人気エリアトラウト『北方川釣り体験場(北方マス釣り場)』徹底解説

2023年02月26日 17:00

[TSURINEWS]

抜粋

釣り人にとって冬の間はオフシーズン?いやいや、冬こそ旬の釣りもいっぱいある。その中の1つが、人気上昇中のエリアトラウトだ。今回は1月19日に愛知県一宮市の木曽川分流にある北方川釣り体験場(北方マス釣り場)へとお邪魔した。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

北方川釣り体験場を紹介

私は土日・祝日に北方マス釣り場で、カリプソ出張販売として釣具の現地販売を行っている。まさに勝手知ったるホームグラウンドと言える釣り場だ。毎週釣り場の様子を見ているため、そこでの知識・経験も織り交ぜながら、当日の釣り方をご紹介したい。

概況図(作図:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

当エリアは川を3つの仕切り網で区切り、上流から順に第1ブース、第2ブース、第3ブースと分かれている。ルアー釣りは全面OKで、第2ブースの対岸の砂利側のみフライ釣りも可能。上流側が浅く狭く下流側が深く広くなっており、基本的に水の色はクリア~若干ステイン程度。浅い場所なら水中の様子が丸見えだ。

 川幅が狭い第1ブース(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

放流魚はニジマスがほとんどで、25cm前後のレギュラーサイズと数は少ないが、40~50cmほどの大物も放流されている。

 真ん中の第2ブース(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

営業時間は午前8時から午後4時まで。午前6時ごろに開門するため先着順で場所取りが可能。グループで釣りをしたい場合は8時に着いても、飛び飛びでしか入れないことが多いので、早めに着いて場所取りをした方がいいだろう。

最下流の第3ブース(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

大人一日券は3500円、午後券は2000円。レギュレーションはシングルバーブレスフックの使用厳守と、禁止ルールとしてエサ、ワームや、ラバー付きのもの、エッグを模したもの、飛ばしウキなどが禁止となっている。詳しくは漁協の案内を参照にしてほしい。

受付(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

魚のキープはなんと無制限。これは全国的にも珍しく、どれだけ釣っても好きなだけ持って帰ることができる。といっても、何10匹も釣っても処理が大変なので、持ち帰りはほどほどに。

タックル

ロッドは6ft前後のエリアトラウトロッド、リールは1000~2000番程度のスピニングリールがベターだ。

タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

一番重要なのがラインの太さで、可能な限り細いものを巻いてほしい。大きな理由としては、使うルアーは軽いものが多いためイトが太いと飛距離が足りず、魚のいる所まで届かない。ラインが太いと操作性も悪くなり、風を受けると流されやすい。オススメはフロロカーボンラインの1.5~2lb、PEライン0.2号にショックリーダー2.5lb程度で、ドラグの調整はしっかりしてラインブレイクを防ぎたい。

釣り場の様子(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

また、ルアーとの接続には必ずスナップを使ってほしい。スプーンやプラグはスナップ使用を前提に作られており、直結するとうまく泳がないものも多い。スナップサイズも泳ぎを妨げないできるだけ小さなものが望ましい。スイベル付きのものは重くなるのでやめた方がいいだろう。

その他の道具

持っていた方がいいギアとしては、魚をすくうランディングネット。魚を持ち帰るならビクとクーラーボックス。それから忘れてはならないのが偏光グラスだ。

ランディングネット(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

目を保護するという安全面での理由もあるが、直接水中を見て魚の反応が見られるため必要。自分のルアーを追ってきているかどうかや、食った瞬間を見て素早くフッキングに持ち込めるかなど、見て分かるか何も分からないかでは大違いだ。安価なもので全く構わないので、ぜひ用意したい。

一日の始まりは放流狩り

北方マス釣り場では、基本的に毎朝オープン直後の8時すぎに魚の放流がある。放流直後というのは最も魚を釣りやすいため、釣りを始めていきなり当日最大のチャンスタイムがやってくるわけだ。なので出遅れたり準備でもたついてチャンスを逃すのは非常にもったいない。しっかりと放流に間に合って、釣りができるよう心がけたい。

北方川釣り体験場でニジマスゲット(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

放流直後で最も釣れる釣り方は、ずばりスプーンを使った「放流狩り」。使うスプーンの重さは1~1.5g前後で、カラーは赤金やオレンジ金が定番中の定番。スプーンなら何でもいいわけではなく、放流に強いとされるスプーンがベターだ。

実際に釣り場でよく使われる商品の具体例を挙げると、ファクター1.2g、バンナ1.4g、ノア1.5gなどが人気のスプーン。確実に釣りたければぜひ用意してほしい。

「レンジ」と「スピード」

釣り方としてやることは「投げて一定速度で巻くだけ」と実にシンプルだが、釣るために必要な要素がある。それは、「レンジ」と「スピード」だ。まずレンジだが、放流されたばかりの魚は基本的には表層近くを泳ぐため、ルアーが着水したらそのまま巻けばOK。

しかし、冷え込みなどで水温が下がると魚が潜ってしまうことがある。そんなときは少し沈めたり、重いスプーンを使って魚とレンジを合わせて対処したい。

北方川釣り体験場でヒット(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

スピードについては、魚がルアーに追いつける速度でリールを巻くことが非常に重要だ。いくら魚に食い気があってルアーを積極的に追っていても、魚の泳ぐ速度以上で巻いてしまっては釣れるはずのものも釣れなくなってしまう。ちなみに最近の北方マス釣り場では、1秒でハンドル1回転以上の速巻きよりゆっくり巻いた方が良い。スプーンがきちんとアクションし、なおかつレンジをキープできる巻き速度で、できるだけ遅めに巻くのがオススメだ。

私の具体例だと、C2000番ノーマルギアのリールを使って、1.5~2秒でハンドル1回転ほどで巻くことが多い。

当日も朝一番にバンナ1.4gを投げて数匹のニジマスをキャッチすることができた。

カラーローテも重要

この放流狩りというのは、効果がいつまでも続くわけではなく、時間とともに収束していく。時間にして30分前後で反応が落ちることが多く、短いと15分、長くても1時間ほど。魚の泳ぎはだんだんゆっくりになり、放流直後は抜群に効く赤金・オレ金も見切ったり嫌がるようになる。

そんなときはスプーンをローテーションして対処したい。ゆっくりになった魚の速度に合わせるため、スプーンの重さは軽く、カラーは「明滅系」と呼ばれる表が明るい色で裏が暗いベタ塗り色のツートンカラーに替えるのがセオリーだ。

リリーサーでリリース(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

このタイミングにオススメのスプーンが、マーシャルトーナメントタイプ1(0.9g)だ。このスプーンは最近めっぽう釣れており、私もバンナからマーシャルトーナメントに変更して、また数匹追加できた。

ここまでで釣った魚は10匹に足りない程度。普段であればもっと釣れることが多く、正直言って反応が良い日とは言えなかった。しかし取材日に釣れる日を選ぶなんてことはできないので、渋い日なりの攻略を目指すことにした。

渋いときほどクランクベイト

次に私が選んだルアーはクランクベイト。クランクベイトのいいところは、渋い状況でのスプーンで魚を釣る難易度が10とすればクランクは5程度と、とにかく簡単なこと。

理由としては、スプーンだと動きやスピードやカラーや巻き方などをシビアに魚のストライクゾーンに当てはめていかないと反応が得られにくいのに対して、クランクのストライクゾーンはスプーンよりも広く、ある程度これぐらいでいいかな?で釣れてしまうからだ。

 釣り場の様子(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

これぐらいでいいかな?の内容は、魚の反応する「レンジ」で、魚が反応する「アクション」で、魚が反応する「スピード」で巻くことができればOKというもの。

クランクにはそれぞれに潜る「レンジ」が設定されており、巻くのが速すぎたり遅すぎたりしなければ、誰でも一定のレンジを保って引くことができる。北方マス釣り場は浅いので、シャローランナー、ミディアムランナーがちょうど合うだろう。

数種類のクランクを

クランクの「アクション」にもいろいろ種類があるが、ここ最近の実績ルアーとしてはバナナ型のニョロ系と呼ばれる、ペピーノMR、なぶクラSR、ガメクラなど。小粒のものでプリッキー、フラパニ、クランク33ウネアール。ミノーシェイプのものでイーグルプレーヤーMR、グラスホッパーが好実績だ。

クランクはカラーよりもアクションの重要性が高いため、1つのクランクだけで何色もカラーバリエーションをそろえるよりも、色は1色ずつでもいいので違う種類のクランクをそろえた方が状況に対応できるだろう。

「スピード」を合わせる

この日は魚の追いが鈍く、追いかけてきてもふらふらと勢いがない。そのため、クランクの「スピード」も遅くして合わせていくと、次々口を使うようになった。具体的な巻き速度は2~3秒でハンドル1回転ほどのスピード。速く巻いても魚が追いつかないだけなので、ゆっくり巻くことを心がけた。

護岸側は斜面になっている(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

ゆっくりスピードで扱いやすく、この日反応が良かったのがガメクラとプリッキーとペピーノMRで、MVPと言える活躍をしてくれた。

カラーはガメクラとペピーノMRは蛍光ピンク、蛍光緑などの派手系カラー、プリッキーは逆に地味系カラーが良く、スレさせないようにローテーションしていった。

「巻きの加速」でスイッチ

浅い第1ブースをメインにしていたため、偏光グラスでサイトフィッシングをしていたが、この時のコツを1つ。

魚が追ってくるのが見えても、巻き速度を緩めたり止めてしまうのはNG。逆にほんのわずかに巻きを加速させることで、スイッチが入って食うことが多いので試してみてほしい。加速具合は通常のスピードが100だとしたら、105ぐらいに上げる程度のものだ。

アタリはガツンとはっきり伝わってきたり、モソッと重くなるだけだったりとさまざま。分かりにくくても何かしらの違和感は出るため、怪しいと思ったらフッキングしてみよう。

フッキングはリールを巻きながら、グイッとロッドを引き寄せるような巻きアワセが基本だ。

渋いなか36匹ヒット

夕方までクランクをどんどんローテーションしていき、ポツポツと釣れ続く形で計36匹をキャッチすることができた。状況としては渋く食いが浅かったため、バラした数は多数……。状況が良ければもっともっとキャッチできていたと思うが、渋い日でもこれだけ魚が釣れるクランクベイトの威力というのは伝わったのではないだろうか。

 ニジマス(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

今回は放流狩りと渋いときのクランクベイトを紹介したが、4月上旬までの営業シーズン中いっぱい通用する釣り方なので、皆さんの釣りの一助になれば幸いだ。

<週刊つりニュース中部版 松尾尚恭/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
北方川釣り体験場
この記事は『週刊つりニュース中部版』2023年2月17日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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