ボート釣行後のスピニングリール洗浄術 「可能な限り速やかに」が重要
2023年02月24日 11:30
抜粋
ボートフィッシングは、釣り道具にとっては過酷な環境だ。釣り道具のメンテナンスを怠ると故障することも少なくない。今回はボート釣りで使用した、スピニングリールのメンテナンス術を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター山下洋太)
ボート釣りの特徴
沖までボートを走らせてターゲットを狙うボート釣り。おかっぱりから狙えないポイントで釣りができ、より魚影が濃いポイントを見つけ出せるのがボート釣りの魅力だ。
そのようなボート釣りをする沖は塩分濃度が高く、そして、その塩分濃度が高い海水が波飛沫となって釣り道具にかかる。そのため、ボート釣りで使用した道具はおかっぱりよりも丁寧にメンテナンスする必要がある。
メンテナンスしないとリールはどうなる?
ボート釣りで使用した道具をメンテナンスしないと、パーツが錆びる可能性が高い。
スピニングリールに限った話だと、ラインローラーのベアリング、スプール、ノブのベアリングが錆びやすい。それらのパーツが錆びると、ラインを巻き取ったときに異音がしたり、巻く動作に違和感が出たりする。
また、スプールの錆が進むと、ラインが傷ついて、魚がヒットしたときにラインブレイクが起こる可能性もある。
そのようなことが起こらないために、ボートで釣りをしたあとは必ずメンテナンスをしたい。
スピニングリールの洗浄手順
では、ボート釣りが終わったあと、どのようにスピニングリールをメンテナンスすれば良いかを順を追って解説する。
1.上部からシャワーで流す
ドラグを締めて、弱めの水圧で冷水のシャワーをリール上部から流す。
2.ローターとベールを流す
ベールを開閉しながら、ローターとベールの可動部を水で流す。
3.ラインローラーを流す
ラインローラー付近に、シャワーの蛇口を近づけて丁寧に流す。このときラインローラーを回しながら水をかけると良い。
4.ハンドルノブを流す
ハンドルノブの付け根に、シャワーの蛇口を近づけて丁寧に流す。ラインローラー同様に、ハンドルノブも回しながら水をかけよう。
5.ラインを流す
ラインを指で軽く擦りながら洗い流す。
6.水を切る
上下に振って水を切る。そして、乾いたタオルで水気を拭きとる。
注意点としては、必ず真水で洗うこと。また、水をかけているときにリールを回すと、内部に水が侵入する恐れがある。そのため、水をかけているときにはリールを回転させないようにしよう。ドラグも忘れずに締めておくこと。ドラグを締めないとドラグのグリスが溶け出したり、リール内部に水が入ったりするので注意が必要だ。
船宿では真水か確認してから洗おう
船宿を利用する人は、蛇口から出ている水が真水かどうかをチェックしてから洗うようにしよう。まれに、海水を引いている蛇口を設置している船宿もある。海水かどうか表記されていないことがほとんどなので、船宿の人に聞いてチェックしておこう。
使用後速やかに洗浄する
ボートでの釣りでは、釣りが終了してから帰宅するまで時間がかかり、海水が乾燥して塩の結晶がリールに付着していることも。そのようなことを避けるためには、なるべく早くに洗浄することをおすすめする。
また、ボートでは1時間ほど走らせて帰港することもある。そんなときには、釣りを終えてすぐにボート上でスピニングリールを洗浄するのもおすすめだ。500mlのペットボトルに水道水を入れたものを用意し、釣りが終わり、片付けるときにリールを洗い流そう。ただし、洗ったら波飛沫がかからないようにする。
しっかりとメンテナンスをして、次の釣行でもトラブルなく使えるようにしておこう。
<山下洋太/TSURINEWSライター>
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