南紀でのジギング&タイラバ釣行でクロムツやマダイなど七目釣り達成【和歌山】
2023年09月22日 06:00
抜粋
まだまだ残暑厳しい9月2日、朝晩は少しは過ごしやすくなり、虫の声も聞かれだした南紀の浦神へジギング釣行。夏の終わりを告げるように台風連発で危ぶまれたが、船長から「ウネリはありますが、なんとか出れそうです」とラインが来た。上手く外れてくれたのでラッキーな出船となった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・田中こうじ)
南紀の浦神へジギング釣行
午前5時、港で用意しているとたいし丸船長登場。挨拶を交わすと「どこから行きますか」と聞かれた。
たいし丸では、最初に予約した人が狙いを決めるシステムとなっており、この日はスーパーライトジギングと五目ジギングで予約していたのだが、「どこから行きますか」とは浅いところからやるのか、それとも深いところからと聞かれているわけだ。
船長に「クロムツはいるの?」と聞くと「いると思いますよ」と回答。「では、深いところから始めましょう」と私。クロムツというと中深海のターゲットなのだが、朝マズメは餌を求めて浅場にいるので、水深100m程で釣れるのだ。僅かな時間が勝負の釣りだが、これが面白い。
45cmクロムツが登場
沖に出て朝日が顔を出すころにスタートフィッシング。PE1.2号タックルにシルバーグロー200gを付けて投入。水深は105mでボトムは岩礁帯とのことだったが、ラインカラーで110mを過ぎても着底しない。やっとボトムが取れた時には130m以上出ていた。
糸フケを取るために20mを早巻きして再びフォールさせるとやはり水深以上にラインが出ていく。ワンピッチジャークで様子を伺うとジグの重み以上にラインの抵抗を感じ、フォールするラインが流され足元に差し込んでくる。かなり潮が早く、かつ二枚潮がきつい感じ。
これは厳しいなと思った瞬間にガツッとバイト。ロッドをあおってフッキングを送り、十分に重みを感じてから巻き合わせを追加した。回収に入るとガツガツと首を振って激しく抵抗してドラグが滑る。最初の1匹目なので慎重にリーリング。ウネリの上下でテンションが抜けないようにファイトした。
中層まで来てもガツガツと抵抗するので、ハチビキかもしれないと思いながらも浮かせると狙いのクロムツ45cm。30cm前後がレギュラーサイズなので、45cmはなかなか出ない。それがこの水深で出るのが朝イチの魅力である。
激流で根掛かり連発
当然、続きをとなるのだが、2.5ノットを超える激流でジグが行方不明に。根掛り連発の状況に2流しでクロムツ狙いは終了。ちなみに釣人はクロムツと呼ぶが、標準和名ではムツという魚。標準和名でクロムツと呼ぶ魚は別に存在する。
ポイントを移動するも反応なし
次は90mラインのフラットなポイント。アマダイとかも混じりますよとアナウンスがあった。これも事前にアマダイが釣りたいとリクエストしていたので応えてくれたのだろう。釣り人思いの良い船長だ。
タイラバも持参しているので、まずは250gのジグを沈めたがノーバイト。船中ではマダイやアマダイが上がった。このポイントも潮が早くてやりにくいが、根掛りがないのが救いである。
このようなポイントではウッカリカサゴやオニカサゴ、レンコダイがよく釣れるのだが、この日は顔を出さず。船長も首をかしげる変な海。
タイラバで47cmマダイ
次の流しでは150gのシンカーにワームを付けたタイラバを投入。PEラインは0.8号と細いので何とかボトムは取れるが、それでも流されてやりにくい。
もう回収して打ち返すかと悩んでいるとカツカツとバイト。とっさにフッキングを送るとしっかりと針掛りした。ゴンゴンと抵抗を繰り返して浮いてきたのは美形のマダイ47cm。
タイラバが的中?
この流しでトモのアングラーにビックバイト。なんとタイラバで大型ホウキハタが仕留められた。この日は、タイラバに分があるのだろうか。青物もタイラバにヒットしていた。
そのような状況なので、私もタイラバタックルを持つことが多く、かつマダイが高活性。タイラバとジグで各1枚追加することができた。いずれも食べ頃サイズで嬉しい。
80cm超えヒラメも顔出し
水深70~90mは魚の活性が高く、アオハタが連発した流しもあって歓喜が途絶えなかった。そんな中でもジグで攻めていたNさんにビックバイト。直前の流しでも大型をフックオフしたので、慎重にファイト。
ボトムで激しく抵抗する魚に誰しもが大型ハタを想像したと思うが、中層を過ぎても抵抗が弱まらない。なんだなんだと注目を集めて浮いてきたのは、大型ヒラメ。計らなかったが間違いなく80cm超のバケモノヒラメであった。
SLJでハタ類
水深50~60mは台風の影響なのか濁りがあって、魚の活性が低い。1つのポイントで粘ることなく移動して叩いていくと、水深40mからポツポツとアカハタが当たりだした。ただ型が小さい。
水深30mを切るようなポイントに移動するとボトムで激しいバイト。一瞬ドラグを鳴らしたが、食いが浅かったのかフックオフ。この流しでは40cm超のオオモンハタが上がっていただけに悔やまれる。
小型アカハタをリリースしながら30cm級を2匹キープしただけで、スーパーライトジギングは低調でストップフィッシング。
最終釣果と今後の展望
私は、マダイ3枚、アカハタ2尾、アオハタ、ムツ、アヤメカサゴ各1尾の8匹をキープ。イトフエフキとイトヒキアジのリリースも入れると七目釣り。
船中では、他にヒラメやメジロ、ホウキハタ、オオモンハタ、アカヤガラ、ホウセキキントキ、サバ、ヨコワ(リリース)なども上がって秋らしく魚種豊富に楽しめた。
今後もハタ狙いは期待大。当日は出なかったがシオ(小型カンパチ)の回遊もある。また、中深海でアカムツやクロムツの高級魚を狙うこともできる楽しいシーズンになるだろう。
<田中こうじ/TSURINEWSライター>