乗っ込みマダイ狙いタイラバゲーム攻略法 「釣ってよし食べてよし」

2023年03月31日 11:30

[TSURINEWS]

抜粋

三寒四温を繰り返し、季節は徐々に桜の季節へ向かっていく。この時期は乗っ込みの季節。乗っ込みとは産卵のため、魚たちが浅場へ入ってくることを意味する。クロダイもだが、海の王様マダイもこの時期から産卵を意識して荒食いを始めるようになる。今回はそんな春の乗っ込みマダイをタイラバで狙ってみたい。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

タイラバで乗っ込みマダイを攻略

近年大にぎわいのタイラバだが、シンプルな釣りながらも差が著しく出てしまうゲーム性の高さがその人気の秘密だ。また極軟調のロッドに極細PEラインを使った、スリリングなファイトも他のマダイ釣りにはない魅力といえる。

特に春は大型が狙いやすく、夢の80cmオーバーも十分射程圏内だ。さらに産卵を控えたマダイたちは、荒食いモードに入るため1匹を手にするまでのハードルが比較的低いともいえる。

良型マダイ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

釣期としては、地域によって差はあるものの、おおむね3月中ごろからシーズンインし、産卵を終えるゴールデンウイーク明けぐらいまで続く。近年の高水温で産卵期がバラける傾向にあり、釣期が長く続く海域もあるようだ。

産卵を終えたマダイたちは、それまでの荒食いがウソのようにバタッと食いやんでしまう。その後は体力回復のために捕食を再開するが、この時期のマダイはむぎわらダイと呼ばれ、身からは栄養や脂が抜け落ちやせた魚体で、食べてもおいしくない。時期としては6月~7月といったところか。したがって釣っても食べても極上といえるのが、初春から桜の咲き誇るころまでといえる。

タックル

さまざまなタイラバ専用ロッドが販売されているが、日本海であればディープエリアを攻めるので、200gぐらいまのシンカーを背負えるものがお勧め。伊勢湾や鳥羽、尾鷲方面では120~150gがメインとなるため、もう少しライト仕様のロッドで構わない。

タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)

合わせるリールも、ダイワやシマノから専用リールが出ている。ダイワなら紅牙、シマノなら炎月シリーズがそうだ。カウンター付きのものもあるが、イカメタルと違いカウンターがそれほど重要な役割を果たすことはない。

パワーギアタイプとハイギアタイプに分かれるが、日本海のディープエリアなら迷わずパワーギアタイプ。伊勢湾や鳥羽沖などではハイギアタイプがお勧めだ。

ラインにはコストをかけよう

ラインはPEラインの0.6号。細すぎるのでは?と思われるかもしれないが、今のPEはとにかく強い。ドラグさえしっかり調整しておけば、80cmオーバーの大ダイでも十分キャッチできる強度はある。ただし安価なラインは避けた方がいい。8本ヨリで引っ張り強度(lb表示)をしっかり確認してから購入しよう。

タイラバの実釣風景(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

0.6号での引っ張り強度の目安は8~12lbといったところだ。タックルの中でもコストをかけたい部分は、ハリとライン。ここだけはケチらないようにしたい。

リーダーはフロロカーボンラインの4号を3~4mほど。摩擦系のノットでしっかりPEラインと結束しておく。

タングステンはメリット多い

肝心のタイラバだが、さまざまな重さや形状のものが発売されている。どれも十分に実績のあるものばかりだと思うが、ここは好みで選んで問題ない。

ただ、最近ではタングステン製のタイラバが主流になりつつある。鉛よりも比重が高く、シルエットを小さくできるのが最大のメリット。シルエットが小さいと、フォールスピードが上がり手返しも早くなる。さらに手感度も飛躍的にアップする。

タングステンシンカーの最大の短所は高価なことだが、そのデメリット以上のメリットがあるといってもいいだろう。メインに使う重さのタングステンシンカーは、2~3個ぐらいタックルボックスに入れておきたい。

リーダーをシンカーに通し、その先に結ぶのがフックユニットだ。最初は出来合いのもので十分。スカートやラバー、フック単体など、自作できるようにパーツごとにも販売されているが、最初はセットになったものを選び、慣れてきたら自作してもいい。

タイラバでマダイキャッチ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

カラーについては、日本海エリアではムギイカやホタルイカを捕食していることが多いので、グロー系は必須。他に基本のオレンジ、レッド、グリーンなどがあれば、ほとんどの場面で対応できるはずだ。

また鳥羽沖などでは、ノリを食っていることも多いので、濃いグリーン系のスカートしか食わないこともある。いろいろ用意して、その日のヒットカラーを見つけていきたい。

現在は小バリが主流

ハリに求められる条件は、伸びないことと折れないこと、そしてハリ先の貫通力だ。特に乗っ込み期特有の大ダイがヒットする確率が高いことから、強度の面が非常に重要になる。

タイラバが全国に普及し始めた初期は、硬い口にしっかりハリを掛けるため、太軸で大きめのハリが主流だったが、現在の考え方はその真逆。小さくて鋭いハリで、大ダイの分厚い唇にハリを掛けるというものだ。

タイラバでマダイ手中(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

水中映像で見たことがあるが、マダイがタイラバにアタックするときは上がっていくタイラバを追いかけるように泳ぎながら、スカートをかじっていく。

マダイは青物や根魚のように一気に吸い込んで食うことはしない。イメージとしてはスカートをかじらせていくうちに、ハリ先が唇に掛かる……という感じだ。

よって掛かる魚の大きさで、ハリを極端に大きくすることはない。80cmの大ダイでも50cmの食べごろサイズでも、使うハリの大きさは同じだ。もちろん魚が大きくなれば、ハリにかかる負荷は大きくなる。最大魚が掛かったときにハリにかかる負荷を想定した強度が、乗っ込み期のタイラバには必要になる。

巻きスピードをアジャスト

乗っ込み初期はディープエリアを攻めることが多いタイラバ。深いほど攻めるレンジの幅が広くなるが、浅場と深場で釣り方自体がそう変わることはない。

まずは着底をしっかり確認することが第1段階だ。はっきり底を確認できないときは、シンカーを重くして確実に底を感じ取れる重さを使うようにしよう。

着底をしっかり確認できたら、すぐに巻き始めること。この巻きスピードも重要で、速い遅いで釣果に差が出る。その日その日でヒットスピードが変わるので、デッドスローから超速巻きまでいろいろ試したい。船長の合図があって全力で回収していたらヒット……なんてこともあるので、何が正解!とは一概にはいえないのだ。

ドラグ設定は適切に

そしてもうひとつ大事なことが、リールのドラグ設定だ。極軟調ロッドに極細ライン、小バリを使う釣りで80cm前後の大ダイと渡り合うには、ドラグ性能をフルに発揮しなければ、キャッチすることは難しい。

タイラバでマダイ連続ヒット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

ドラグの設定は手でラインをつかんで、強めに引っ張れば出るぐらいが目安。数値でいえば1kg前後といったところだろうか。緩すぎるといくら巻いても魚との距離を詰められないし、強すぎると走った瞬間にラインブレイクやハリ折れといったことが起きる。

一定に巻き続ける

アタリは巻いている途中でゴンゴンとはっきり伝わってくる。肝心なのはここからで、アタリがあっても何事もなかったかのように、それまでのスピードを維持して巻き続けること。ゴンゴン……の後にサオ先が絞り込まれたら、ハリがしっかり掛かって魚が反転した証だ。

アワセに関してはいろいろな考え方があるが、ここでは「アワせない」ことを提言したい。サオが絞り込まれてしっかりハリ掛かりしても、サオの角度を一定にして巻き続ける。魚が走ってラインが出ていくときは巻くのをやめ、止まれば再び巻き始める。

マダイは青物のように猛烈なスピードで突っ走ることはない。まずは慌てないこと。むやみにロッドをあおったり、指でスプールを押さえることはしないようにしよう。どれも即バラシにつながる行為だ。

水面近くまで浮いてくると、大型ほど抵抗がなくなる。水圧変化についていけず、腹にエアーが入って動けなくなるのだ。こうなれば獲れたも同然。テンションを緩めないようにして、浮かせてタモですくってもらえばOKだ。

素敵なゲスト

タイラバは五目釣りといえるほど、いろいろなゲストフィッシュがヒットする。中でも最も喜ばれるのがアマダイ。太平洋側では、幻の高級魚ともいわれるシロアマダイが増えている。

アマダイ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

他にも岩礁帯であればカサゴやハタ類なども食ってくるし、青物やシーバスなどのヒットも。いずれも喜ばれるターゲットだが、中には招かれざる客もいる。エソだ。

レンコダイ(キダイ)(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

釣れるだけならいいのだが、鋭い歯でリーダーをズタズタにする上、最悪の場合は高価なタングステンシンカーごと持ち去ってしまうこともある。またエソが釣れたら、リーダーが傷ついていることが多いので、必ずチェックしておこう。

エソ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2023年3月17日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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