季節毎に異なる渓流エサ釣り攻略法を解説 メインターゲットはヤマメ&アマゴ

2024年03月02日 11:30

[TSURINEWS]

抜粋

今回は、ヤマメ&アマゴをターゲットにした渓流釣り釣果アップのための季節別戦略を解説しよう。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

季節毎に異なる渓流エサ釣り攻略法を解説 メインターゲットはヤマメ&アマゴ

解禁直後から3月中旬

3月1日の解禁直後は温暖な九州とはいえ山間部の冷え込みも厳しい。水温も7度前後と低くヤマメ・アマゴの動きも鈍い。特に上流域では寒気が入れば水温3度前後まで落ちて釣りづらい。水温が不安定な時期でもあり水温計も携行したい。

このような状況だと魚たちも少しでも水深のある淵で目の前に流れてくるエサにしか反応を示さない。通常使用するオモリ号数よりもワンランク号数を上げ、ゆっくり仕掛けを流してほしい。わずかな目印の反応があっても早アワセは禁物。タイミングを見計らって遅アワセで間にあう。

早春の釣りは、少しでも水温が高く安定している里川や本流域が面白い。解禁直後でも水温10度前後あり、魚体にサビのないよく肥えた良型の数釣りが楽しめる。

季節毎に異なる渓流エサ釣り攻略法を解説 メインターゲットはヤマメ&アマゴ淵はシーズン初期の定番ポイント(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

ただし、春の釣りは少々やっかいで強風との闘いでもある。特に午前10時以降からの開けた渓流域~本流域はよく風が吹き、軽量仕掛けでは釣りにならないこともしばしば。オモリをワンランク上げるか、目印を水面に沈めて対応したい。それでも釣りにならない場合は風裏にあたる谷あいへ移動も検討したい。

冷え込む早朝は魚の活性も今ひとつ。太陽が昇り始め、水温上昇とともに活性も上がる。経験から、午後からの釣りや水温8度以上だと食いが立つようだ。

エサは川虫に勝るものはないが、低水温で手もかじかみ、事前採取の手間ひまがかかる。もっと手軽にエサ釣りがしたい方は、市販エサのブドウ虫やイクラでもよい。魚も解禁間もないためにスレておらず、お土産になるぐらいの釣果は得られるだろう。

2月下旬から4月

春本番の暖かな気候がしばらく続くと谷あいの山桜が満開となる。水中でも水温の上昇とともに深場で越冬していた個体が、水生昆虫の豊富な瀬へ次々に差してくる。

釣期は、ちょうど初期から盛期の過渡期にあたる。淵と瀬のどちらでも魚信が得られるが、特に淵に流れ込む瀬は見逃せない絶好ポイント。また、尺クラスの大物も、活発に捕食を開始する。

桜が満開になると、水温も10度を超えて安定期に入り、本格的な瀬釣りが楽しめる。本流域での釣りも本格的に始動する。解禁から1か月がすぎれば、市販エサには見向きもしなくなり、スレッカラシが増えて釣りづらくなる。本流域にはクロカワ虫やカワゲラ、渓流域ではヒラコやピンピンなどの川虫に勝るものはない。

4月下旬、周囲は新緑がまぶしく、渓流釣りも盛期にあたり、瀬を中心に狙いを組み立てる。

ヤマメ・アマゴの魚体はサビも取れてシンボルマークのパーマークが色鮮やかで美しい個体が増えてくる。丸々と肥えた個体がそろい、本来兼ね備えるすばらしい引き込きが味わえ、ゲーム性も高まる。

5月

大型連休期間中の有名河川は多くの釣り人が押し寄せ、思うように釣果も伸びてくれない。しかし、スレればスレてくるほど、細イト釣法と川虫の組み合わせが実力を発揮するものだ。それでも釣果がかんばしくない場合は稚魚放流は実施されているが、日ごろ釣行しないB級河川が混み合いもなく、良い思いができるかもしれない。

大型連休をすぎると汗ばむ初夏の気候。水温上昇とともに中下流域ではウグイなどの外道がうるさく、また渓流域では新子サイズが活発化する。特に緩流帯に仕掛けを入れるとエサがいくらあっても、もたない。渓魚は、より低水温を求めて瀬を中心に白泡立つ荒瀬にも定位する。流れと流れが合わさるYパターンや白泡の切れ目を狙いたい。

季節毎に異なる渓流エサ釣り攻略法を解説 メインターゲットはヤマメ&アマゴ増水前の様子(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

特に本流域では稚アユをたらふく捕食し急成長し、超幅広な尺ヤマメ・アマゴが顔を出す。梅雨入りまでの一時期は、渇水期続きで渓魚もナーバスになっている。

そんな狡猾ヤマメには日ごろ食べ慣れている川虫のヒラコの食い込みが絶大。

九州脊梁山地に目を向けると天然ヤマメのマダラやエノハの源流釣りが本格的なシーズンを迎える。気候も下界と比べて1か月近く遅れて進む。源流域では水深10cm程度の超浅場から天然ヤマメが食らいつくシーンを何度も体験することだろう。日ごろエサの乏しい源流で使うエサは、水面に落ちてきたエサに素早く反応するブドウ虫、クリ虫、ミミズで十分反応する。

6月から7月中旬

梅雨に入ると、川も増水が続き、多くのエサが流下してくる。渇水期はあれだけナーバスになっていたヤマメ・アマゴも流れの中を横断無尽に行動し活性化する。

降雨による川の濁りは約50cm先まで見える「ささ濁り」がよい。特に雨後で水位も減水中の笹の葉色をした濁りは当たり日だ。ただし、増水途中の河川や平水よりも50cmも水位が上がれば、危険性が増し、魚も避難するので釣りにならない。脱渓に苦労する流域は避け、いつでも退避できる道路沿いがお勧め。また水はけの良い河川とそうでない河川がある。国土地理院地図で確認し、釣行する周囲の等高線が広ければ水はけもよく釣りやすいだろう。

季節毎に異なる渓流エサ釣り攻略法を解説 メインターゲットはヤマメ&アマゴ増水中の状態(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

そのほか、国交省の「川の防災情報」をネット検索すると、主な水系の雨量や水位が分かり、降雨等の気象予測には「GPV気象予報」が便利。

増水期のエサはミミズが一番。市販でも良いが、尺物狙いだと、匂いの強い天然ドバミミズが良い。また、水の澄んだ時は、ブドウ虫と併用する。ハリもエサに合わせて8~9号の大バリが適合する。以前、透明度が20cmも満たないキツい濁りと増水期に、ミミズをエサにサオを出し、良型をそろえたことがある。

増水期のポイントは流心脇ではなくて、岸近くのタルミであることが多い。増水時は流心底でも流れが強くて魚も定位しづらく、岸近くに避難してることもある。

また、ダム湖を控えている河川や本流域では増水に乗って尺クラスが遡上してくる。堰堤下・滝つぼや遡上中に休憩できる大淵など一発大物釣りが面白い。以前は上椎葉ダムに流れ込む耳川水系が面白かったが、再び水害が発生し、釣りづらくなってしまった。

7月下旬から8月

梅雨明けが宣言されると、渓流は減水し、日中の水温も20度を超えてくる。冷水を好むヤマメ・アマゴにとって水温20度は厳しい環境下にあり、食いも遠のく。

また、本流域や里川ではウグイ・カワムツなどの外道の猛攻にあい、エサの消耗が激しい。これが夏ヤマメ「1里1尾」と言われる所以だ。

釣りが成立するのは、水温の低い朝夕の時間帯や湧水放出量の豊富な河川、そして源流域がよい。具体的には溶存酸素の豊富な瀬の白泡下、発電所放水口、堰堤・滝下が挙げられる。尺物を狙うなら前述の条件になる。

この時期のエサは、川虫の羽化に伴い、頭上から落ちてくる陸生昆虫などを意識している。日ごろ、重めのオモリを多用するブドウ虫やミミズでも、時には軽いオモリを使い、水面下を流下することを意識して狙いたい。

この時期になると、渓流には無数のクモの巣が張り巡らされ釣りづらいことに加え、スズメバチが活発に飛び始める。標的にされやすい黒系のウェアは避けること。もしもに備えて、心配な人はアナフィラキシー補助治療のエピペンを病院で処方してもらうのもよい。

また、この時期は渓流ザオを置き、アユ釣りを嗜むのも良いだろう。真っ黄色の各ヒレと追い星が美しく、スイカの爽やかな香りが夏の訪れを告げる。縄張りの習性を利用して、トモ釣りが一般的だが、近年は、アユミノーや専用ロッドが開発され、アユイングという分野が開かれており、手軽にアユ釣りができるようになり、ルアー派に朗報だろう。

9月

9月になれば、ヤマメは水温の低い上流域から産卵を控え、魚体に赤く婚姻色が現れ、遡上を始める。時折、魚体が黒くサビが出た個体も見られ終盤の装いになる。また、朝晩は、すっかり冷え込み水温も低下し、再び食欲も増し、よくエサを追う光景が見られる。

また、本流域から支流に尺物が差してくる。遡上魚を意識して、遡上を阻害する滝下や堰堤下が狙いめ。尺を超えた大物はペアで行動していることが多いので、アプローチに注意しながら大物との対面を果たしてほしい。

メスは卵を抱き始め、産卵場に適した淵のカケアガリや瀬尻に定位するようになる。ワンランク重いオモリで、ややブレーキを掛けてエサ先行で流すとアタリが増えるだろう。エサはミミズ、ブドウ虫のほかイクラも食いが立つ。

<週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞/TSURINEWS編>

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