サクラマス狙いのオフショアジギングにおける【代表的なジャークパターン3選】

2023年02月23日 16:30

[TSURINEWS]

抜粋

早春の風物詩となった、サクラマスジギングの便りが聞かれるシーズンとなりました。本格的なシーズンインを前に、難攻不落のサクラマスをいかにして攻略するのかを考えてみたいと思います。前提としては、遊漁船で船長の指示タナを探り、一定の距離を船で流しながら釣る場面を想定しています。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

サクラマス狙いのオフショアジギングにおける【代表的なジャークパターン3選】

サクラマスジギングのポイント

本来、サクラマスは海でからだを大きくして、産卵に有利な体力を養う目的を持って降海します。

その旺盛な食欲から、ジグへの反応は良好ですが、絶対数の少なさからバイト数も多くはありません。船中の釣果がゼロの日もありますが、タイミングよく群れに当たれば爆釣もあります。

同じ遊漁船の中でも、釣果に大きく差が出ることも珍しいことではありません。いつも釣るアングラーは、リズムよく集中して釣りをしています。

このような群れの回遊にコンタクトするのを待つ釣りでは、ヒットするだろうレンジに長くジグを置いておくことが大切になってきます。そのうえでコンタクトしたサクラマスを強く惹きつけ、チェイスからバイトに持ち込む、魅力的なジグアクションを演出するジャーク&フォールが欠かせません。

アタリが遠いからといって釣り自体が雑になると、コンタクトのチャンスを減らしてしまいます。ダラダラと生命感のないジグアクションで、魚を惹きつけられないなどありがちです。

辛抱強く、繰り返し釣りを続けることが何より大切です。更には釣り勝つための、状況判断も必要になってきます。

有効なジャークパターン3選

ある一定のレンジを、繰り返し誘いながら、サクラマスとのコンタクトを待つのが、このゲームの王道です。

同じように並んで釣りをしていても、釣れるアングラーはいつも同じ。そうでないアングラーは少ないバイトに翻弄されて、いつも数本キャッチするのがやっとということが多いようです。釣れるアングラーは、釣れるジャークパターンを実践しているのです。

サクラマスジギングに関わらず、バーチカルジギングでは、ジグを持ち上げるジャークと、ロッドを下げて次のジャークに移行する、準備段階のフォールがワンセットになっています。釣り自体はとてもシンプルで簡単ですが、だからこそ奥が深くて面白いのです。

サクラマスジギングでは、リズムよくコンスタントに釣り続けるため、ジャークパターンがとても大切になってきます。ジャークパターンはアングラーによって様々あると思いますが、ここでは、私が実践しているサクラマスジギングの有効なジャークパターンを3つ紹介します。

(1)ジャーク1m フォール0.5mパターン

(2)ジャーク1m フォール0mパターン

(3)ジャーク1.5mフォール1.0mパターン

サクラマス狙いのオフショアジギングにおける【代表的なジャークパターン3選】有効なジャークパターン3選(作図:TSURINEWSライター堀籠賢志)

(1)&(3)パターン

(1)は上1m下0.5m 、つまりジャークでジグの上昇が1m、フォールでジグの下降が0.5mというパターンです。

サクラマス狙いのオフショアジギングにおける【代表的なジャークパターン3選】ジャーク1m フォール0.5mパターン(作図:TSURINEWSライター堀籠賢志)

上昇と下降の差は0.5m 、つまりジャーク&フォールの1サイクルで0.5mずつジグが上昇していきます。

サクラマスがバイトするのは、ジグが下降する↓印のフォール中になります。このジャークパターンでは、ジグが10m上昇するには20回(0.5m×20回)のジャーク&フォールが必要です。

同様に、1サイクルで0.5mずつジグが上昇する(3)パターンは、上昇1.5m下降1.0mのパターンで10mまで上昇する間に(1)パターンと同じ20回のバイトチャンスがあります。

サクラマス狙いのオフショアジギングにおける【代表的なジャークパターン3選】ジャーク1.5mフォール1.0mパターン(作図:TSURINEWSライター堀籠賢志)

サクラマスの活性による使い分け

この2つのパターンの違いは、フォールの長さです。この違いを、サクラマスの活性によって使い分けます。

活性が高い、或いは比較的浅いレンジ(30~60m程度)を釣るなら(1)パターン、活性が低い、或いは深いレンジ(60~90m程度)を釣るならフォールが長い(3)パターンです。

活性がよく、ジグを見上げるように追尾してくるサクラマスにとっては、フォールが長いことで、ジグが自分に向かってくるように見えるため、本能的にジグを避けてしまいます。よってフォールは短めが効果的です。

一方、活性が低い場面では、上昇していくジグを追いきれない、あるいはジグをジックリと見せることで、捕食スイッチが入ることもあるのでフォールは多めに。上昇しながらフォールする範囲がオーバーラップすることがバイトに繋がるように意図した(3)のパターンが効果的です。

(2)パターン

(2)パターンは上昇1.0m下降0mです(計算上、ジグの下降(フォール)はありませんが実際は少ないフォールがある)。

サクラマス狙いのオフショアジギングにおける【代表的なジャークパターン3選】ジャーク1m フォール0mパターン(作図:TSURINEWSライター堀籠賢志)

このパターンが有効な場面は、サクラマスの群れが薄く単発なバイトが多い場面。また、サクラマスの活性が低い浅場において、リアクションでサクラマスの捕食スイッチを入れて、バイトに持ち込もうとする時。さらに、大型のサクラマスを狙う場面などには有効なジャークパターンです。

スピーディーに探れる

このパターンでは、フォールアクションなしで1mずつジグが上昇していきます。10mまでジグが移動するのに、10回のジャーク&フォールで足ります。パターンの半分のジャーク&フォールで、同じ距離を誘い上げることが可能となり、スピーディーにレンジをカバーできます。さらに、ジグの直線軌道でのバイブレーションによる波動とスピード、ピタッと止まるアクションでリアクションバイトに持ち込めます。フォールが無いことでバイト数を心配されるかもしれませんが、他のジャークパターンで釣れない状況でも効果があります。

使い分けが重要

これらの3つのパターンを、状況に合わせて実践することがヒットチャンスに繋がります。

パターンの上昇1m下降0.5mは、例えば、ロッドの上げを1mジャーク、フォールに移行する時にリールハンドルを半回転巻くことで下0.5mとする(1回転で1m巻き上げるリールの場合)、もしくはロッドの上げを0.5m、+リールハンドルを半回転巻きで合計1mジャークとなります。リールのキックを使うことで、より鋭いジャークが可能となります。

タックルやジグにも左右される

リールの巻き方やロッド操作で、さまざまなパターンに対応可能ですが、スロー系ロッドの方がやり易い、あるいは、ティップ寄りのアクションのライトジギング系ロッドの方がやり易いといったジャークパターンもあります。

また、意図したアクションを演出するためには、ジグの選定も重要なポイントとなり、併せてロッドパワーの選定も大切です。その他、アングラーの好みや、ジャークの熟練度にも影響されますので、自分なりのジャークパターンを探求してください。

サクラマス狙いのオフショアジギングにおける【代表的なジャークパターン3選】ジグの選定は重要なポイント(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

レンジ攻略の応用編

サクラマスジギングのミドルレンジ攻略の基本は、船長の指示タナを繰り返し狙うのがマストです。

ボトムまでジグを落とし込むと、マダラ、アイナメ、カレイ、ソイ類など、ボトム系の外道がヒットしたりします。これらの外道がジグに惹きつけられ、ボトムからうわずったりして、サクラマス狙いの邪魔になることもありますが、時には、サクラマスもボトムを強く意識して回遊することもあります。

ボトム狙いのパターン

ボトム狙いのパターンは、たとえばサクラマスが狙うベイトフィッシュがメロウドの場面です。メロウドは小型のイカナゴの地方名ですが、このメロウドは昼間にはボトムに張り付くように群れを作りますので、これを狙うサクラマスはボトムを強く意識しています。

もちろんメロウドの群れの周りには、マダラなど他のプレデターも虎視眈々とメロウドを狙っていますので、この中からサクラマスを釣り上げるにはちょっとしたコツがあります。

ボトムまでジグを沈めたら、高速でタダ巻きしボトムを切ってからジャークに移行することで、サクラマスだけをピックアップすることが可能です。

同様に、指示タナから10m深くジグを沈めてからタダ巻きして、10mあげたところからジャークに移行するなどでより広範囲のサーチが可能となります。

浅いレンジ狙いのパターン

船中でヒットの連鎖反応が続く場面では、狙うレンジを浅い方向にシフトするのが得策です。また、こうしたサクラマスの活性が一気に高まる場面では、ジグアクションも強め、速めが、よりこの状況にマッチしたものになります。

いくらサクラマスの活性が上がった場面でも、マッチしないアクションのジグには反応しないことがほとんどです。釣行時には、周りのアングラーのバイトの有無にも注意を払いながら、ヒットが連鎖するようなら、その状況に合わせてジグのレンジをシフトして、ジグアクションにもキレを持たせることが一瞬のチャンスを捉えるポイントです。

いずれにしても、短いヒットチャンスをバイトに持ち込むには、その瞬間に自分のジグが何mにあるのかを迅速に判断出来なければレンジの調整は出来ません。ジグの棚ボケ(頭の中でジグの位置が把握できていない状態)は、サクラマスジギングでは致命的な釣れない要因となりますので、いつも頭の中にジグの水深をイメージしながら釣りをすることが大切です。

サクラマス狙いのオフショアジギングにおける【代表的なジャークパターン3選】ジグの水深をイメージしながら釣りをすることが大切(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

カウンター付きリールを活用

レンジ攻略では、ICカウンター付きのベイトリールも便利です。ジグの位置が、的確にデジタル表示されるのでレンジの把握には重宝します。

しかし、サクラマスジギングでのレンジ攻略には、あくまでもジグの位置を把握するためであり、ヒットした水深のデジタル表示が必ずしも攻めるべき水深であるとは限りません。

サクラマスは、ジグを発見して長く追尾してからヒットに繋がることも多いので、ヒットレンジ=狙うべき水深とならないことがほとんどです。

釣りの最中に、いちいちデジタル表示を確認するくらいなら、ラインカラーからジグの位置を確認した方がスムーズに釣りに集中できます。私はカウンター付きベイトリールを使用しませんが、全く不便に感じません。レンジにシビアなイカメタルでは、カウンターリールは必須ですが、サクラマスジギングではその必要性はそれほど高くないと感じています。

ラインのカラーを意識

ラインカラーで、レンジ管理する場合のポイントをお知らせします。

使用するラインは、5色の色分けラインを選択します。できるだけラインカラーの色落ちが少ないもの、色合いがハッキリとしていて色調も似てないカラーの配列がよいです。リールを複数使用する場合は、同一のラインを使用すると便利です。

実際の釣りで、50mまでの指示タナなら、それぞれの棚にマッチするカラーを把握すれば、あとはそこから指示タナの上端まで、ジャークして上げてくることで指示タナをカバーできます。次に、たとえば指示タナが40~70mだとするときに、7色目は実は2色目と同じカラーですので、投入する時に2色目のカラーを確認しておいて、次にそのカラーが出たら目的の70mとなるわけです。

60~90mを狙うなら、9色―5色で4色目のカラーを確認、次にそのカラーが出たら目的の90mの水深となるわけです。

サクラマスジギングでのレンジ管理は、5m程度の間隔でジグの位置を把握できていれば、釣りには支障はないので、10mは色分けカラーで、5mは色分けカラーの範囲でリールの巻き回数で把握するといいでしょう。

サクラマス狙いのオフショアジギングにおける【代表的なジャークパターン3選】レンジ管理は、5m程度の間隔でジグの位置を把握(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

入念な準備で臨もう

サクラマスジギングで、魚をキャッチするために大切なことは、釣れる確率を高めることに尽きると思います。

釣れる可能性のあるレンジを、終始狙い続けること。サクラマスを惹きつけ、バイトに持ち込むジグアクションを演出しながら、死角を作らないレンジ攻略をしてコンタクトを逃さないこと。全てのバイトをヒットに持ち込んでバラさないこと。少ないアタリを確実にモノにするためには、入念な準備が必要です。

<堀籠賢志/TSURINEWSライター>

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