釣りの名手が欠かさず行う【4つの習慣】 真似をすれば釣りがうまくなる!
2024年02月02日 16:30
抜粋
唐突だが、「釣りがうまい」の条件は何だろうか。様々な事が思い浮かぶが、安定した釣果を得つつ、マナーが良く、釣っている姿に余裕がある人だと著者は考える。では、どのようなことに気を付ければ「釣りがうまい人」になれるのか。今回は、そんな切り口から「釣り」という遊びを考察してみようと思う。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)
記録をつけている
私がこれまで出会ってきた名手たちは、ほぼ必ず何らかしらの形で記録をつけていた。なぜ記録をつけるべきなのかを紹介しよう。
再現性が高まる
ルアーフィッシングの場合、一度ヒットしたパターンには必ず「ヒットする理由」が存在する。また、餌釣りであっても「以前爆釣した釣り方」の再現を行うことで、釣れる確率はアップする。
ただし、「過去にこのやり方で釣れたんだ!」と一つの釣り方に固執するのも良くない……という事も同時に解るようになってくる。記録をつける事は、再現性と柔軟性を考察するのに最適と言えるだろう。
規則性が見つかる
例えば、「漁港A」と「漁港B」という別のポイントで、同じ釣り方をして釣れた場合、「どちらの漁港も堤防のカーブ付近で潮がヨレる」といった「2か所の共通する項目」を探してみよう。
この例が当てはまる「漁港C」という別のポイントを発見できた場合、先の二か所と全く同じ釣り方で釣れたりする。こういった規則性を発見できるのも、記録の楽しみの一つだ。
魚の習性を把握
記録をつけ続けていれば、回遊魚の回遊してくる時間や時合い、居着き魚の着き場所等をある程度把握することが出来る。
その結果、広大な釣り場でもピンポイントで効率よくヒットさせることが可能になるので、周囲からは「うまい人」として認知されるはずだ。
予測が立つ
過去の記録を見返すことで、その釣り場の「釣れ始めの時期」が判るようになる。それだけではなく、時合の予測まで立てることが出来れば、短時間での束釣りも夢ではない。
魚や釣り方を研究している
名手はただ釣りをするだけでなく、対象となる魚を深く研究していることが多い。そして初心者の場合は発想が固くなりがちだが、上級者は発想が柔軟だ。どのような部分を研究しているかを紹介しよう。
魚の生態
対象となる魚がどんな場所に棲んでいるか、繁殖期はいつごろか……といった部分は、名手にとっては常識だ。これらを知ることで、釣れ始めの時期・時間帯・場所・釣り方を予測することが出来るため、周囲に先んじて釣果を手にすることが出来るのだ。
さらには、外道魚の生態も併せて把握・利用することで、本命だけを手中に収めるのだ。
餌/ルアー
あなたは本命が1匹ヒットしたら、その後反応が無くても、ずっと同じ餌やルアーで粘ってしまわないだろうか。こんな時名手は餌やルアーをコロっと変更して、併せて探るタナも変えることで、次のヒットに持ち込むことが多い。
これは、普段どのような餌を食べているかを熟知し、現地で餌となりえるものを的確に把握できるからこその芸当だ。
釣り方
名手は、ウキ釣り・探り釣りといった定番の釣り方だけでなく、日本全国に存在する「ご当地の釣り方」まで熟知していることが多い。ご当地の釣り方とは、例えば著者の住む「瀬戸内のブツエビ(ヌマエビ)を用いたウキ釣り=エビ撒き釣り」や、「東京湾・相模湾で活発なウイリー(擬餌針)釣り」等が該当する。
古くはバス用の小型ワームを海で流用していた釣りが、後のメバリングへと発展したように、「違う釣り」を知ることで自分の釣りに生かすことが出来る。この「別の釣り方を応用する」という考え方は、非常にユニークかつ重要なファクターだ。
周りをよく見ている
名手は常日頃から、周囲をよく見ている。よく釣れている釣り方が自分の釣り方と違うと判断したら、スパっと釣り方を変えることが出来るし、餌釣り師の仕掛けにヒットする魚を見て、使用するルアーやアクションを変更するルアーマンも多い。
水族館で観察
家族連れで水族館を訪れ、釣り人だけが対象魚の水槽の前に張り付いている……身に覚えはないだろうか。実際に生きている魚たちの姿を観察することで気づくことも沢山あるので、是非水族館へ足を運んでみてほしい。
道具へのこだわり
名手は道具へのこだわりも強いケースが多い。詳しく見ていこう。
手入れを欠かさない
海釣りで使用した釣具には例外なく潮が付着するし、川・池であってもヘドロやコケなどが付着する。そのままにしておくとトラブルのもとになるため、名手はどの釣具も丁寧に手入れを行っている。
決まったものを購入
「メーカーは〇〇社の物で統一」や、「針は〇〇社の~~針しか使わない」など、明確な理由の下に同じものを愛用している名手は多い。特に特定の釣りを楽しむ場合、使用するメーカーや道具は自ずと絞られてくるはずだ。
ワンランク良いものを使用
これは予算との相談になるが、例えば5000円のリールと10000円のリールでは、使用感・感度に大きな差がある。また、5000円の延べ竿と20000円の延べ竿では、材質により感度や重さが極端に変わるため、使用感どころか疲労度にまで影響してくる。もはや世界が違うと言っても過言ではない。
上達を目指して長年楽しむつもりであれば、ワンランク上の物を購入したいところだ。釣具ほど「安物買いの銭失い」という言葉がピッタリだと感じるものはない、と著者は思う。
仕掛けを自作
シンプルな胴突き仕掛けやウキ釣り仕掛けを作ることは勿論、こだわり派になるとウキやルアー、果ては竿を自作しているツワモノも存在する。自分の釣り方に合った仕掛けを自作するのは、名手への第一歩と言えるだろう。
マナーが良い
上級者と呼べるアングラーは、自分の釣りを邪魔される行為は大変不快だという事を知っている。そのため、周囲のアングラーに対しても気配りができるのだ。
キャストが上手い
名手は、何度も釣り場に通い練習したであろう熟練のキャスト技術を持っているため、狙った場所にピンポイントで投げ込むことが出来る。そのため、たとえ混雑している釣り場であっても、他人とのオマツリが非常に少ない。これにより、常に自分の釣りに集中できるというわけだ。
ゴミに対する配慮
名手は必ず自前のゴミ袋やマナーボックスを持参していて、足元などがスッキリするように心がけている。そしてそのゴミをきっちり持ち帰っており、「次に訪れた時も綺麗な釣り場で釣りを楽しみたい」という環境保全に対する意識が強い。
声かけ
釣り場に入る時、周囲の釣り人に一声かけて入釣する人たちは、ほぼ例外なく釣りが上手い。声を掛ければ気分良く釣りが出来るだけでなく。自然と会話が生まれ、釣果情報の交換なども行えて一石二鳥だ。また、大物が掛かった時にスっとタモを出して助けてくれたりもする。その姿は実に余裕があり、カッコいいものだ。
今日から実行!あなたも名手の仲間入り
今回紹介した事柄を全て実行できれば、自ずと釣りのウデも上達してくる。その中でも特にマナーは重要な項目なので、是非釣り人一人一人に心がけてほしい事柄と言える。
もし明日あなたが釣行するなら、今からでも対象魚の事を少し勉強し、手入れした道具を持参し、周りを気にしながら釣ってみてほしい。そして帰宅後に釣行記録をつけよう。どうだろう、いつもより釣果が良くなっているのではないだろうか?
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>