不調続きの宮崎に『メジナ前線』到来? 沖磯でフカセ&ヒラスズキ釣行
2020年04月09日 16:30
抜粋
長らく不振にあえいでいた宮崎県の2020年メジナ事情。それが3月初旬から堰を切った様に好調に転じた。50cmを超える大型の情報をはじめ、20枚、30枚と最盛期を彷彿とさせる好釣果が入ってくるようになった。はやる心を抑え、釣行日を大潮の3月24日に選んだ。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・楢崎人生)


最沖の磯「コバチ」でフカセ釣り
沖磯を目指す渡船(提供:WEBライター・楢崎人生)2020年3月24日。宮崎県日南市油津港から一八宏丸で出航。強風による波とうねりが激しく船が出ない可能性もあったが、一番船は無事に出たとの事で我々も続く。今回は船頭にリクエストして最も沖にある通称コバチへ渡礁。シマアジやイサキの情報も入っていたので、嬉しい外道も視野に入れての選択だ。
ところがいざ瀬に乗ってみると強い波とうねりでメジナ釣りの竿を出せる場所は1箇所、1人分しかない。それも波しぶきを浴びながら、コマセにも波が入り込む始末。竿を出す前にハーケンとロープで荷物を固定し、釣り座も波を考慮して高めに陣取る。
メジナ釣りの先陣は父だ。満潮の潮止まりからスタートなので、潮位が落ちて波の影響が少なくなってきたところで私も竿を出すという算段。私はそれまでの間は安全な岩のくぼみで青物やヒラスズキを狙う。
コバチの磯風景(提供:WEBライター・楢崎人生)コマセにメジナ好反応
潮が動き出したタイミングでコマセに木っ端メジナが湧くようになる。木っ端であれコマセにメジナが湧くというのは2020年になって初めての光景だ。時間の経過とともに木っ端が手のひらになり、手のひらが足の裏になり、さらにキロ級、キロオーバーと湧きメジナのサイズが大きくなっていく。
桜も開花し寒グレ(メジナ)と呼べるかは怪しい季節だが、宮崎の磯にようやく遅い『寒グレ』のシーズンが訪れた事を、身をもって感じた。
ヒラスズキには絶好のサラシ
一方でルアー釣りの私はというと、風と波を避ける為に乗った岩の先には世界遺産級の桃源郷が広がっていた。沖からのうねりが作り出す激しいサラシと、陸側に回り込んだ潮が作り出す淡いが根の形に長く伸びる理想的なサラシのぶつかる地点を見付けたのだ。
ヒラスズキ狙いには絶好のサラシ(提供:WEBライター・楢崎人生)磯のヒラスズキ釣りは、キャストしてなんぼ!というものではない。波をよく観察し、ターゲットは何処にいて、ルアーをどのタイミングで何処に入れて、どのコースをどれくらいのリトリーブスピードで巻き、止め、そして何処で喰ってくるかをあらかじめ頭の中に描いておく。
タイミングを誤ると、サラシの無い場所でルアーが丸見えとなり、それ以降のキャストで見切られやすくなったり、ルアー後方からの流れの方が強く、流れの中でルアーがしっかり動かなかったりする。
狙って獲ったヒラスズキ
左右からの強い流れのサラシがぶつかる最高の喰わせポイントは不運にも足下だ。だが最高の喰わせポイントがあるというだけで十分だ。チャンスは1度でいい。じっと波を観察し続け、ここぞいうタイミングでサラシの切れ目にルアーをキャスト。
仕留めたヒラスズキ(提供:WEBライター・楢崎人生)予想通り足元で潮はぶつかり、沖からの潮を受けてルアーの動きが最大になる。その時、黒い影がルアーを襲った。ヒラスズキだ。絵に描いたような展開で64cmの美しい魚体。作戦勝ちの1本であった。
ヒラスズキ64cm(提供:WEBライター・楢崎人生)フカセではメジナがサイズアップ
ヒラスズキのポイントはひっきりなしにルアーを入れると場荒れするので波を避けながら父の様子を伺う。釣れ始めは木っ端が入れ掛かりだったが、手のひら、足の裏と、湧きメジナのサイズに呼応して釣れるサイズも上がってきている。この数か月間というもの、木っ端や手のひら1枚に一喜一憂していたのが嘘のようだ。
メジナは徐々にサイズアップ(提供:WEBライター・楢崎人生)そのうちにサイズは30cmを超えるようになり、リリースからキープへ転じる。徐々に大きくなってきた湧きメジナのサイズはキロ超えとなった。ところがこのサイズになると賢い為かクワセのアミには反応しない。何とか1枚とタナやウキを調整しつつ攻める。メジナの喰いが遠のいた事もあり、私は再びヒラスズキのポイントへ戻る事にした。
チェイスあるもヒットせず
大潮による大幅な潮位の低下とうねりの収まりが相まってサラシの桃源郷は消滅寸前であった。沖からの強いサラシはまだ若干あるものの、陸側からの潮が喰わせポイントまで強いサラシを作れなくなっている。それでも数分に1度はキャスト出来る強さのサラシが出る。だがチェイスするもののバイトには至らない。ちょっとポイントを大事に温め過ぎた模様。もう少し厚かましく攻めても良かった様だ。
その後、湧きはするもののさしエサに乗らないキロ超えのメジナに悪戦苦闘していると船頭が迎えに来た。風と波がこれ以上強まると回収出来なくなるという。良型までもう一歩、あと一歩というところで無念の磯替えとなってしまった。こればかりは自然が相手なのでやむを得ない。後ろ髪を引かれながらコバチを後にした。
波よけの瀬は生命感無し
波避けの磯(提供:WEBライター・楢崎人生)時間は午前10時30分。降ろされた瀬は確かに波の影響が少なく、テーブル状の足場で釣るには文句無しだが、如何せん潮が入ってこない。それどころか風による波が枯れ葉や枯れ枝を運んでは貯め、潮は淀んであぶくとなっている。コマセを打てども打てどもエサ取りすら寄らない始末。地形が波を防いではくれるが、肝心要の魚や潮の流れまで遮ってしまっては元も子もない。
昼食休憩の間も間断なくコマセを打つがイワシの子1匹浮いてくる様子もない。ヒラスズキを狙えるサラシも無く、青物が回遊してくるような潮の流れも無い。ジグで根魚を狙うも反応無し。釣りをするには快適でも、魚を獲るには厳しい環境だ。
諦めるには早すぎるが、父は正午に納竿。理由は魚が寄らないだけではなく、潮が変わってしまった為だ。潮の色が青黒い色から緑みの青へ変わるとどんな名人でも太刀打ち出来ない。潮が悪くなることは特に珍しい事ではないが、悪い条件の揃った今回は流石に成す術が無い。アカウミガメが水面へ顔を出したのを眺めながら本日の釣りはお開きとなった。
各々がにぎやかな釣果に
キロ超えメジナ(提供:WEBライター・楢崎人生)油津港へ帰港し、皆でクーラーの中を自慢しあう。中型のメジナを枚数で揃えた人。キロオーバーのメジナのみで揃えた人。61cm、5kg超のイシダイを釣り上げた人。メジナ以外にもイカ、シマアジ、イサキ、ヒラスズキと、メジナ前線の南進が遅かった分、海の中はすっかり春になっていた様な華やかな釣果となった。
61cmのイシダイを釣った人も(提供:WEBライター・楢崎人生)長かった宮崎県のメジナ不漁
過去に例を見ない程遅くなった宮崎県のメジナシーズンがようやく開幕した。原因は不明のままだが、3月までかけて前線は無事に宮崎県の南端まで到達した。桜も開花し寒グレと呼ぶにはためらわれるが、宮崎のメジナシーズンは今が盛りだ。まだ暫くは好調を維持しそうなので、コロナウイルスの状況を見つつ釣行の予定を立てるつもりだ。
<楢崎人生/TSURINEWS・WEBライター>















