「イワシが大量に釣れた時にオススメ」 自宅でイワシの煮干しを作る4ステップ
2023年02月03日 17:00
抜粋
堤防からのサビキ釣りでたくさん釣れることもあるイワシ。大量ゲットの時の活用法である『煮干し』の作り方について調べてみました。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
煮干しを作るための3つのポイント
煮干になるサカナで代表的なものだとイワシやアジ、アゴ(トビウオ)などがあります。今回は最近釣果がいいと噂のイワシでの煮干しの作り方を解説していきます。
基本的にどんな魚種でも作り方は変わりませんが、乾燥にかかる日数などには差があるため注意してください。
煮干しを作ってみようと思ってもなかなか難しそうに感じてしまうとは思いますが、実は大きく4つの手順で作ることができます。
1.イワシを洗う
2.内臓をとる
3.イワシを茹でる
4.乾燥させる
たったこれだけの手順で自宅で簡単に美味しい煮干しが作れてしまいます。
ステップ1:イワシを洗う
サビキなどで大量に釣ってきたイワシで煮干しを作る場合、いきなり茹でるのではなく、魚体の表面を丁寧に洗うことが重要です。
釣りをする人ならわかるとは思いますが、イワシの表面には柔らかいウロコがびっしりと付いていますよね。
ウロコが残った状態で、煮干しにしてしまうと、臭みの原因になったり、口あたりが悪くなってしまいますので丁寧に取り除く必要があります。
まず、ボールに水を張り、一つまみ程度の塩をいれて海水くらいの塩分濃度(3.5%)の水を作りましょう。そして、イワシを水につけたまま魚体の表面を指で優しく洗ってください。ウロコはこするだけで簡単に取り除くことができます。
この時、真水ではなく塩水にすることで魚体の表面につく付着物やヌメリを取ることができます。
ステップ2:内臓をとる
次に必要なのがイワシの内臓を取り除く作業です。
市販のものでは内臓がそのまま入っているものも多いですが、煮干を丸ごと食べたときに苦味の原因になったり、出汁を取った時には濁りの原因にもなってしまいます。
ウロコと共に内臓もしっかり取っておくことで美味しい煮干しに仕上がってくれます。
ステップ3:イワシを茹でる
ウロコと内臓を取り除いたら、次にいよいよイワシを鍋で茹でていきます。
ここでのポイントは3つです。
真水で茹でない
この時もイワシは真水で茹でるのではなく、海水と同程度の塩分濃度の水でイワシを茹でていきます。
この時、真水を使って茹でてしまうとイワシの大事なうま味が煮汁に溶け出てしまい、美味しく作ることができなくなってしまいます。
食塩水は沸かしすぎない
あまりに沸騰したお湯で茹でるとお湯自体の塩分濃度が時間の経過とともに高くなってしまいます。
イワシ自体に塩味が付いてしまうので、水分が蒸発し過ぎない程度の温度で茹でましょう(80℃くらいの温度)。
また、ボコボコ沸騰させると身も崩れてしまうので、この点も注意が必要です。
茹で時間は3分~5分程度
イワシのサイズにもよりますが、イワシの目玉が白くなったら魚体にも火が通った合図です。
茹で時間を長くしてしまうとイワシのうま味自体が溶け出してでき上がりが淡白な味わいになってしまいます。
ステップ4:乾燥させる
茹で上がったイワシは粗熱を取り、いよいよ最終工程の『乾燥』をしていきます。
乾燥方法は、天日乾燥とオーブン乾燥の2種類からご自宅の環境に合わせてお選びください。
天日干しの場合
天日で乾燥をおこなう場合は、干物用のネットなどがあると便利です。
茹でたイワシをネットに並べ、5日程度屋外で乾燥させます。天日の当たりやすい場所でじっくりと乾燥させていくことで、イワシの持つ旨みが凝縮し、美味しい煮干しに仕上がっていきます。
乾燥状態を見る目安としては、イワシの尾びれが反り始めたら乾燥してきた合図です。これは判断しづらい場合は、イワシの魚体が手で折れるかどうかでも判断ができます。イワシを持った時に柔らかさを感じる場合は乾燥しきっていません。
また、折った際にパキッといい音で折れない場合も同様に乾燥しきれていない状態です。これらの方法で乾燥具合を見ながら完成させましょう。
天日干しの場合は雨も大敵ですので、雨が降り出しそうなときには必ず室内へ入れてください。
オーブンの場合
オーブン乾燥をする場合は、天板にキッチンペーパーを敷き、イワシが重ならないように並べ、120℃で100分くらいかけて乾燥させていきます。
途中イワシを取り出し、上下を入れ替えてあげると効率良く乾燥させることができます。
天日乾燥に比べ時間が短く済みますので、簡単に作りたいときはオーブン乾燥がおすすめです。
オーブン乾燥早く完成させられる反面、天日干しに比べてうま味が凝縮しにくいデメリットもあります。
じっくり美味しさを求める場合は天日乾燥、時短で直ぐに使いたい場合はオーブン乾燥とその時のニーズで使い分けるのがいいかもしれません。
煮干しの保存方法
イワシ煮干しの保存方法は、ジップロックなどの密封できる袋に入れ、空気をしっかりと抜いてから冷凍・冷蔵保存をすると長持ちします。
煮干は温度や湿度の影響を受けやすく、すぐに劣化してしまい、美味しく食べられる時期が短くなってしまいます。
なるべく空気に触れない様に脱気し、密封できる袋に入れて冷凍、もしくは冷蔵保管することで煮干しの風味を逃すことなく長期保存することができます。
大量に釣ってももう安心
サビキなどで大量に釣れすぎてしまうこともあるイワシ。
バケツに入れるとすぐに死んでしまうためリリースもしにくく、どうやって食べ尽くすか悩みの種になってしまうこともありますよね。
しかし煮干しにすることで大量のイワシを最後まで美味しく消費できます。
最近イワシの釣果がいいみたいですので、大漁の際は是非煮干作りにチャレンジしてみてください。
<近藤 俊/サカナ研究所>
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