シーズン後半の寒グレフカセ釣り攻略解説 【食わない魚に食わせる秘訣4選】
2023年02月09日 16:30
抜粋
これからは当たれば大型、40cmオーバー、50cmオーバーの一発大物が狙える時期。シーズン後半が本当の寒グレとも言える。ぜひ難しさを攻略して自分なりの答えを見つけ出してほしい。1匹1匹に価値あるドラマがある。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)


寒グレ盛期~終盤
今シーズン初期の状況だと、すでに40cmオーバーの大型グレを仕留めた人が多いのではないだろうか。今は盛期の寒グレを楽しんでいることと思う。水温はやはり高めの推移で、良型尾長グレやイシダイも顔を見せている。
良型のグレ(提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)これからもう少し水温が下がり、魚の活性は下がっていく。エサ取りも減るが、グレもなかなか釣れないというケースが増える。
12月、1月は最近の高めの海水温の影響か、例年よりアイゴやイスズミが多いなかでグレを釣る感覚だった。これから水温が一番下がる時期になり、さすがに魚の動きが鈍くなる。エサ取りが減り、またアイゴやイスズミも減るが、簡単にグレが釣れるというわけでもない。釣れれば40cm級、45cm級も多く出るが、釣れるタナは深くなり、釣れる磯は次第に限定的になる。
食ってくる時合いも潮変わりの一時だったりする。悪い潮がいわゆる底潮、真潮によって紀東の各地へ行ったり来たりして、パタッと食いやんだりする。
磯際を狙う(提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)またその日その日の波や風、潮流によってグレの食いは影響を受け、全く同じという日がない。寒グレも同じで、グレの食いやエサ取りの状況は毎年違う。しかし寒グレ、特に厳寒期の基本は昔からあまり変わっていないように思う。3月も後半になると徐々に暖かい日も増えるが、海水温は低いままであることが多い。4月に入ると明らかに産卵前の食い渋りとなり、あまり釣れなくなる(地区によっては釣れ続く)。シーズン初期の狙いめは磯際5、沖側の潮の変化が5という感じだが、徐々に磯際8くらいの感覚になる。
まきエサ・さしエサ
厳寒期はグレが一定の深いタナに留まることが多い。高水温期のように積極的に浅いタナまで浮いてきて、大きな上下運動でエサを拾うことは少ない。あまり動かずに、深場の一定の層でエサがくるのを待っている状態だ。そしてそれほど激しく捕食はしない。
人気磯ならまきエサは毎日入っている。活発に捕食しないので、さらに大量にまきエサをまいてしまうと、グレが食べきれない。まきエサを食べきれない状態でさしエサを届けても、食べてもらえず残ったままになる。まきすぎに注意したい。
この時期のまきエサは、半日で生オキアミ3kgに配合エサ2袋といったところ。多めにまきたいなら配合エサを多めにするか、アミエビを混ぜグレを満腹にしないように。最近マルキユーのM・S・Pが腹によく入っている報告を聞く。これからエサに変革があるかも。
グレキャッチ(提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)さしエサは生オキアミが中心になるが、食いを良くするためにオキアミの頭側だけにしたり、むき身にするなどの工夫が必要。まきエサと色を合わせる意味で、まきエサの中から取るのもいい。市販の加工オキアミも良いし、配合エサを軽くまぶしたり、自己流で砂糖やみりんに漬け込む手もある。最近はオキアミなどのさしエサを漬け込む液が売られている。
まきエサの沈下より仕掛けの沈みの方が早い。深いタナで同調させるにはまきエサの先打ちが必須。深さにもよるが、振り込む前、さしエサを付ける前、または仕掛けを回収する前にまいておく。この時期、基本通り際からまきエサと同調させた方が良い場合が多いが、最近は潮下のかなり沖で食ったりすることも。
仕掛け
こちらから積極的に深いタナへさしエサを送り込む必要がある。しかし深いタナへナジませるのは時間ロスが大きい。早くタナに届けて、長く流したい。かといってただ重い仕掛けで届けても食ってはくれない。タナに届くことは最優先だが、かつなるべく軽く自然な仕掛けであることが必要。
メインとなるのはB~3B辺りのウキを使った半遊動仕掛け。表示以上にガン玉を打ち、積極的に沈めて使う。例えば水深6ヒロくらいで5ヒロ辺りを狙うなら、2Bのウキに3Bを打ちウキ止めは4.5ヒロくらいに設定。さらにジンタンを追加でジワジワとウキを沈めて、5ヒロ辺りでさしエサを漂わせるイメージで狙う。
仕掛けがナジんでからは、ジワジワとまきエサと同じように沈めていった方が食いがいいし、エサ取りから目立たない。ウキが沈めば風の抵抗を受けにくくなるし、潮に乗ってその先にあるさしエサがより自然になる。そのままさらに5.5ヒロ辺りまで沈んでいけばより広い層を攻められるし、群れの下層や底に潜む大型を狙える。
グレ(提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)ミチイトがナイロンラインの場合、ナイロンラインの浮力や風の抵抗でウキの沈みがある程度で止まる。それを利用して、グレのタナで長く漂わせる、これがコツ。ただしウキの沈み調整をうまくしても、潜り潮の強弱は常に変化する。理想はナジんだウキが潜り潮の所で、まきエサの沈下のようにジワジワとゆっくり沈んでいく。
海中で沈んだウキがユラユラとかすかに見えているとき、シュッと視界から消えてラインが走る。たまらない瞬間だ。流れの中で深いタナを釣るのは難しいが、釣研のツインフロートを使えば最初から設定がされており、攻めが早い。
潮が悪いとき
基本は潮通しの良い沖磯が狙いめだが、前述した通り悪い潮が回ってくると、沖磯ほど影響を受けやすく沖磯全滅ということもある。こういう場合はグレが根から離れず、際や底、海溝、シモリ狙いが正解。また沖向きだけでなく、横側の磯際や裏側を狙うと釣れることがある。内磯で釣れることもあるし、普段は誰もやらないようなポイントで爆釣することも。
グレの活性が渋いときは深い磯を狙いがちで、それは間違いではないのだが…。サオ2本(約7ヒロ)、サオ3本(約10ヒロ)仕掛けを入れてもさしエサが取られない……という、なかなかつらく楽しくない状況が現実よくある。
ところが3~4ヒロの浅い磯の方がアタリが多く、グレもよく釣れて楽しいことがある(御座、相賀浦、島勝など)。
グレとのやり取り(提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)今シーズン、とある人の釣りを見ていた。仕掛けはあまり深く入っていないし、ウキもプカプカ浮いた状態。しかし突然引ったくられて40cmオーバーのグレが釣れた。3ヒロくらいと思うが、この時期でも案外浅いタナで釣れることもある。
深い意識ばかりではなく、タナを通り越さないようにも気をつけたい。釣れないときに浅くするのも手である。
昔からグレの食い渋りには小バリ、小エサに細ハリスと言う。前回書いたように基本は2号ラインでいいのだが、1.5号辺りを使うのも戦略であり、ハリも4号や3号を結ぶ。サオも1号を使おう。この時期のグレは抱卵しており低水温もあって、あまり引かずクソ重いだけ。掛けることができれば、獲れる確率は高い。まずは掛けることだ。ただしデカグレ、特に群れのリーダー格をバラすと、全く釣れなくなってしまうが。
食わないグレを食わせる
これまで紹介していない秘策を紹介したい。
グレ(提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)小粒ウキの磯際ゼロスルスル
釣研のグレニカルなど小粒の0号を使い、潮受けゴムの下にG5を打って、まきエサと同じ沈下速度を演出しさしエサをどこまでもどこまでも、スルスルで入れ込んでいく。ベタナギ微風が条件。スケスケ潮にも効くが、ウキが大きいとなぜか食わない。6ヒロ7ヒロ辺りにウキ止めや目印を付けておこう。
磯際00沈め
普通の磯際狙いは半遊動仕掛けでガン玉段打ちなどで狙うが、沖を釣るイメージの00ウキを使ってもっと自然さを演出する。うまく沈むように少しずつG5を追加する。ウキが見えなくなっても、さらにどんどん入れ込もう。釣りにくいし根掛かり覚悟。
海底00沈め
同じようにして底付近を狙う手もある。海底へ00ウキがぶつかるくらいの感覚で沈める。根掛かればウキ回収は不可能。海溝などにも積極的に入れ込んでみよう。底の見えグレにも効果的。
あえて爆風側の磯際
冷たい北西の爆風に向かって誰もやりたくはないが、あえて狙う。風で仕掛けが入っていかないので、2Bウキに2Bを3つ4つ段打ちなどになり、ウキ止めまでいかないうちに沈み始めるが、それでいい。ただし帽子は吹っ飛ぶし、まきエサもかぶるしメチャクチャ寒い。
先に厳寒期の基本は昔からあまり変わっていないと書いたが、ここで24年前に私が30歳で書いたつり作戦から抜粋してみたい。
「グレのフカセ釣りにおけるタナとはまきエサを食べている層のことで、そこにウキ下(さしエサ)を合わせてやらなければならない」。「タナはさしエサの有無で判断する。アタリがなくてさしエサが取られればウキ下を上げ、残っていればウキ下を下げる。頻繁にアタリがあるならそのままでいいだろう。底までさしエサが残れば、今度は徐々に浅くしてさしエサが取られる所を探る。ウキ下は2~3投で変えていく」。
冬磯の様子(提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)「さしエサが取られるのにアタリが出ない。このような状況は多いと思うが、グレもオキアミの頭だけを取ったりとさしエサをかすめ取っていく。アタリが出ないということはアタリを出せていないということが言える。アタリは勝手に出るものではなく、釣り人側が努力して出すもの。タナを合わせ、張りを作ってアタリを出す、これが基本であり極意」。
「張りは誘いにもなる。どんな釣りでも誘いは重要なテクニックであり、グレ釣りでもしかり。誘うためには張ることになり、そうすることでアタリも出やすくなる」。
「流れに対して横から流すより真っすぐ流す方が釣れる。ハリスを真っすぐにし、角度を付けるとグレが食いやすくなって微妙に釣果が上がる」。
「釣れなくてもまきエサをまいている限り、どこかでグレは食っていると考えること。そこにさしエサを合わせればいい」。
「釣れないときも諦めないこと。少し休憩して場を休め気分を入れ替えるのも良い。再開したときにポッと釣れることがある。しばらく攻めたポイントを温存しておき、また戻ったときに釣れることもある」。
磯釣りは安全第一
最後に安全について。美しい景観のなか荒々しい磯場での釣り。しかし悪天候時には危険もある。クラブ員には「中止もグレ釣り」、「安全に帰るのもお土産」と教えている。少し怖い思いをすれば、この言葉が身に染みると思う。
夜明けの磯(提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)さてシーズン開幕と盛期。久しぶりに寒グレについていろいろ書かせていただいたが、役立つヒントがあれば幸いだ。
<週刊つりニュース中部版 大道勝彦/TSURINEWS編>











