中部エリアのテンヤタチウオ釣り入門 【タックル・テンヤ・エサ・釣り方を解説】
2023年09月15日 11:30
抜粋
関西で人気のタチウオテンヤ。タチウオといえば関東や中部エリアでは、テンビン吹き流し仕掛けを使った釣りが主流だったが、ここ数年はこのタチウオテンヤの人気が沸騰している。理由はいろいろあると思うが、ゲーム性と高確率で大型が狙えるところにある。今回は中部エリアのタチウオテンヤ釣りについて解説してみたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)


テンヤタチウオ釣りのタックル
まず使用するタックルについてだが、ロッドは大きく2パターンに分けられる。6対4~7対3調子の乗せ調子か、あるいは8対2~9対1の掛け調子か。どちらを選ぶかは好みによるが、お勧めは掛け調子でも極端なファストテーパーではない、8対2ぐらいのサオがお勧め。やはりこの釣りの醍醐味(だいごみ)は、繊細なアタリを取って掛けアワせていくことにあると思っている。
ただし、食いが渋いときや波が高いときは、テンヤが暴れすぎない7対3調子ぐらいのサオが有利になる。長さはいずれも2m前後。ずっと手持ちを続ける釣りのため、できるだけ持ち重りのしないものを選びたい。
テンヤタチウオのタックル(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)合わせるリールだが、最近は電動リールを使う人が多い。手巻きであれば、ライトジギング用のベイトリールが使いやすいだろう。手巻きの場合はヒットレンジを把握するため、カウンター付きのものを使いたい。
ミチイトはPEラインの1.5~2号。この釣りは高切れが多い。タチウオの鋭い歯に当たることも原因なのだが、これからの時期、サバフグが大量発生することがある。このサバフグにかみ切られてしまうのだ。したがってイト巻き量は300m以上巻いておきたい。
また1つのタックルが戦力外になっても釣りが続行できるように、予備のタックル、あるいは予備のリールはできるだけ準備しておきたい。
またサバフグ対策として、白いマーカーが入ったイトは避けること。サバフグはこのマーカーをかみに来るようで、単一色のラインは比較的被害が少ないようだ。
ここ数年テンヤタチウオの人気が一気に上昇(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)リーダーはフロロカーボンラインの6~8号を3~5m。ミチイトとはFGノットなど、摩擦系のノットでしっかり結束しておく。本来であれば、このリーダーとテンヤの間にセカンドリーダーとして、12~16号程度の太めのフロロカーボンラインのリーダーやワイヤーリーダーを入れることもあるが、あえてテンヤとはリーダー直結をお勧めしたい。
理由はテンビンフカセやジギングのように、テンヤはタチウオの歯がリーダーに当たることがほとんどだからだ。後述するが、タチウオテンヤはエサを食いに来たタチウオの口の周りにテンヤの大きなハリを外側から掛ける釣りになる。エサを食い込ませるわけではないので、リーダー(ハリス)が歯に当たるリスクは非常に低い。
むしろリーダーと直結する方が、操作性の面で非常にメリットが高い。といってもリーダーカットのリスクがゼロになるわけではないので、予備のテンヤは必ず持参しておきたい。
テンヤ
伊勢湾界隈で使用するテンヤの重さは50~60号がメイン。近年のテンヤ人気を受けて、各メーカーからさまざまなタイプのテンヤが発売されている。だが基本的な形は同じ。オモリになるヘッド部分からエサのイワシを縛り付ける軸の長い大きなハリが出ている。形としてはルアーフィッシングで使われるジグヘッドと同じだが、決定的な違いはハリの向き。ジグヘッドは上向きに付いているのに対し、タチウオ用のテンヤは下向きに付いている。
これは先にも述べたように、エサを食いに来たタチウオの口周りにハリを掛けやすいようにするための構造なのだ。
イワシをセットしたテンヤ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)ヘッドのカラーはグローやイワシ、ゼブラなどたくさん出ているが、ぶっちゃけ色はあまり関係ないように思う。ただし、海が濁っていて海中がローライトであることが予想できる場合は、グローが有効……な気もする。
なおリーダーとテンヤは直結と書いたが、交換しやすいようにスナップサルカンで接続すると便利だ。なおスナップ部分はルアーフィッシングでよく用いるクロスロック式のものが強度があってお勧めだ。
エサ
エサは冷凍イワシがメイン。釣具店で塩イワシなどの名前で売られているが、事前にスーパーなどで買って塩でしっかり締めて冷凍保存しておいてもいい。イワシの大きさは15cm前後のものが最も使いやすいが、大きめのものであれば頭を落として、内臓を取り除いてドレスの状態にしてもいい。そして大量の塩にうずめて水分を抜いた後、ジッパー付き袋などに入れて冷凍保存する。
テンヤは大型のヒット率が高い(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)イワシは水分を抜けば抜くほど身は固くなる。そして身が固くなるほどエサ持ちは良くなる。これが渋いときには仇になることもあるため、やや締めの甘いイワシ、カチカチに締めたイワシなど、エサの固さをいろいろ調整して持参すると、少し渋い状況に当たったときに有利に釣りを展開できるかもしれない。
事前にテンヤにエサをセット
さてここから実釣編だが、まず釣行前日にぜひやっておいていただきたいことがある。それはテンヤにイワシをセットしておくこと。これをするだけで、現場ではかなりの時短になる。
あらかじめイワシをセットしておこう(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)エサの付け方は、テンヤ上部に付いているエサを固定するためのハリに、イワシが真っすぐになるように刺し、付属のワイヤーで頭からぐるぐる巻きつけていく。ワイヤーの端はスナップを付けるアイに巻きつけておく。尻尾まで巻いたら折り返して頭方向に再び巻きつけ、再びアイに残りのワイヤーを巻きつけて完了。
このセットをテンヤの重さ別に2~3個作っておくと、非常にスムーズに釣りをスタートできる。ぜひ実践していただきたい。
誘いのパターン
伊勢湾界隈でタチウオを狙うポイントは、おおよそ60~100mぐらいが多い。船長から使用するテンヤの重さの指示に従い、テンヤを底まで落としていく。
誘いの基本はただ巻きとストップ(ステイ)。電動リールであれば低速で巻くぐらいがちょうどいい。ロッドアクションを入れる必要もない。これはルアーではストップ&ゴーという誘い方。動かして止めての繰り返しだ。
指5本級ともなるとそのパワーは格別(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)これに慣れてくれば少しシャクリを入れてみてもいい。大きなシャクリは必要ない。クイックに小刻みにシャクることを心がけたい。
アタリ&アワセ
タチウオテンヤを始めた人が口をそろえて言うのが、「どこでアワせていいのか分からない」。確かに最初はそうだと思う。アタリは出るが、アワせるタイミングが分からないのだ。
アタリの出方もさまざまだが、最初に出るアタリは小さめであることが多い。これはエサをつついているだけのことが多く、アワせてもほとんど掛からない。このとき決して誘いの手を緩めないこと。タチウオは一度目をつけたエサに、結構執着する。上へ上へと誘い上げてやれば、しつこく追いかけて食い続けてくる。
アワセどころは大きなアタリが出たとき。これはハリの軸を食っているので、ここでシャープにしっかりアワセを入れる。
良型の太刀魚(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)そして比較的多いのが食い上げのアタリ。下からタチウオがテンヤをくわえて持ち上げるのだが、この時サオの穂先からフッとテンションが抜ける。まるでイカメタルで出るようなアタリだ。このアタリが出たら即アワセでOKだ。
しっかりハリ掛かりした後は一定のスピードで巻き上げるだけ。ポンピングはNGだ。指5本以上の大型であれば、時折力強く締め込んでくる。このときはリールを巻く手を止めて、サオでためて耐える。
タチウオが見えて水面に浮かせたら、リーダーを持って抜き上げよう。決してサオで抜き上げようとしないこと。サオの破損につながるし、ハリが外れた場合テンヤがどこへ飛んでいくか分からない危険性もある。
抜き上げられないほどの大型だと判断すれば、船長を呼んでギャフを入れてもらうか、タモですくってもらうようにしよう。
しっかり冷やして持ち帰る
釣ったタチウオはフィッシュグリップでしっかりホールドして、ハリを外した後ははさみでエラを切り、頭を下にして海水を入れたバケツに突っ込んでおく。
5分もすれば血が抜けるので、氷をたっぷり入れたクーラーに入れておこう。しっかり冷やして持ち帰ったタチウオはどう料理しても絶品。指4本以上なら刺し身がお勧め。皮目をバーナーであぶると、香ばしさも加わってうまさ倍増だ。新鮮なタチウオを生食できるのは、釣り人の特権だろう。
季節が進むにつれ数型ともさらに上昇する(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)もちろん塩焼きも最高にうまい。焼きたてにレモンやすだちを絞ってかけてどうぞ。指3本前後の小型なら、少し面倒だが3枚に下ろして天ぷらや唐揚げで。中骨も一緒に揚げて骨せんべいにすれば、ビールのお供に最高。
釣っても食べても最高のタチウオは、初冬までシーズンが続く。ぜひ釣趣も食味も楽しんでいただきたい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>
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