サカナの生食に伴う6つの代表的なリスクと回避方法 鮮度は関係なし?

2022年11月26日 17:00

[TSURINEWS]

抜粋

今回はサカナを生食する際の6つの代表的な危険性と回避方法についてお伝えします。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

サカナの生食に伴う6つの代表的なリスクと回避方法 鮮度は関係なし?

新鮮な釣魚の生食

魚釣りは釣って楽しいだけではなく、スーパーなどでは買うことが出来ないサカナや釣って間もない新鮮なサカナを食べられることが最大のメリットと言えます。

しかし、中には生食をすることがかえって危険で、最悪の場合、命に関わってしまうサカナもいます。今回はそんな生食が危険な理由と、注意点等を見ていきましょう。

危険を事前に知ることが防衛策にもなります。

生食リスク1:アニサキス

これからの時期、寒くなると増えるのがアニサキスという寄生虫による食中毒です。

イカやブリなどの青物、タラなどにはアニサキスという寄生虫がおり、この幼虫が寄生している魚介類を食べた数時間後に幼虫が主に消化管の壁に食いつくことによって急な腹痛などが起こります。

サカナの生食に伴う6つの代表的なリスクと回避方法 鮮度は関係なし?アニサキス(提供:茸本朗)

非常に強烈な腹痛で原因となる魚介類を食べて数時間から数十時間後に強い上腹部の痛み、嘔気・嘔吐を起こします。

アニサキス症は、緊急で命にかかわるような病気ではありませんが、痛みによる苦痛が強いため、速やかな検査と治療が望まれます。

回避方法

アニサキス症の予防方法はもちろん魚介類の生食を避けることですが、ほかにも加熱(60度で1分以上)、冷凍処理(マイナス20度で24時間以上)もアニサキスの幼虫が感染性を失うため有効な方法だと言われています。

また、アニサキスの幼虫はもともと内臓に寄生しており、釣ってから間もない新鮮なうちに内臓を摘出してアニサキスの幼虫が内臓から筋肉への移動を防ぐのも、感染予防方法として非常に重要だと言われています。

生食リスク2:シガテラ毒

あまり聞き馴染みのない毒かもしれませんが、シガテラとは、熱帯・亜熱帯のサンゴ礁の周辺に生息するサカナによって起こる食中毒の総称です。

中毒の原因はシガトキシンなどの天然毒で、シガトキシンは海草などに付着する渦鞭毛藻(うずべんもうそう)と呼ばれる微細藻の一種によって生産され、その微細藻を魚介類が食べ、食物連鎖によって魚に蓄積し毒化が起こるとされます。

吐き気や嘔吐、腹痛、下痢、口の周りや手足のしびれ、関節痛、血圧低下、ドライアイスセンセーションなどが主な症状です

ドライアイスセンセーションとは、冷たいものに触れるとビリビリと痛みを感じる温度感覚異常のことを言い、シガテラの中でも特徴的な症状の一つでしょう。

一般に死亡率は低いとされていますが、回復は遅く、完全回復まで半年~1年ほどかかることもあります。

また、現在のところ、シガテラの効果的な治療法は確立されていません。

回避方法

シガテラの原因となった魚類としては、オニカマス、バラハタ、バラフエダイ、イッテンフエダイなど主に熱帯や亜熱帯に生息するサカナが有名です。

サカナの外見から毒性を判断することは難しく、またシガテラ毒は熱に強いため、加熱調理しても無毒化することはできません。

そのため、シガテラを予防するには、シガテラの原因と考えられる魚類を食べないことが非常に重要です。

生食リスク3:フグ毒

フグ毒は釣りをしない人でも知っているほど有名な毒ですね。

青酸カリの500倍の強さがある猛毒です。トラフグだけでなく、クサフグやヒガンフグなど、ほとんどのフグの肝臓や卵巣などの内臓に含まれています。

また、フグの種類によっては皮や筋肉にも含まれるため素人は絶対に手を出して引けない食材です。

サカナの生食に伴う6つの代表的なリスクと回避方法 鮮度は関係なし?トラフグ(提供:PhotoAC)

この毒は加熱に大変強く、調理程度の加熱では壊れず、トラフグ1匹分の毒量で約10人分の致死量に相当すると言われています。

症状は非常に重く、食後20分から3時間までに、口、唇、舌、指先のしびれが始まり、頭痛、腹痛などを伴って、激しい嘔吐が続き、歩行は千鳥足になります。

徐々に知覚麻痺、言語障害、呼吸困難が現れ、血圧が低下し、麻痺が全身に広がり、意識不明の後に死に至ります。

フグによる食中毒の経過は非常に早く、食べてから死亡するまでの時間は4から6時間です。食べたフグ毒の量が多いほど、発症までの時間が短く、重症になります。

回避方法

過去のフグによる食中毒は、素人調理によるものがほとんどで、フグを調理するには、正しい知識と技術が必要です。

フグの毒性は、フグの種類や部位、漁獲海域によって異なりますし、季節によっても無毒のものが有毒になったり、同じ種類のフグでも個体差があります。

この前は大丈夫だったから「今回も大丈夫!」ということは絶対にありえません。

そのためにもフグの調理には免許が必要になるのです。フグの素人調理は、絶対にやめてください。

生食リスク4:顎口虫

ヤマメやイワナなどの川魚、ドジョウ、ライギョ、ナマズなどの生食はあまり耳にしませんよね。

それは顎口虫という寄生虫が生息している可能性が高いからです。

顎口虫に汚染されたサカナを、調理不十分な状態で摂取することで感染すると、皮膚のかゆみ程度でおさまることもありますが、皮膚のミミズ腫れや痛みを引き起こすこともあります。

最悪の場合、目や脳などにも寄生虫が入り込むことがあり、失明や麻痺まひ、死の可能性もあるため非常に危険な感染症です。

回避方法

生食が一般的でない淡水魚はしっかり加熱処理を行うことが重要です。

しっかりと加熱をすることでほぼ100%避けることが出来ます。

しかし、危険なのが海外での食事です。東南アジアなどでは淡水魚は普通に流通しているため、レストランなどでも食べる機会が多いと言えます。

その際に日本に比べて調理が甘いこともしばしば……。海外での初期時の際はより一層の注意が必要です。

生食リスク5:イクシオヘモトキシン

あまり聞き馴染みのないものかもしれませんが、日本人が大好きなウナギの血このイクチオヘモトキシンが含まれています。

イクチオヘモトキシンという名称は特定の化学物質を指す名称ではなく、あくまでウナギやアナゴ、ハモ、ウツボといったウナギ目の魚類が持つ神経毒の通称です。

また、ウナギの血液に含まれる毒には固有の名称はなく、明確な化学構造も明らかになっていません。

サカナの生食に伴う6つの代表的なリスクと回避方法 鮮度は関係なし?ウナギ(提供:週刊つりニュース中部版APC・石川友久)

正確な毒性も不明で、ウナギの血を大量に摂取した場合、下痢、嘔吐、呼吸困難などの症状が現れ、最悪の場合死に至ると言われています。

また、ウナギの表面のヌメリにもこのイクチオヘモトキシンが含まれており、その手で目を触ったりすると失明の可能性もある非常に危険な物質と言えるでしょう。

回避方法

フグなど他の有毒な魚と違い、ウナギの場合は調理師免許はいらないため一般人でも調理可能ですが、十分に注意して調理する必要があります。

自分でウナギを調理する場合には必ずゴム手袋をするなど対策するようにして下さい。

また、加熱すれば全く問題ないので、完全に火が通るまでしっかりと調理をすることが大事です。

生食リスク6:ワックスエステル脂質

サカナの旨味を表現する際に、脂の量を比べることがりますよね。

例えば大トロを食べると、「口の中で溶ける」などと言います。

大トロを食べても人体には害はありませんが、サカナの中には人体では分解できない脂質を持ったサカナがいます。

サカナの生食に伴う6つの代表的なリスクと回避方法 鮮度は関係なし?アブラボウズ(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

この脂を持ったサカナはアブラボウズなどの深海魚にしばしば見られ、人体で消化されないワックスエステル(いわゆる「蝋」)でできています。

そのため、大量に摂取すると皮脂漏症(皮膚から油が漏れる病気)を起こしたり、消化吸収されなかった油脂が肛門からそのまま漏れ出したりし、下痢や腹痛を起こします。

また、油脂が肛門から出る際には、便意は一切生じず、そのまま垂れ流す状態になると言われ、食べる際に強い覚悟が必要になります。

回避方法

まずはワックスエステルを含むサカナなのかを知ることが大事です。基本的には深海魚い多く含まれているため、岸から釣れるようなサカナにはまず含まれていないでしょう。

また、該当のサカナ食べる際には網の上でよく焼くなど脂分を取り除くようにしましょう。食べ慣れていない方は、少量から食べるようにするといいでしょう。

<近藤 俊/サカナ研究所>

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