トンジギ釣行で船中マグロ19匹【三重】無風時は手巻きタックルに軍配
2023年03月02日 17:00
抜粋
絶好調である三重県・志摩沖のトンジギ。2ケタという夢のような釣果も珍しくない。釣友の森脇さんと2月4日に志摩市和具の遊漁船に釣行した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋)
好調の志摩沖トンジギ
森脇さんは長年オフショアアングラーとしてともにサオを並べてきたが、1年前から電動派に切り替えた1人だ。
現地で合流すると、常連アングラーばかり。手巻きのベテランがそろっていた。電動組はおじさんアングラー2人のみ。前日40匹という驚異的な釣果で、マグロが氷室に入りきらず早上がりを決めたほど。このところの好調さを物語っていた。
ポイントへ移動
5時半に出船。私はミヨシから3番目。森脇さんは4番目となり、そして、その周りを手巻きの若手組が並んだ。志摩沖のポイントまで約1時間。マグロを狙う船が集結し、レーダーで見ると40隻はいるだろう。1匹でも多くのマグロを釣らせるのは船長の持つ経験とセンスだ。
移動する間、久しぶりにサオを並べる世古さんや島本さんに声をかけた。やがて船長から「50~70mラインを流してください」とのアナウンス。
開始直後は強風で苦戦
風は弱まる予報で、ウロコジグのシルバーゼブラ300gセットしていた。しかし、現地では想像以上の強風。いったん開始したもののラインの流れは速く、指示ダナを2回通すとライン角度が水平近くになった。前日爆釣していたので、すぐバイトがあるのではと期待したが、他船のヒットコールを尻目に本船はノーバイトが続いた。
私はジグを400gに替え、電動ジギングを続けていた。やがて大ドモの山口さんにヒット。回収時に食ったらしい。8kgほどの大判のカツオだ。次にきたのはミヨシのアングラー。10kgほどの本命ビンチョウだ。
船中では続々ヒット
前週ティップランで大ボウズを食らった私、何とかして早いうちに1匹上げたい。こうした思いを胸に秘め、淡々と電動ジャークを繰り返す。続いてきたのは、胴の島本さん。本命の10kgクラスを取り込んだ。そして、その隣の世古さんが連鎖した。
その後しばらく沈黙が続いたが、また島本さんにヒット。それも連続して3匹目も取り込んだ。島本さんは指示ダナにこだわらず水面近くまで誘い上げ、浅ダナでヒットさせていたようだ。
浅いタナ狙いでファーストヒット
75mラインを意識していた私は、浅いタナを攻めてみる。ライン出しで95m、タナで言えば50mほどか。すぐにヒット。ピックアップ機能を生かして、難なくリーダーまで巻き上げた。ところがこのマグロは意外に根性があり、きつく締めたドラグからライン引き出して、取り込みを苦しめる。
「伊藤さん!フルロック!フルロック」と常連から一斉にヤジが飛ぶ。タモ入れ寸前にマグロは反転してラインを再び引き出し汗だくなったが、無事タモに収まった。
良型ヒットも無念のバラシ
するとこれに続いて、世古さん、島本さんとヒットさせ、連鎖する。しばらくすると森脇さんにもヒット。森脇さんが写真を撮っている横でリーリングしていると、ロッドが引き込まれた。
かなりの良型なのか、残り40mから一進一退の攻防が始まり、20mほどラインが引き出される。ポンピングしていると、ハリ掛かりが弱かったのかフッとテンションが抜けた。残念!きっと中トン以上はあっただろうか。
終盤は電動組と手巻き組で明暗
船中ではこのころからバイトが遠のき、少しずつ風は弱まっていった。正午を過ぎると無風となり、ドテラ流しでもバーチカル状態。バーチカルになってから電動と手巻きの明暗は別れた。
世古さんと島本さんは、小さなワンピッチワンジャークで釣果を重ねていく。半面森脇さんは2匹目を取り込んだものの、電動組のバイトは激減した。
最終釣果
終わってみれば島本さん5匹、世古さん4匹と釣果を重ね、電動組は森脇さん2匹、私は1匹とその差は歴然だった。全体ではトンボ19匹、大判カツオ1匹と爆釣といえる一日だった。
電動ジギングにはまだまだ課題も多い。しかし、おじさんアングラーにとってはなんと言っても疲れは格段に少なく、終日頑張れる電動は強い味方。最強のウエポンだ。
手巻きの微妙な動きを電動で再現できるようにしていきたい。そんな思いを感じたひと時だった。
<週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋/TSURINEWS編>
出船場所:和具港