「春のシーバスフィッシングはむずかしい」混合ベイトパターンの攻略法とは?
2023年03月20日 17:00
抜粋
春のシーバスフィッシングはむずかしい。理由は複数のベイトが混在する、いわゆる混合ベイトパターンとなるからだ。今回は春の河川における、ルアーシーバス釣りのベイトと、筆者なりの攻略法を紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
春のシーバス釣りはむずかしい
春になると、シーバスフィッシングは俄然おもしろくなる。真冬はバチ抜けなどでおもしろい反面、北風や雪、ミゾレなどの悪天候ともなれば、まさに修行のような釣行だ。それはもう、年齢に関係なくアングラーにはつらい。
ハクパターン
春のシーバスフィッシングといえば言わずもがな、ハクパターンだろう。
ハク、いわゆるボラの稚魚(1~3センチ)くらいを指すが、これが春になると増えはじめる。大量に群れるので、シーバスもこれを食べればお腹がいっぱいになる大好きな食材だ。
しかし、春にかけてはこのハクだけではない。とくに河川ではさまざまな生きものが動きだす。バチ(イソメ類)カニ、エビ類なども活発に動く季節だ。いずれもシーバスの好物だ。
当然シーバスも活性が上がるのだが、釣る方はかなりむずかしくなる。それはなぜか?
ここでは筆者のメインフィールドである、河川のシーバスを中心に感じたこのむずかしさについて触れてみたい。なんともなく攻略する方もいるだろうが、筆者には難関だ。その苦悶を文書にしてみた。
エサ(ベイト)が混在している
さっそく核心をつくが、春のシーバスフィッシングは、デイ、ナイト、どちらもむずかしい。
それは、食べるエサ(以下ベイト)がたくさん混在しているのでむずかしい。単純だが単純なことほどむずかしいということだ。シーバスがどのベイトにフォーカスしているか?これを正確に見極めるのは筆者には無理だ。
そして、春はこれを外すと激しくボイルしていてもまったく釣れない。いや、捕食対象ベイトが合っていても食わないことすらある。こうなると逆に楽しいが、むずかしすぎてシーバスを釣る自信をなくす。
つぎはこのむずかしくも楽しい、春のシーバスフィッシングを掘り下げてみよう。
春の河川の代表ベイト
春の河川のベイトといえば、さきに記述したように、まずはボラの稚魚のハクだ。そして、イソメ類のバチ。この2つが代表的だろう。
そして、バチ抜けは誰もが狙うメインイベントだが、バチ抜けをしていても、すべてのシーバスがバチについているわけではないから厄介だ。岸際には小さなハクが群れていると、もうダメだ。ハクも遊泳力が弱いので、流れが速いと流される。
すると、バチに似たボイルが出る。こうなるとどちらのボイルかわからない。ルアーを代え、どちらのベイトにも対応してみるが、混在されると迷いしかない。そうこうするうちに、時合いが終わってボウズで帰る。これが春のシーバスフィッシングの難関ルーティンだ。筆者には難問でしかない。
2つの考え方
このベイトが混在するカオスな状況において、安定した釣果を叩き出すには、どのような対応がよいのか・・・?筆者の試行錯誤を紹介したい。これは、あくまでも筆者の考え方であり、正解ではない。
デイとナイトで釣りわける
バチ抜けは主に夜が多い。そこで、昼間はハクパターンでシーバスを狙い、夕方~夜はバチに絞る釣り方をする。
また、昼間だけにして夜はやめる。そもそもデイもナイトも釣ると翌日が大変だ。
筆者のメインフィールドの小河川は、何処も浅いのでハクの量が多い。そうなると、昼間のほうが釣りやすい場所もある。なので、ナイトゲームは捨ててデイゲームに専念することが多い。潮によっては浅すぎて釣りにならない場合もあるが、この方法は時間に余裕が持ててよい。
諦める
もはや、方法ではない気もするが、なにをやってもまったくダメなときはある。
おそらく、ほかのやり方もあるのだろうが、それをやる気力も体力もないときは潔く諦めることにしている。そのままダラダラやると、思わぬケガやトラブルに合うリスクがあるからだ。
頭でいろいろ考えて釣りをしていると、いつも以上に疲れるものだ。つぎの釣行がある。そう考えることで、結果的にあとでよい釣果に結びつくことがある。筆者はそれを体験しているので、諦めるという考え方もある。
春の釣りの注意点
暖かくなりはじめる春は、アングラー的には冬より釣りやすい。だが、冬にはない危険がある。
その代表的なものが、落雷だ。気候が不安定なこの時期にはけっこうある。さすがに5月に入ると気候も安定するが、4月までは要注意だ。
晴れていても数分で真っ暗になり、ゴロゴロと鳴り出す。すると、ヒョウなども降り出だし、大荒れの天気に急変する。ヒョウも当たると痛いが、落雷は痛いだけでは済まされない。カーボンロッドでは命に関わる。筆者は雷様の怒りに触れた経験はないが、危なかったことはある。釣れるからといって無理は禁物だ。
春になり、いよいよシーバスフィッシングの最盛期に入るが、おもしろいからといって夢中になり過ぎてはいけない。安全にシーバスフィッシングを楽しんでもらいたい。
<宮坂剛志/TSURINEWSライター>
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