波止サビキ釣りでゲットした小魚を泳がせる『ノマセ(泳がせ)釣り』入門解説
2023年06月16日 16:30
抜粋
誰でも手軽に楽しむことができるサビキ釣り。釣った魚をそのまま持ち帰るのも良いが、実はサビキ釣りで釣れる魚は、大型の魚を釣るための最高の活きエサになる。サビキ釣りの合間に楽しめる堤防(波止)からのノマセ釣りについて紹介していこう。今回は入門編だ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)


ノマセ(泳がせ)釣りとは?
「釣り」は、鮎釣り等の例外を除き、針に付けたエサに魚が食いついてきたところを仕留めるもの。
対象となる魚に合わせて様々な種類のエサを使い分けるが、魚の中には「フィッシュイーター」と呼ばれる「魚をエサにする魚」が数多く存在する。ノマセ釣りは、このフィッシュイーターの性質を利用し、生きた魚を針にセットして泳がせ、大型の魚をゲットするという釣りだ。
死んだ魚をエサにするケースも多々あるが、ノマセ釣りは基本的に「生きた魚をエサにする釣り」のことを指し、「泳がせ釣り」と呼ばれることもある。
サビキ釣りとセットで楽しむ理由
ではなぜノマセ釣りとサビキ釣りは相性が良いのか?詳しく見ていこう。
エサの確保
ノマセ釣りは生きた小魚をエサにするのだが、サビキ釣りで釣れる魚は大半がノマセ釣りのエサになるので、お土産とエサを同時に確保できる。また、釣りたての小魚は当然元気なので、これ以上ない最高のエサとなる。
エサの小魚は活かしておく(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)チャンス拡大
サビキ釣りを楽しむアングラーが大勢いる場所は、絶えずエサが撒かれている。そのため、大型魚のエサとなる小魚が居つきやすく、その小魚を目当てにフィッシュイーター達が集まってくる。何もない場所でやるより、圧倒的にチャンスがあるのだ。
足元に集まる小魚(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)足元もポイントになる
先述した通り、小魚がいる場所にフィッシュイーターが集まってくるのだが、サビキをしていると足元まで大型魚がやってくる。そのため、大掛かりな道具は必要なく、仕掛けを放り込むだけで釣れることもある。
港内に入ってきた青物(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)エサとなる魚の種類
サビキ釣りでは様々な魚が釣れるが、その中でどのような魚がエサに向いているのかを紹介しよう。
アジ
言わずと知れた、サビキ釣りのエース的存在。全フィッシュイーターのエサとなる万能魚で、20cm以下の物が最高のエサになる。堤防からよく釣れる40cmクラスのハマチならば、アジは10cm~15cm程度の小アジサイズが好ましい。
ノマセエサといえばアジ(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)近畿地方の堤防からは赤アジ(マアジ)と青アジ(マアジ)の二種がよく釣れるが、エサにするなら細身でよく泳ぐ青アジの方がノマセ向きと言える。
イワシ
アジに比べると弱りやすいので注意が必要だが、身が柔らかく食い込み抜群なため、最高のエサとなる。特にヒラメとタチウオに抜群の効果を発揮する。
ウリボウ
神戸周辺でよく釣れるイサキの子供をウリボウと呼ぶ。骨が硬いためアジ・イワシに比べると食いが劣るものの、数多く釣れる時期はこのウリボウを狙ってフィッシュイーターが接岸しているので、沢山釣れるならばエサにしてみるといいだろう。
キス・ハゼ
サビキで釣れることは少ないが、この二種もノマセ釣りのエサになる。特に底周辺にいるマゴチ・ヒラメに効果がある。
その他の魚
サヨリ、チャリコ、スズメダイ、ネンブツダイ、コサバといった小魚もエサにはなるが、上記に比べると圧倒的に食いが落ちる。アジやイワシが入手できない時の代用として考えておきたいが、これらをエサとして捕食しているタイミングでは、思わぬ効果を発揮することもある。釣具店では銀平(ギンペイ)という名で淡水魚のウグイも売られており、こちらも呑ませ釣りのエサとして利用できる。
ノマセ釣りの対象魚
ノマセ釣りの対象となる魚は、大変美味な高級魚が多い。どのような魚種が釣れるのかを紹介しよう。
ハマチ(ブリ)
釣って楽しい、食べて美味しいターゲット。潮通しの良い場所なら比較的どこでも狙えるスプリンターだ。成長とともに名前が変わる出世魚で、堤防から釣れるのはツバス(40cmまで)とハマチ(60cmまで)サイズが多いが、場所によっては1m近いブリサイズが釣れることもある。
ハマチサイズがよく釣れる(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)シオ(カンパチ)
瀬戸内では数が少ないが、時折釣れることがあるのがカンパチの幼魚であるシオ。根に突っ込むように走るのが特徴で、非常に引きが強い。勿論、食味も抜群だ。
瀬戸内では少々珍しいカンパチ(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)スズキ
こちらもポピュラーな出世魚で、セイゴ(~40cm)、ハネ(~60cm)、スズキ(60cm~)と呼び名が変わる。堤防から釣れるのは40cm~60cm程度までが多いが、時折80cmクラスのモンスターが釣れることもある。
夏に旬を迎えるのだが、この時期のスズキは脂がのって最高に美味だ。夜間にも狙うことができる。堤防からでも狙いやすい
ヒラメ・マゴチ
砂底のポイントであれば、いわゆる「フラットフィッシュ」の代表格であるヒラメとマゴチが期待できる。この二種は堤防からだけでなく、サーフからも狙うことができる。どちらも上品な白身で、どのような料理にも向く。
イワシにヒットしたヒラメ(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)アコウ
20年ほど前まで瀬戸内では「幻の魚」とされていたが、近年では稚魚放流事業などにより姿を見る機会が多くなってきた。番(つがい)でいることが多く、1匹釣れるとその周囲でもう1匹ヒットすることがある。また、アコウを狙っていると、30cm近い大型のガシラが釣れることもある。
アコウは夏が旬の高級魚(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)タチウオ
冷凍イワシやドジョウで釣ることが多いタチウオだが、回遊があればノマセ釣りで釣ることも可能だ。歯が大変鋭いので、狙う際はワイヤーリーダーやフロロカーボンの15号以上といった強靭なハリスを用意するといった対策が必要。
タチウオは夜がチャンス(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)小魚をエサに大きなロマンを!
サビキ釣りで美味しい魚を沢山釣るのも良いが、ノマセ釣りでヒットする魚は大型の物が多く、実にロマンがある。一度でもノマセ釣りで大型魚をゲットしてしまえば、その引きの強さに、虜になってしまうこと請け合いだ。
サビキ釣りの道具+α程度の装備でチャレンジできるので、是非一度試してみてもらいたい。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>
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