見老津沖『春の風物詩』ジャンボイサギ釣り 正確なタナがキモ【黒龍丸】
2020年03月25日 06:00
抜粋
イサギ釣りは関西では梅雨の頃が本番と言うイメージが強いが、和歌山・見老津沖では一足早く3月にイサギ釣りが最盛期を迎える。3月13日は潮の動きが鈍く苦戦。それでも船中では39cmを筆頭に良型イサギやグレ、ウメイロも登場した。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)


見老津沖イサキ釣りの特徴
船釣りでは人気のイサギ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)イサギの旬は?と聞かれると、関西の多くの釣り人は麦の収穫が盛んに行われる初夏に釣れるいわゆる「麦わらイサギ」をイメージする人が多く、実際、イサギ釣りの盛んな和歌山方面でも、そのころにメインとして狙う船宿も多い。
また、一般的なイサギ釣りと言えば、船をポイントの上にアンカリングして、鉄仮面と呼ばれる鉄製のカゴオモリを使い、アミエビのまきエサで数を釣るイメージ。
ところが、見老津漁港の黒龍丸では例年、2月末からイサギ釣りが本格化する。そして、見老津沖のイサギ釣りは潮に合わせて船を立てながら、ポイントの上を流す釣りだ。エサもさしエサ、まきエサともにオキアミを使用する。
黒龍丸で40cm超ジャンボイサギ狙い
大きな特徴の一つが、イサギのサイズだ。30~35cmなら小型の部類で、35cm以上の良型が揃う。中でも目標は40cm超のいわゆるジャンボイサギだ。
また、ゲストも多彩で、グレ(メジナ)を始め、高級魚のウメイロやマダイなどがけっこう交じってくるから面白い。そんな大型イサギや豪華なゲスト求めて3月13日に黒龍丸へ出かけた。
高級魚ウメイロ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)見老津沖イサギ狙いのタックル
見老津沖のイサギ釣りに使用するタックルは、竿がかなり軟らかい胴調子が必須。3m超の長竿を使用する人もいるが、扱いやすい2m前後がオススメ。オモリ負荷は30号程度でOKだ。
胴調子の軟竿が最適(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)これにドラグ機能の優れた電動リールが欲しいところ。と言うのはイサギも40cmを超すと突然、強烈な引きが襲ってきて、ドラグの滑りが悪いと、ハリスが切れたり、口の柔らかいイサギのが口切れを起こす事があるからだ。また、後述するが、カウンターの正確さが必須条件だ。道糸はPEライン3号にリーダー5号前後を2mほど付けておく。
ジャンボイサギ狙いの仕掛け例(作図:TSURINEWS関西編集部・松村)イサギ釣りの道具&仕掛け
この先に付けるのはテンビン、カゴだが、黒龍丸ではテンビン、カゴ、オモリ、クッションゴムのセットが常に船に常備されていて、船内での統一を図るためにも、船に常備されているレンタルセットを使った方が良い。
基本的に出船前の釣り座には、まきエサのオキアミと、テンビンのセットがすでに置かれている。
乗船時にはセットが置かれている(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)先の仕掛けは幹糸、ハリス3号の2本バリ仕掛けで全長は6mが標準。ハリはグレ9~10号などを使用する。こちらも船長仕掛けが船にあるので、船上で分けて貰う事もできるので、最初は船長仕掛けの使用を勧める。
イサギ釣りのエサについて
さしエサ
そして、さしエサもこだわりがある。まきエサは船代に含まれるので、その中からさしエサをピックアップしても良いが、基本的に生オキアミのLL(2L)、3Lといった大粒の1匹刺しで使用する。なので、途中のエサ店などで、事前に2L、3Lタイプのさしエサ用オキアミパックを購入して持参する。半日で2パックあれば十分だ。
尻尾切り
船の乗って釣り座をセットしたら、釣り人がやる作業がある。オキアミの尻尾切りだ。尾羽のすぐ手前の関節の中ほどをハサミでキレイにカットしていく。乗船前に、持参したパックのオキアミを全てカットする事から見老津沖の釣りは始まるのだ。
尾羽手前の関節をカット(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)タナ取りが重要
当日は6時15分の出船で、すっかり夜明けを迎えたすがすがしい快晴の中、沖を目指す。が、陸地もほど近い見老津漁港からすぐ目と鼻の先でエンジンスロー。ここから船長が魚探でポイントの反応を見ながら釣りを始める。
ポイントは天然の岩礁帯が主で、その起伏など変化のある場所に集まる魚を探す。反応があればその潮上から船を流すのだが、ここで重要なのがタナ設定。この釣りでは、船長のアナウンスできっちりと正確に仕掛けのタナを設定する。
当日最初のポイントでは「はい、20mでいこか~」とアナウンス。これは水深ではなくアタリを待つ時のリールのカウンター値である。
釣り方としては6mの仕掛けで船長から「水深20m」と言われたら、まずは8m余分に沈める。そこから一気に20mまで巻き上げてまきエサを振り出す。
船長の指示ダナでヒット到来
アタリを待つ時も「5秒に1回くらいは竿を持ち上げて誘いを入れて」と船長。この時にリールのカウンターが狂っていると、バタバタと船中で釣果が上がりだしても、1人だけ蚊帳の外・・・と言った事態になる。
船長からは最初のタナだけではなく、流しの途中で「はい、15mまで上げて」と、詳細な変更をアナウンスしてくれる。コレは海底の地形や魚の群れを確認しながらなので、確実に素早く従う事。
最初の1流し目も15mまで上げる指示が出て、皆がタナを上げ、まきエサを振り出した瞬間に、グググッと竿先が海面に突っ込むような引きが出た。トモで竿が曲がったかと思えば、永田さんの竿もコココッと小さく震え、その直後にキューンと絞り込まれた。
船中サンノジが連発
ドラグが時折滑るような強引で上がってきたのは、厄介なゲストのサンノジだ。これは潮が止まってしまった時によくヒットする魚だ。
この流しでは全員がサンノジを釣り上げ船長が「これはアカン」とすぐに場所移動。
深場移動でウメイロ連発!
船は徐々に深場に移動し、4回目の流しでは「40m」の指示。「ここはウメイロが出るよ~」と船長のアナウンスがあった直後に、トモで30cm以上の良型ウメイロが上がった。そして、続けて左舷ミヨシでも30cm級のウメイロが登場した。さらに同じ人がウメイロとグレのダブルで釣り上げると言ううらやましいシーンも・・・。
ウメイロとグレのダブル(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)「ウメイロが食べたい」と言っていた永田さんの竿にウメイロがヒットしたのはその次の流しだった。誘いの直後にコンコンと軽快なアタリで、決して重たくはないものの、よく暴れる。25cmほどだったが、嬉しい1尾だ。
念願のウメイロだ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)潮が流れ出し本命イサギ登場
ウメイロが2尾、3尾と上がりだした頃、ようやく潮が流れだして、イサギの本命ポイントへ向かう。指示ダナは25mから17m、あるいは23mから15mと細かな指示が続く。きっちりとタナを合わせていた永田さんの竿は、1流し1回は軽快なアタリをとらえて、イサギを順調に取り込んでいく。
良型イサギのダブルも(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)ただ、潮が本格的に良くなっていないのか、30~35cmの小型が主体で、船長も「今日はアカンなあ」とつぶやいていた。そんな状況が解消され始めたのは、9時を過ぎてからだ。
35cm以上の大型顔見せ
イサギの食い付きは早くなり、サイズも35cm以上が連発、合間には30~40cmの立派なグレもヒットしてくる。
一時はまさに入れ食いとなり、指示ダナへ仕掛けを設定して、まきエサを振り出した直後に竿が舞い込む・・・と言った状況だ。
ただ、サイズ狙いの流し釣りだけに、1流しで1投の状態が続くのでそんなに数は上がらないが、それでも、その時間帯に永田さんは2ケタをクリア。
トモでは大型グレも(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)最終釣果と今後の展望
11時半頃には再び潮が止まり、食いがピタリと止まったところでこの日は納竿とした。結局、永田さんはイサギ27~38cmを12尾とウメイロ7尾、グレ2尾の釣果。船中ではイサギは39cmがトップと、惜しくも40cmには届かなかったが、全体にはまずまずの釣果となった。
黒龍丸の今村船長によると、今季のイサギはやや遅れ気味で本格的に40cm超のジャンボイサギが釣れ出すのはこれからではないか・・・との事。
ちなみに見老津沖のイサギは驚くほど身が分厚く、甘い脂が乗っている事で有名、そして、ジャンボクラスになるとその脂の乗りはさらにすごくなり、絶品のイサギとなる。産卵期までまだ時間があるこの時期だからこそ、身に栄養が溜まっていて美味いのだと言う。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>















