天秤吹き流し仕掛けの船イサキ釣り解説 現役船長直伝の釣果アップのコツとは?
2023年05月15日 16:30
抜粋
イサキは本格的なシーズンを間近に控え、栄養を蓄えている真っ最中だ。初夏の産卵を意識し、春先から荒食いモード。今回はお世話になった南知多町・片名漁港のおざき丸の船長や、常連アングラーから聞いた釣果を伸ばすコツをご紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)


イサキ盛期間近
本格的なシーズン目前のイサキは身に脂が乗り始め、白子や真子も徐々に膨らみ、産卵前の最もおいしい季節到来を目前に愛知県・渥美半島の大山沖では、ひと足早くイサキ釣りが話題となっている。タナを捉えさえすれば初心者でもトロ箱いっぱいの釣果が期待できる。
おざき丸でキャッチしたイサキ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)4月18日、イサキ釣りで乗船したのは片名漁港から出船するおざき丸。出船前にまきエサやエサ、ハリス2~3号、オモリは80号/300g(漁協や船宿でルールが決まっていることもあるので確認しよう)の説明があった。エサはお代わり自由。釣り方はテンビン吹き流し仕掛けで狙うのが一般的だ。
タックル&仕掛け
仕掛けは全長2mでハリス、ミキイトとも2号が標準となる。ハリはアジイサキ用の2号。もちろん事前に釣具店で購入しておいてもいいが、あまり長い仕掛けは手前マツリの原因になるので、避けた方が無難。中部エリアの量販店では、伊勢湾仕様の吹き流し仕掛けが売っているのでそれを選べば間違いないだろう。まきエサはコマセ、さしエサはオキアミ。持ち込みもOKだ。
イサキ釣りタックル(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)テンビンは弓型、もしくはストレート型を準備しよう。全長は45~60cmほどのものが使いやすい。サオは長さ2~2.4mの7対3、やや先調子がお勧め。使用するオモリが80号が基本となるので、そのオモリ負荷を考慮して選ぼう。
イサキ釣りのテンビン(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)合わせるリールは巻き上げ時の回収もスムーズで、手返しが良い電動リールがオススメだ。ラインはPEライン2~3号。あまり太いラインは潮の抵抗を受けやすくなるので、3号までにとどめておきたい。
イサキ釣り仕掛け(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)また穂先絡みを解消するために、先イトとしてフロロカーボンラインの6号程度を結んでおくとトラブルを減少できる。またタックルのレンタルもあるので、事前に船宿と相談しておこう。
タナが決め手
大山沖のイサキのポイントの水深は約45m。海底の人工漁礁周りが主なポイントとなる。
到着すると船長からイサキが群れている深さ、つまりタナの深さが指示される。アングラーはまきエサと期待をカゴに詰め込み、仕掛けを投入する。イサキの活性が高いようであれば、エサの代わりにサビキバリのものにすると手返しが良くなる。
イサキ狙いでおざき丸から出船(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)今回の指示ダナは36~40m。ハリスが指示ダナにくるように調整するのがセオリーとなる。電動リールやカウンター付きリールは、デジタルで水深を表示してくれる優れものだが、微妙にズレが生じるため、PEラインのラインマーカーで正確に水深を計測するのが釣果を伸ばす秘訣だ。
ポイントが変わるたびに船長から指示ダナのアナウンスがあるので、聞き逃さないようにしよう。また、ヒットした水深を覚えておくのを忘れないように。そしてヒットしたタナを、同船者と共有することをオススメする。
ヒットしたタナを同船者と合わせることで、まきエサが漂う層を均一化して、より多くのイサキをタナに呼び寄せ、爆釣連鎖につながる可能性も大いに期待できるのだ。
食いが悪ければ細ハリスも有効
仕掛けについてだが、ハリスは2号が一般的だが、天気やその日のイサキの警戒心により、1.2~1.75号の仕掛けが好適となるため、あらかじめ準備しておくと安心だ。
まきエサのアミエビ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)コマセカゴは、シャクリ2回でまきエサが全て放出するくらいの設定がオススメだ。また、3本バリ仕掛けのどの位置のハリにイサキが掛かったか、もしくはどのハリのエサが取られたかを把握することで、タナを探る調整範囲が狭まってくる。その日のドンピシャのタナを集中攻撃できれば、サオ頭も夢じゃないだろう。
さしエサのオキアミ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)連掛けも狙ってみよう
アタリは明確に出る。サオの穂先が震えたかと思ったら、一気に絞り込んでくれる。派手なアワセは必要ない。ゆっくりサオを立てて、電動リールのスイッチをオン。最初は欲張らず1匹ずつ確実に取り込んでいくのがオススメだが、慣れてくると連掛けを狙ってみたい。
イサキ釣りの様子(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)アタリがあってサオを立ててハリ掛かりを確認したら、そのまま1~2mほど巻いて手持ちのまま待つ。先に掛かったイサキが暴れることで、他のハリに絶妙な誘いがかかり次々に食ってくる。手持ちにしていると、本タリが次々出て、手元に伝わる重量感がどんどん増してくる。アタリの数を数えて、「お、2匹目食ったな」と想像するのがとても楽しい。食いが立っているときは、3本バリにパーフェクトなんてこともよくある。
取り込みについてだがここが一番トラブルが起きやすいところでもある。まずテンビンが見えてきたら、リールの巻き上げをストップ。ロッドキーパーにサオを掛け、サオを起こしてテンビンを手に取る。テンビンはまきエサのバケツに入れておき、続けて仕掛けを手に取って手繰っていく。そして少し身を乗り出してより魚に近いハリスを持ち、一気に抜き上げる。
おざき丸で上がったイサキ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)慣れていないと巻きすぎてテンビンを手に取れなかったり、サオで魚を抜き上げたくなるが、トラブルの原因にしかならない。せっかく掛かった貴重な1匹、確実に取り込むようにしたい。
ただし、イサキはアジほどではないが、決して口周りが強いわけではない。40cmに迫るようなサイズになれば、タモ取りが無難だ。船に用意してあるタモは片手では使いにくいため、自前の少し小さめの手網などを持参するといいだろう。
ワンポイントアドバイス
同船者のまきエサの層が少しでもズレると、イサキの群れも散らばってしまい、ポツポツ拾い釣りモードになりかねない。くれぐれも皆さんと仲良く釣果を分け合うつもりで、同船者との一期一会も楽しみながら釣行を満喫しよう。
イサキ釣りで本命確保(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)ちなみにベテランアングラーの受け売りだが、イサキには序列思考があるらしく、大きいサイズが上層、小さくなるにつれ下へ並ぶ習性があるのだとか。大物狙いの人は参考にしてみてはいかがだろう。
おざき丸で釣れたイサキ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)イサキはこれから梅雨の時期にかけて本格化する。特に初夏のイサキは麦わらイサキと呼ばれ、さらに脂が乗って食味が増す。その上品な味わいは、この時期の他の魚に追随を許さないほど。刺し身はもちろんだが、皮目をあぶった焼き霜造り(あぶり)は最高にうまい。また定番の塩焼きは箸(はし)を入れた途端、脂と肉汁があふれ出てくるほど。たくさん釣れたときは、干物もオススメだ。ぜひとも釣って食べて旬の沖釣りの味覚を味わっていただきたい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>


















