船キス釣り入門解説 【道具・エサ・釣り方・注意点・中部エリアのシーズン】
2023年06月27日 17:15
抜粋
夏を彩るターゲットといえば、やっぱりキス。広大なサーフで爽快にフルキャストする投げ釣りもいいが、数型ともにひと回りもふた回りも好釣果が望めるのが船からのキス釣りだ。今回は釣り人を魅了してやまないパールピンクの女王の攻略法を解説してみたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)


シーズンとエリア
キスのシーズンは早ければ水温が安定している三重県南部では3月後半から、釣果が聞こえ始める。伊勢湾エリアでは、毎年5月末ごろから本格シーズンに突入。盛夏は安定して釣れ盛るが、9月に入ると徐々に数は減り始める。ただしサイズが飛躍的に伸びてくる。いわゆる落ちギスというやつだ。
早期から釣れ始める三重県南部では、キス専門の遊漁船というのはあまり聞かない。ルアー船などをチャーターするか、レンタルボートや手こぎボートで出ることが多い。
船からでは数型ともに好釣果が望める(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)名古屋から最も近い釣り場である知多半島では、GW明けごろから大型乗合船がキス便で出船するようになる。船が大きくポイントも近いので、ビギナーにもうってつけ。アクセスがいいので、昼に上がれば夕飯にはキスの天ぷらを堪能できる。
また最近では三重県の津~松阪エリアも注目されている。遠浅のポイントが続き、盛期には3ケタ釣果も十分望めるほどのエリアだ。
タックルと仕掛け
ベイトタックルでもいいが、基本はチョイ投げできるスピニングタックルが使いやすい。釣行するエリアにもよるが、知多半島の南知多エリアから出船する場合は、オモリが30号を使うのでその重さに対応したサオが必要になる。
船キス釣りのタックル(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)サオ
津~松阪エリアでは、水深が10m未満のポイントが多いので、オモリは重くても15号ぐらいまで。したがってバスロッドや強めのトラウトロッドなんかも流用できる。
尾鷲や紀伊長島などの紀東エリアでは、狙う水深がバラバラなので20号程度まで背負えるキスザオがお勧めだ。
リール
リールはスピニングリールの2500番前後。これにPEラインの0.8~1号を150mほど巻いておく。テンビンにPEラインを直結してもいいが、テンビンのアームや穂先にラインが絡みやすくなるので、先イトとしてフロロカーボンの3号程度を1ヒロほどつないでおこう。結び方は電車結びで十分だ。
仕掛け
仕掛けだが、シンプルイズベスト。市販されているものでも十分だが、全長がなるべく短めのものがお勧めだ。ハリは初期なら8号、盛期なら9~10号。自作する場合は全長60cm程度にまとめて、モトスが4号、ハリス2号とやや太めのイトを使おう。
テンビンはアームが15cm以上のものを(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)仕掛けを底にはわせるキス釣りで、細ハリスはトラブルが増えるだけであまり意味がない。ハリス3号でも問題なく食ってくる。最低でも1.5号、できれば2号がお勧めだ。仕掛け自体が太いと、全体に張りが出て手前マツリも少なくなる。
使用するテンビンはアーム長が15~25cm程度のもの。今は中通し式もあるので、好みで選べば問題ないと思う。
オモリは釣り場に応じて5~30号を用意するが、根掛かりはほとんどないはずなので予備も含めテンビンと合わせて、3個もあれば十分だ。
エサ
エサは乗合船の場合は船で用意してくれることがあるので、予約時に確認しておこう。合わせて氷の有無や出船時間、集合場所の確認も怠らずにしておく。
エサはイシゴカイ一択(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)自前で用意する場合はイシゴカイがあれば十分だ。安価で入手しやすく、食いもいい。キスにはイシゴカイ一択で構わないと思う。またマルキユーのパワーイソメなど、バイオワームも有効。常温保存できるので、予備のエサとしてタックルボックスに入れておいてもいいだろう。
予備としてバイオワームを常備(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)実釣編
ポイントに着いて船長から開始の合図が出たら、アンダーハンドキャストで自分の前方へ軽く投げる。着水直後はイトの出を指で押さえて、最初はカーブフォール。途中から指を離してフリーでフォールさせる。
着底したらすかさずリールを2~3回巻いて、海底で仕掛けが一直線になるようにする。これをしないと、仕掛けがテンビンに巻きついたりしてしまう。
ハリいっぱいに垂らしは短めに(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)そのままゆっくりサビいて誘うのが、仕掛けを動かした方がいいのか、止めておいた方がいいのかは日によって違う。サビいて止めてを繰り返し、アタリの多いパターンを見つけよう。
総じて止めておくと、メゴチやヒイラギ(ゼンメ)、ギマなどの外道が多く掛かってくると言うが、水温が上がりきっておらずキスの活性が低い初期は、意外に止めておくパターンも強い。
ゆっくりサビいて誘いをかけよう(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)キスは小さな大物といわれるほど、小さな魚体に似合わない大きなアタリを出す。この大きなアタリにびっくりして、即アワセをしてしまうことが多いが、これはご法度。アタリが出てもアワせるのをグッとこらえて、あるいはサオ先を少し送り込んでから、サオを立てる。
ハリ掛かりを確認すれば、一定の速度で巻き上げる。テンビンがサオ先までくるほどの巻きすぎには注意しよう。サオ先の破損につながるし、魚に手が届かなくなる。テンビンが水面に出たら、サオを立ててオモリをつかんで魚を取り込む。
夏の風物詩のひとつ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)ハリが口に掛かっているときはいいのだが、のまれている場合はキスの背中を下にして親指と人差し指を突っ込み、ハリスを強く引っ張るとハリが抜けてくれる。釣ったキスはバケツで体表の汚れを洗い落とし、そのままクーラーの中へ。バケツで生かしておいてもすぐに死んでしまうし、死んだまま放置しておくと高水温ですぐに傷んでしまう。なるべく早くクーラーに移そう。
食いが立てばダブルでヒットすることもある。手返しよく投入して、釣れるときにしっかり数を稼ぐようにしたい。
活性が上がればダブルも頻繁にある(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)また10cm前後のピンギスが釣れた場合、うまく口に掛かっていれば魚体に触れないようにリリースしよう。やり方が分からないときは、海水でよく濡らしたタオルでキスを包み、プライヤーでハリを外してやるといい。キスは非常にデリケートで、強く握ったりするとあっという間に死んでしまう。リリースするなら完全な状態で戻れるようにリリースしよう。
注意点
この釣りは軽くでも、オモリを投げる釣りだ。狭い船上なので、振りかぶったオーバーハンドキャストはしないこと。投げにくいときは、オモリを手に持って振り子の要領でキャストしよう。すぐ後ろに人がいるので、くれぐれも注意してほしい。
取り込み時はミチイトの巻きすぎに注意(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)またクーラーには十分な量の氷を確保しておくこと。キスを入れるときは、海水を少し入れて海水氷にし、魚を入れても全体的に冷えるようにしよう。
また食べない魚はリリースを。外道としてギマやメゴチ、ヒイラギ、ハゼなどがよく釣れてくる。これらも十分においしい魚だが、食べないのであればきちんとリリースしよう。
暑さ対策は万全に(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)これから本格的な夏を迎えると、日中は酷暑となる。クーラーには飲料を十分に用意し、こまめに水分補給を行い熱中症の予防を心がけよう。合わせて塩アメや塩分が取れるタブレットを持参してもいい。
また水面からの日差しの照り返しもある。偏光グラスや暑さ対策の帽子も必ず装着するようにしたい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

















