現役船長が徹底解説 玄界灘の青物ジギング&キャスティングゲーム釣況
2023年02月19日 16:30
抜粋
当原稿を執筆している現在は1月30日。2023年も早くも1か月を経過しようとしているが、今年の1月は当船エルクルーズは、なかなか出船機会に恵まれない月となった。1月中旬までは例年通りといった具合だったが、それ以降は強い寒波に襲われ、最低気温が氷点下を記録した日も数日。そんな中でも数回は出船できる機会に恵まれたので、今回はその釣行レポート形式でお届けする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)
キャスティング・ジギングで青物狙い
貴重な釣行機会となった日は1月21日と22日の2日間。21日はチャーター出船でキャスティングをメインに希望、22日は乗り合いでジギングをメインに出船となった。
1月21日の釣行
まず、21日は前日までのシケ残りもあったので、少し遅めに出船。ほとんど寝ぼけ眼のまま港に向かっている途中、愛車をぶつけるというハプニングもあったが(笑)、無事予定通りの午前8時に出船。思っていたよりも前日のウネリも残っておらず快適に目的地となる壱岐エリアへと船を走らせ、いよいよ釣りを開始。
活性低くヒットなし
最初に目指していたポイントはいくつかの船がすでに釣りをしていたので諦め、他のポイントから釣りを開始するが、ヒットはなし。その後も各ポイントをていねいに流しながら転々としていくものの、バイトはおろかチェイスすらない。魚探の反応も悪くはなく、潮も程よく流れている状況で、ルアーの種類・サイズ、アクションなどのアドバイスを送りつつ私自身はもちろん、アングラーも工夫しながら展開していくものの昼をすぎても何も起きない。
ポイント移動でヒラマサ登場
そこで、少し大きくポイントを変えてみる。このころには風も適度に吹いて潮も動き、よい感じで船も流れていたので、規模の大きいポイントに変え、船も15~20分と比較的長い時間を流すことにした。船を流している間も魚探とにらめっこして反応の映り方を観察しているとここも反応自体はよい。そこで、何人かにジギングを薦めてみると、すぐにヒット。サイズは6kg程度ではあったが、この日ようやく1尾目のヒラマサだ。
しかし、この後はキャスティング・ジギングともに釣果はなし。釣り人も最後まで諦めずに釣り続けてくれたが、キャスティングに関しては1回もバイトがないままタイムアップ。久しぶりの出船は船中1尾のみの悔しい結果となった。
1月22日の釣行
そして、翌22日。この日もベタナギの予報で午前7時に出船。まずは近場のポイントから釣りを開始するが、思ったような反応も魚探に映ることもなかったので、素早く見切りをつけ、各ポイントを叩きながら少しずつ沖の方へと船を向かわせたが、予報に反してどんどん風が強く吹き始めてきた。この日本命と定めていたポイントはまだまだ沖の方、しかしそこへ行って釣りをするのも風の強さ的に悩ましいところで、かといって一日確実に釣りができそうなポイントは釣果的に不安が残る。そんなジレンマを抱え、その後の動き方をなかなか決めれずにいたが、一日釣りの時間を作ることができても釣れないと意味はないので、イチかバチかで本命のポイントに突入。
ヤズとヒラメが顔を出す
風が強くなる恐れを考えると短期決戦になる可能性もあったので、一つ一つのポイントをじっくり探っていく余裕はない。ランガンスタイルでテンポよく動いていき、本命エリアで釣りを開始してからもしばらくはアタリがない状況だったが、この日初めての魚がようやくヒット。上がって来たのは狙いのヒラマサではなくヤズであったが、連発ヒットでとりあえずのお土産は確保。直後には珍しくヒラメも3連発して一気に船上は盛り上がりを見せる。
ヒラマサ狙いでヒット連発
アングラーのモチベーションもアップしたところで、本命のヒラマサに照準を絞りポイントを転々としていき、その間にヤズをぽつぽつと追加する。そして、ついにそれらしきサオの曲がりを見せる魚がヒットし、4kgほどのヒラマサをキャッチ。これを機にヒラマサのアタリが増え、しばらくしたところで釣り人2人に連続ヒット。だが、どちらもよさそうなサイズだったが残念ながらチャンスをモノにすることができず、1人はラインブレイク、1人はフックオフとなった。
そして、時間的にも余裕はなくなってきたので、最後のポイントへと向かいラストチャンスにかける。だが、ここでも狙い通りに3連続ヒットしたが、再びラインブレイクとフックオフ連発でキャッチできたのは1尾のみ…結局この日は尻上がりに徐々に釣果も出始めて山場も作ることができたが、ヒラマサは6ヒット2キャッチという結果に終わった。
この2日間、どちらとも何かしら悔いの残る釣行とはなったが、両日とも和気あいあいと楽しむことができたので、それはヨシ。これから暖かい季節になるまでは出船機会も限られてくるが、全力で釣りを楽しんでいきたい。
<週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥/TSURINEWS編>