今週のヘラブナ推薦釣り場2023【埼玉・鎌北湖】
2023年01月17日 16:00
抜粋
朝の気温が氷点下5度にも関わらず、宙の両ダンゴでバクバクになる釣り場がある。それは埼玉県毛呂山町にある鎌北湖だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース熊谷充)
鎌北湖の概況
昨年再オープンを果たし、徐々に工事前の釣れ具合に復活しつつあると聞いてはいたが、まさかここまで釣れるとは驚きだ。これだけウキが動くのだから釣り方を選ばずに楽しめるのは、うれしい限り。新年早々からオデコを避けたい人は、防寒対策を万全にしてぜひ楽しんでもらいたい。
今期の新ベラ放流は総数約2tで、12月20日現在、2回に分けて1.4t弱が放流済み。残りは12月27日に放流された。サイズは25cm以上で最大は33cm。
エン堤工事のため水をすべて抜いたのは、読者もご存じのことだろう。そこから地道に放流を重ね、外来魚もいなくなったことから鎌北湖で生まれ育ったヘラも順調に育っている。
再開してまだ2年。これからますます釣れる釣り場に成長することは間違いないだろう。
ポイント
釣れる釣れないと言うよりも、冬場は日当たりがいいか悪いかでポイントが二分されている感がある。あえて言うなら日当たりが悪い→釣り人が入らない→エサがない→魚がいないの図式かもしれないが、湖面を見ていると南側の山側(常に日陰)にも魚が回遊しているのが確認できる。アタリ出しは遅くとも、日陰ポイントでもエサを打っていれば釣れる可能性は十分ある。
現在のところ、人気なのは桜並木~第一ワンドにかけての北斜面。とくに頭上に枝などが張りだしていないエリアは、早朝から釣り人が入る。頭上がジャマだと長竿が振れないため、釣り方の選択肢が狭まるためだろう。
入釣のしやすさ(崖を下りない)で言うならエン堤がイチバン。第一駐車場からも至近で、しかも日当たり抜群とくれば人気が出るのもうなずける。できれば中央~ボート小屋がよく、長竿の底釣りが面白いだろう。
第一駐車場下の第一・第二石垣も入釣はしやすいが、日当たりの関係なのか釣り人は少ない。
第一ワンド(旧福寿亭ワンド)に関しては朝から日が当たる東向きが人気で、西向きはあまり人がいない。釣れないことはないだろうが、アタリ出しに時間を要するかもしれない。
釣り方とエサ
鎌北湖の釣り方とエサを紹介する。
底釣り
鎌北湖のポイントの多くは急斜面のカケアガリであり、フラットな底釣りはまず不可能だろう。エサ打ち点がズレれば水深が変わり、さらにタナも変わってしまう。
底ダテ地点にエサが落ちなければ、自分のイメージどおりにウキが動かない。よって大切なのはエサ打ちの正確性。
それを実現するには、なるべくウキを穂先の近くにする。つまりはギリギリチョウチンだ。しかし入ったポイントによっては余り過ぎてしまうかもしれないし、ギリギリでも底が取れない可能性もある。ゆえに同湖で底釣りをするなら、全尺数を持ってくるべきだろう。
それでもウキの位置がいい感じにならないなら道糸やハリス、つまりは仕掛けの長さで調整するしかない。ただしあまりに長いハリスは釣りを難しくするだけなので、最長でも50cmをメドに底が取れるように竿長や道糸の長さで調整したい。
ヘドロの多い釣り場であれば、底が掘れることを想定して若干だが穂先~ウキを余らせ気味にするが、鎌北湖の底は掘れるようなことはまずない。それよりもギリギリチョウチンを心がけ、さらに振り込みも一定にできれば、ナジんで戻してツンの底釣りらしいアタリを楽しめるはずだ。なおエサは両ダンゴまたはグルテンセットでOK。
宙釣り
まるで盛期のようにウキが動く。エサもまさかの両ダンゴだ。盛期ほどタッチの幅は広くないが、それでもよほど見当違いのタッチでなければアタリは出るだろう。気をつけたいのがハリの大きさ。これは両グルテンでも言えることだが、大き過ぎるとカラツンを誘発するだけであり百害あって一利なし。角マルチを例にするなら5号をメドにして、なるべく小さいハリでセッティングを煮詰めていこう。
ウキも同様に浮力が大き過ぎると触りの量に影響する。盛期のような活性であっても、そこはやはり厳寒期。魚の動きを見れば一目瞭然で、やはり動きは遅く吸いあおる力も弱い。違和感なく吸い込めるように、仕掛け全体のバランスを考慮してセッティングしたい。
<週刊へらニュース熊谷充/TSURINEWS編>
鎌北湖
入釣料:¥1300(現場徴収)。釣り台またはスノコ必携。