、5月解禁の鷹巣沖のマダイ釣り、6月に解禁する玄達瀬のヒラマサ釣りが花形だが、秋も面白い釣りが楽しめる。今回、三国から鷹巣にかけての海域を舞台に、秋の完全フカセ釣りの魅力について紹介したい。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

秋の完全フカセ釣りの魅力

ターゲットとなる魚は、マダイや青物、アジなどだが、秋は青物の数が狙えるチャンスだ。良い年だと俗に「小マサ」と呼ばれる2~3kgのヒラマサが数釣れ、この魚で大型クーラーが満タンになる日もある。中~大型のヒラマサを獲るにはやり取りに技術が必要だが、このサイズならあしらいやすく、数も多いので腕を磨く機会としてもちょうど良い。

近海でもこのサイズのヒラマサがくる(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

なお、玄達瀬のような特大サイズは望めないが、90cm前後から1mに届くサイズのヒラマサは、毎年秋に近海でも結構な頻度で上がっている。

また、マダイに関しても越冬に備えて荒食いするため、狙いめとなる。特に11月から12月頭にかけ、深場に落ちる前の大型が集中して釣れるタイミングがあり、70~80cm台の大物が日に何度も食ってくるときがある。

鷹巣の磯場の沖(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

もちろんお楽しみは型だけにあらず。越冬前のマダイは身に脂が入り、食味も抜群。乗っ込み期の個体とは一線を画するので、ぜひ食べてみてほしい。

このほか、ワラサやハマチも脂が乗った丸々とした魚体になり、ひとたび大きな群れが入れば爆釣状態が続く。

多様な魚がたくさん釣れて、入門にも最適。おまけに食味も抜群とあって、秋の完全フカセ釣りはいいことづくしなのだ。

タックル

タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)

サオは長さ2.7m前後で50号表示(最大負荷ではない)の胴調子のマダイザオ。リールは、使用するフロロカーボンライン6~7号が300m巻けるサイズのもの。アタリセンサーやフカセ専用クラッチを装備した船用リールが最適だ。

フカセ専用クラッチ&センサー付きのものをチョイス(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

なお、船宿にはレンタルタックルが用意されていることがほとんどなので、これを利用するのも良い。

仕掛け

自作も可能だが、枝スとミキイトを編み込みで接続するなど技術が必要なので、市販品を購入するのがベター。仕様はハリス5~7号、全長が6~10mで2~3本バリのものを使い分ける。

ハリスと枝スとの接続は編み込みを用いる(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

仕掛け本体のほか、ミチイトと仕掛けを接続するサルカンの重量を浮力で相殺するため、必要に応じて発泡ウキを仕掛けとミチイトをつなぐサルカンの直上に装着する。ウキの大きさは6~8号だ。

定番の仕掛け(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

ウキの接続法は、ミチイトの先端にチチワを作り、発泡ウキの穴にチチワを通す。仕掛けを流すとウキはチチワの結び目で留められる仕組みだ。チチワの先端部に仕掛けのサルカンを通すが、スナップ付きサルカンであれば、仕掛けの交換が容易になる。なお、市販仕掛けはすべてスナップ付きサルカンとなっている。

釣り方

釣り場でのゲームマネージメントは、船長が魚探の情報や潮速を見て、知識と勘で判断し大筋を組み立ててくれる。

私たち釣り人が行うのは、その先の細かい工夫。例えば2~3人で釣りをするなら、各自で役割分担し、発泡ウキのサイズを変えたり、アタった距離(タナ)を共有するなどしてチームプレーで釣果を伸ばす。

発泡ウキも重要な役割を果たす(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

また掛けた魚を獲り込んだり、仕掛けを回収する間にも寄った魚が散ってしまわないよう、定期的に少しずつまきエサをまく。釣りの最中や誰かがやり取りしている間に、他のメンバーがこの役目を担う。

仕掛けの操作

投入直後、10~15mイトが出るまでは、手でスプールからミチイトを引き出し、少しずつイトを送る。イトが潮に乗ったら、あとは潮流に任せる。

投入直後はイトを送る(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

潮が素直に船の下側に流れるときはいいが、上潮だけ流れてイトが緩んだり、アンカー潮と呼ばれる潮で沈んだ仕掛けが船のトモからミヨシに流れてしまう場合は、アタリの想定される地点まで仕掛けが流れたら、いったんクラッチを切ってイトを張り、再び流し直すなどしてアタリを取りやすくする。

エサは抱き合わせを基本とし食い渋ったら1匹掛け(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

やり取り

アワセについては食ってすぐに大アワセしても、イトがフケているため空振りになる。そこで、アタリがきたら素早く全速巻きにして、「巻きアワセ」を行う。サオに魚の重量が乗ったら巻きスピードを落とし、適宜追いアワセを入れる。

ファイトは腰だめで(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

ファイトについては、5~7号のハリスで80cmを超えるヒラマサやブリ、大ダイと渡り合うので、強引なやり取りはNG。ヒラマサの場合は根ズレを防ぐため、多少強引なやり取りも必要だが、ドラグを駆使し「切れないギリギリ」でうまく対処する。

その他の魚の場合も、魚が突っ込んだらイトが出る程度にドラグ調整し、口切れを防ぐよう心がける。加減に自信がなければ船長に調整してもらおう。

取り込み

船下まで寄ってからも、ヒラマサやブリ、ワラサはもうひと暴れする。特にヒラマサの場合は、船底でハリスを切って逃走する場合がある。残り20m以内まで来たら、もうひと暴れすることを念頭におき、立ち上がってサオを送るなど、急な対処ができるよう体勢を整えよう。

玄達瀬では20kgクラスのヒラマサが食ってくる(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

ラストは、魚をどう誘導するか船長が指示をくれるので、それに合わせる。誤った行動をとると隣の人と絡んだり、スクリューにイトを巻かれたりすることになる。魚が落ち着いたら、船長がハリスをつかんで手繰り寄せ、タモですくってくれる。ここまでくれば右往左往せず、あとはプロに任せよう。

仕立で楽しむメリット

細イト1本で大物と渡り合うスリル。ここぞという地点に仕掛けが到達すると、静寂を破ってイトが走りだすドキドキ感。憧れのヒラマサと高頻度で出会えるなど、完全フカセ釣りは魅力あふれるゲームだが、仕立便での釣りとなるため、費用がかかるというイメージがある。

しかし、よく精査してみるとそうでもない。鷹巣、三国エリアの完全フカセ仕立便の料金相場は、6時間の半日便で4人まで4万円台半ば。3~4人で釣行すれば、1人当たりの負担は1万1千~1万5千円。釣行1回当たりの料金は、大型魚を対象にした他の釣りの乗合便と同程度になるのだ。

玄達瀬での釣果の一部(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

また、仕掛けはひと組700円程度で、よほどオマツリがひどいか大爆釣日でなければ、半日で3~4組も持参すれば足りる。万が一ハリスが傷つくなどしても、傷んだ場所次第では、傷ついた部分を切って補修することも可能だ。

エサは半日でオキアミ6ブロック(概ね8千円ほど)もあればOK。メンバーで割れば、1人当たりの負担は2~3千円だ。

以上のコストでプライベート空間が確保でき、ビギナーのアングラーは、船長の手厚いサポートを受けられることを勘案すると、決してハイコストでないことが分かるだろう。

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2022年9月16日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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