意外と知らない『マハゼ』の生態 生命力強く海外では外来魚扱いも?

2022年11月02日 11:00

[TSURINEWS]

抜粋

今回は釣り人のお手軽好ターゲット、マハゼについて調べてみました。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

意外と知らない『マハゼ』の生態 生命力強く海外では外来魚扱いも?

マハゼとは

ハゼは「スズキ目ハゼ亜目」のサカナで、世界で見ても非常に種類が多く、現在では魚類の8%、およそ2,200種が確認されています。

ハゼ科だけを見ても、ムツゴロウ、トビハゼ、ワラスボ、ウキゴリ、ヌマチチブ、シロウオ、ヨシノボリなど、多くの人が一度は耳にしたことがあるサカナがいるのではないでしょうか。

そのなかで、日本人にとってもっとも親しみのあるのがマハゼ。マハゼは「スズキ目・ハゼ科・ハゼ属」に分類されています。釣って楽しい、食べて美味しいマハゼの生態を見ていきましょう。

マハゼの生息域

マハゼは北海道から種子島まで広く分布し、国外では朝鮮半島と中国の沿海地方に棲息しています。

波の穏やかな内湾や汽水域の砂泥底を好み、若魚のうちはごく浅い海岸や川の純淡水域にも進入してきます。

また、水質汚染にも強く、都市部の港湾でもその姿を見ることができます。

東京湾では昔から江戸前の魚としてポピュラーですが、水質が悪化した昭和40年代には一時期、その個体数は減少傾向でした。現在、干潟の環境整備や保全活動等で、数は増えてきてはいますが、干潟の消失などのダメージは大きく、かつての状態とはほど遠いと言われています。

マハゼの食性と性格

食性は肉食性が非常に強く、ゴカイなどの多毛類、カニやエビのような甲殻類、貝類、小魚など様々な生物を貪欲に捕食します。しかし生息域によっては藻類を食べることもあり、地域性もあるユニークな食性ともいえるでしょう。

また、縄張り意識が非常に強いため、自分のエリアに侵入してきた他のサカナには果敢に攻撃をしてきます。

最近ではこの習性を利用した「ハゼクラ」と呼ばれるルアー釣りが密かにブームとなっています。

名前の由来

マハゼの語源の由来は諸説ありますが、 「飛び跳ねる=はぜる」または 水中をすばやく移動するさまから「馳せる」から『ハゼ』 となった説が有力だと考えられています。

日本における地方名は、カジカ(宮城県)、カワギス、グズ(北陸地方)、デキハゼ(関東地方・若魚)、フユハゼ(浜名湖)、カマゴツ(鳥取県)、ゴズ(島根県)、クソハゼ(大村湾)など、たくさんあります。愛されて認知度が高いからこそ、その名も数多く存在しているのでしょう。

意外と知らない『マハゼ』の生態 生命力強く海外では外来魚扱いも?多くの人から愛されるハゼ(出典:PhotoAC)

成長すると名前が変わる?

マハゼは冬から初夏にかけての1~5月で、産卵期を迎えるとオスは砂泥底に長さが1mにもなるV字やY字型の巣を作り、メスを迎えて夫婦となり産卵活動を行います。

オスは卵が孵化するまで巣穴を守り、 孵化した稚魚はフワフワと遊泳生活でプランクトンを捕食しながら成長し、2cm程度に成長すると底棲生活にうつっていきます。

生後数か月の小さなハゼを「デキハゼ」と呼び、9月頃に体長10cmが超えると、「彼岸ハゼ」と呼び名が変わっていきます。成長とともに海の近くへと移動し、晩秋~冬になると沿岸の深場に生活の場を移り、このころになると「落ちハゼ」や「ケタハゼ」などと呼ばれるようになっていきます。

ハゼの寿命

生息地にもよりますが、一般的にはハゼの寿命は1~3年と言われています。

3歳魚ともなるとハゼの体長は30cmを超えてきます。

しかし、3歳まで成長する個体はそこまで多くなく、30cmを超える個体を見たことがある人は限りなく少数です。

日本のハゼが国外へ

近年はアメリカ・カリフォルニアやオーストラリア・シドニーにもマハゼが定着していることが判明しています。

これは日本におけるブラックバスやザリガニのように外来魚として扱われています。ハゼは環境の変化に強く、食性も富んでいるため、その強靭な生命力で、様々な海で定着してしまっているのです。

船舶のバラスト水などによって運ばれたと考えられており、今後はより一層の注意が必要です。

釣り初心者にオススメのサカナ

マハゼは釣りを始めた初心者や子供が釣りを覚えるのにうってつけのサカナです。沿岸部のいたるところに群れで行動するため、すぐに見つけることができ、食性も豊かなためエサの選択肢も様々です。

ムシが嫌いな人ならオキアミやホタテ、ルアー釣りをしてみたい人なら「ハゼクラ」など、釣りのイロハを学ぶことが出来るでしょう。

また、ハゼは江戸前では天ぷらにも使われるほどに美味しいサカナです。

釣って楽しい、食べて美味しいハゼをさっそく今週末に釣りに行ってみてはいかがでしょうか。

<近藤 俊/サカナ研究所>

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