【2022年】イカダ(筏)でのライトルアー釣り入門 マゴチにメッキ登場
2022年10月30日 11:30
抜粋
イカダがクロダイの独壇場と思われていたのははるか昔。すでに五目釣りファン、エギングファンも多く訪れているが、新たにライトソルトゲームの可能性を探るために、週刊釣りニュースAPCで一宮の釣具店CALYPSO(カリプソ)の店長の大宮好騎さんとともに10月6日に三重県・南伊勢町内瀬の内瀬釣りセンターを訪れた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)


イカダでルアー釣り(ソルトゲーム)
近年大人気のライトソルトゲーム。伊勢湾奥のベイエリアから日本海、三重県の紀東方面までメバリング、アジングなどing系ソルトゲームを楽しむ人であふれている。そんななかで今回注目したのは「イカダ」だ。
秋のライトソルトゲームのターゲットといえば、何といってもメッキ。南海ビッグゲームの主役、ジャイアントトレバリー(GT)の幼魚の総称をとメッキと呼ぶが、多いのはロウニンアジとギンガメアジ。まれにカスミアジやオニヒラアジなども交じる。
また今年はカンパチの幼魚であるシオも多い。6月、7月には25~30cmクラスがあちこちの海域で回遊し、ベイトが大量に入ったエリアでは大爆釣なんてこともあったようだ。
そして温暖化の影響で増えてきたハタ類。オオモンハタがメインとなるが、アカハタやアオハタ、マハタ、レアなところでいくとアザハタやユカタハタなんて魚種も確認されているようだ。
他にもカマスやイケカツオ、クロダイやキビレなどもライトゲームで狙える好ターゲットとなる。
フィールド
今回フィールドとして選んだ内瀬釣りセンターは、大きく分けて内瀬と下津の2カ所に釣りイカダが分かれている。今回の釣り場は内瀬のイカダ。ここは伊勢路川の河口の沖に設置されており、クロダイのカカリ釣りでは超のつくほどメジャーポイントだ。
水深は6~7mほどと比較的浅く、クロダイだけでなく五目釣りではヘダイやグレ、アジ、サバ、アイゴなど多彩な釣果が望める。
すでに伊勢路川ではメッキの釣果が多く聞かれており、その河口域に位置するこのイカダならメッキの回遊は固いはず。また連日のように青物のナブラが出ているとのことで、射程圏内に入ってくれば爽快なトップゲームもできるかもしれない。
他にも大宮さんによれば、地形的にハタ類は絶対いるはず……とのことなので、こちらも楽しみだ。
タックル
今回大宮さんが用意したタックルは2セット。
タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)ロッド
1本は5ft台後半のネイティブトラウトロッド。もう1本は6ftのライトゲームロッド。大宮さんによると、イカダでは取り回しを考えてショートレングスのサオがお勧めとのこと。バスロッドの6ft前後、ネイティブトラウトロッドの5~6ft辺りが使いやすい。
ショートレングスのサオがおすすめ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)リール
2000番クラスのハイギアモデル。ルアーを速く動かす場面が多いので、1回転の巻き取り量が多いタイプが使いやすい。
ライン
トラウトロッドにはPEライン0.3号、リーダーはフロロカーボンラインの1~1.25号。ライトゲームロッドの方は、シオなどのパワーのある魚に対抗するため、PEライン0.4号、リーダーが1.5~2号。
用意するルアー
使うルアーだが、陸っぱりよりも水深のあるイカダが舞台となるので、やはりメタルジグは必須となる。重さはベイトの大きさに対応できるように小は3g、大は15gぐらいまで用意したい。
メタルジグほか各種用意(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)そしてマヅメ時やナブラ発生時に必須なのがトップウォータープラグだ。5~10cm程度のポッパーやペンシルベイトなど。ボトムをじっくり攻めるためにジグヘッドリグも必要だ。重さは1~15gぐらいまでで、ワームは2.5~3inchのストレートテール、シャッドテールのワーム各色。
ワームでボトムを攻める(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)バイブレーションも有効なルアーだ。沈みの速い鉄板系はメタルジグよりもスローに誘え、その波動で魚たちを誘惑してくれる。
他にもシンキングペンシルやシンキングミノーの5~9cmクラスがあれば、ほぼどんな状況にも対応できると思う。
朝マヅメは不発
午前6時前にクロダイ釣り師2人を合わせた4人で出船。ものの5分もしないうちに長方形の連結カキイカダに到着し、手早く荷物を下ろす。同所の岡本船長からイカダの説明を軽く受け、早速タックルを組む。
この日は朝から曇り空で北寄りの冷たい風が吹いていた。予報では時間によってはにわか雨もあるとのこと。屋根の下に荷物をまとめ、まず大宮さんがセットしたのはトップウォータープラグのポッパー。朝マヅメの絶好の時間帯、水面に出ていなくて青物が回遊しているかもしれないとイカダの周囲に投げまくる。
丁寧に探るが……(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)朝の静寂のなか、ゴボッ……ガボッというポッピング音が響く。いつドカンと出るかとドキドキしながら待つが、何の変化もなし。10分ほど探って何のバイトもなかったので、次は固いと踏んでいたメッキだ。
3.5gのメタルジグをフルキャストし、ボトムまで落としたら細かいアクションを入れつつ速引きしてくる。前に投げて反応がなければ真下、イカダ沿いなども探っていく。
だが固いはずのメッキが全く姿を現さない。というか、全体的に生命感がないのだ。朝マヅメでコレではやばいかも……という雰囲気が流れる。
ボトムを攻めオオモンハタ登場
上がダメなら下だということで、ここで大宮さんはジグヘッドリグに切り替える。5.7gのジグヘッドに3inchのシャッドテールワームをセットし、岸に向けてキャスト。伊勢路川の流れと下げ潮が相まって、かなり速く右方向に流されるが、さほど深くないためボトムの確認は容易だ。
リフト&フォールで探ってくると、ようやく大宮さんのトラウトロッドが曲がった。上がってきたのは20cm級のオオモンハタ。目論見から大きく外れたが、魚の顔が見られたことにホッとする。
オオモンハタ顔見せ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)そして再びルアーをメタルジグに付け替えた大宮さん、イカダを固定しているロープにメッキが着いていないかと、タイトにジグを落とし込む。と思ったら「食った~!」の声。絞り込まれるロッドに悲鳴を上げるドラグ。次の瞬間ティップが跳ね返ってしまった。
「多分シオだと思います」とのこと。掛けた場所が悪すぎたようだ。強めのライトゲームタックルに替え、再び探り始めるがその後は沈黙。
50cm頭にマゴチ連発
ジグヘッドリグではポツポツとエソに交じってオオモンハタが姿を見せるが、サイズが伸びない。大きくても25cmまでだ。そんななか、沖に向けてキャストしていた大宮さんに、激しく首を振るハタでもエソでもなさそうなヤツがヒット。
姿を見せたのは30cmほどのマゴチ。岡本船長から聞いていたが、ここ内瀬はマゴチの魚影もかなり濃いようだ。
1匹目のマゴチは30cm級(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)さらに続けてヒットしたマゴチは大幅にサイズアップ。ロッドのたたき幅でかなりのサイズだと予測できる。
ジリジリ滑るドラグをなだめ、一気に抜き上げたマゴチは50cmアップ。「これで絵になりましたね~」と大宮さんも安堵の表情だ。
前半戦の目玉は50cm級マゴチ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)さらにその後、鉄板バイブレーションでサイズダウンのマゴチにワニゴチも追加。小アジが釣れたら泳がせ釣りをしても面白そうだ。
ワニゴチもヒット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)40cm級シオヒットもバラし
魚の反応が続いたことで釣り人のヤル気もアップ。朝イチの無の状態から潮が緩んで、状況も好転しつつあるようだ。
そしてそれが実感できたのが、2度目のビッグファイトだった。朝切られた場所と全く同じ場所、同じタックルで大宮さんが再び掛けた。今度はロープをかわし、強引に寄せたところで見えたのはやはりシオ。しかもデカイ!40cmは優に超えている。ライトタックルではギリギリのサイズだ。
2度、3度の突っ込みをかわし、獲れる……と思った瞬間、またもやティップが跳ね返ってしまった。崩れ落ちる大宮さん。やはり細ライン、極小ルアーでないと食ってこないようだ。
チビメッキと戯れる
早めの昼食の後、イカダの際まで極小サイズのメッキの姿が見えた。早速3.5gのメタルジグを入れると、まとわりつくようにチェイスするチビメッキたち。ヒットしたのは10cmほどのロウニンアジだ。いくらメッキでもこのサイズでは……と苦笑いの大宮さん。
イカダの下に着いていたのは極小サイズ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)オオモンハタを釣りつつチビメッキを戯れていると、岡本船長が見回りに来てくれた。「対岸寄りでちょいちょいナブラが沸くけどその近くのイカダに行ってみるか」。渡りに舟とばかりに荷物をまとめ、対岸に近いイカダに移動となった。
良型メッキ猛ラッシュ
移動してすぐ、いきなりメタルジグを真下に落とした大宮さんのロッドが曲がる。上がってきたのは16~17cmのロウニンアジ。ようやくメッキらしいメッキだ。
夕方にかけて活性が上昇(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)周りにはベイトらしきモジリも見え、雰囲気は抜群になってきた。だがキャストしても全く反応はなく、ヒットするのは全てイカダの真下。そして移動時に岡本船長から聞いたが、ベイトは極小シラスのようでジグを7gに替えると全く反応せず、3.5gだとすぐに食ってくる。これほどセレクティブな状況は想定していなかった……。
ルアーが軽くなれば太めのリーダーは使えない。メッキはともかくシオが相手となると、非常に悩ましいところだ。
こちらはロウニンアジ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)そして徐々にメッキがサイズアップ。ロウニンアジが多かったが、ギンガメアジが多くなりサイズも23~24cmも交じるようになってきた。大宮さんは3連発も披露。このサイズになるとファイトも強烈だ。
そしてメッキの後ろについてきたのは、まゆ毛のような8の字が鮮やかな茶色い影。シオだ。朝のリベンジの瞬間だ。
シオへのリベンジならず
そしてついにヒット。朝以上の手応えだが、今度はロープから離れている。次から次へと繰り出される突っ込みに耐える大宮さん。今度こそ獲れる!と私が確信した瞬間、またもや……。やっぱりカンパチ、馬力がツバスやハマチとはケタが違うようだ。
この日はベイトの関係だと思われるが、小さいジグにしか食わない状況で、小さいジグはリーダーが太いとちゃんと動いてくれない。ジグを大きくすれば食わない……というジレンマに陥ってしまった。
シオの強烈な引き込みに耐える(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)そして数匹のメッキを追加して、午後4時半に終了。釣果はマゴチ、ワニゴチ、メッキ、エソ、オオモンハタと十分すぎるほどだったが、3度やられてしまった大宮さんの表情は、悔しさの方が大きく出ていた。
ルアーゲームのニューフィールドとしてのイカダ、もちろん場所や時期にもよるが、十分人気が出る可能性はありそうだ。陸っぱりもいいが、ぜひ一度イカダルアーゲームにも挑戦していただきたい。
使用したタックル&ルアー紹介
今回大宮さんが使用したタックルは2セット。本文中にも述べたが、青物やクロダイ用に少し強めの仕様と、メッキなどを視野に入れたトラウトタックルのライト仕様のもの。
まず強めのタックルだが、ロッドがカモメトレイル60ML、リールがペン430SS、ラインがよつあみボーンラッシュ0.4号、リーダーがサンラインブラックストリーム2号。
ライト仕様の方は、ロッドがツララのソルシエ52UL、リールがアブカーディナル3BP、ラインがよつあみリアルデシテックス0.3号、リーダーがブラックストリーム1.25号となっている。
ルアーは鉄板バイブのH・A・Lニコバイブ15g。メタルジグはシャッドナイフスリムⅡ3.5gと7g。ブリーデンバイスライダー4.5g。
3匹目のマゴチはバイブレーションにヒットした(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)ジグヘッドリグは、ジグヘッドがデコイボトムドライブ5.7g、ワームはインクスレーベルのスワールテールシャッドxg。
▼問い合わせ内瀬釣りセンター=電話090(3158)1110、フィッシングタックル・カリプソ=電話0586(59)9123。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>











