【タイラバ入門者が選ぶべきロッドとは?】ヤマガブランクスに直撃インタビュー
2024年04月10日 17:00
抜粋
マダイのみならず多彩な魚種もヒットしてくるとあって人気のタイラバゲーム。タックルのキーとなるタイラバと同様、その重要性を担うのがロッドだ。魚からのアタックを釣り人に伝え、同時に魚に違和感を持たせずヒットに持ち込むか…ロッドに求められる条件は少なくない。そんなタイラバゲームに選んで後悔しないロッドをヤマガブランクス(株式会社 山鹿釣具)の増田さんにインタビューした。
(アイキャッチ画像提供:ヤマガブランクス)
ヤマガブランクスについて
最初にヤマガブランクスについて知らない人のために、少し説明しておきます。ヤマガブランクスは釣竿製造の株式会社 山鹿釣具(熊本県玉名郡和水町)のオリジナルブランドとして2008年に誕生したロッドメーカーです。
釣りザオは工業製品でありながら、製造・検査の肝要な部分は人間の手作業による感覚が重要と考え、ブランクの設計から巻きつけ、塗装、組み立て、出荷まで全てを国内自社工場で一貫生産しています。
常に工場内で設計者と職人がコミュニケーションを取りつつ、より良い製品づくりを目指しているロッドメーカーです。
タイラバゲームに向いたロッドってどんなロッド?
遠くへのキャストや大きなシャクリは必要とされず、一定スピードでの巻き上げが基本となるタイラバゲームでは、ティップ(サオ先)が巻き上げに伴う抵抗をうまく吸収する軟らかさを保ちつつも、感度を失わない適度な張りも秘めたものがベストです。
これは魚がタイラバをついばみ始めたタイミングを感知し、なおかつしっかりハリ掛かりさせるまで違和感を与えないことにもつながります。
また、ベリー(胴)部分はアタリからアワセまでスムーズに移行できる曲がりとパワーを兼ね備えたものがこの釣りに向いているロッドといえます。
ロッド選びで初心者が気をつけること
本来ならば、自分が利用する遊漁船が案内するポイントの水深や潮流速度などを知ることで、使用するタイラバの重量や巻き抵抗に合わせて必要とされるロッドのパワーなどを絞り込めるのですが、初心者にとってはハードルが高い面はあります。
よってライトなものを選んで巻き上げのときに大きな負荷をかけてしまうよりは、タイラバ重量や巻き上げ負荷に幅広く対応できるものを選ぶ方がいいでしょう。
また、船上での揺れはラインを通してタイラバにも伝わり、海中での動きが不安定になります。ある程度長さがあるロッドだと、ロッドの曲がりが追従して揺れ幅を軽減してくれるのでタイラバも等速で巻き上げることができます。
なお、余談ですがせっかく購入したロッドはロッドフォルダーに置くなど取り扱いには気をつけるほか、魚を取り込むときもロッドを立てすぎてティップだけが急角度で曲がる状態にしないよう気をつけましょう(折れにつながります)。
釣り終えた後のメンテナンスも重要、塩害による腐食を防ぐためにも真水で濡らしたタオルで拭き、乾いたタオルで拭き上げておきましょう。
初心者におススメの1本
最初に選んで後悔しない、自信を持ってお勧めできる1本は『シーウォーク タイラバ 70AT (オートマチック)』です。このロッドは乗せ調子を研ぎ澄ましたオールラウンダー・タイラバモデル、1本で様々な状況に対応したい人にはオススメです。
小さな前アタリに違和感を与えず本アタリに繋げ、巻くだけで自動的にフッキングまで持ち込む、その名の通りオートマチックかつスムーズなフッキング、懐深く曲がりこみながらしっかりと浮かせるリフトパワーも持ち併せています。
また7ftのロングレングスとスムーズな追従性能がリトリーブ時の船や波の揺れを吸収してくれるので、魚に警戒心を与えない安定した等速巻きをアシストしてくれます。
・全長:2143mm
・仕舞寸法:1624mm
・自重:134g
・継数:2pcs(グリップジョイント)
・推奨水深目安:水深30~100m程度 (潮流など各種条件による)
・Lure: 60〜150g (Tairubber)
・Line: PE 0.6〜1号
シーウォーク製品シリーズ紹介
2023年に新しくなったシーウォーク・タイラバシリーズでは、従来のパワー別のラインアップ構成ではなく、ロッドごとの個性を際立たせ、スタイルや状況にマッチするように厳選した4機種を揃えています。
前述の『シーウォーク タイラバ 70AT (オートマチック)』だけでなく、特徴的なエリアに対応するための魅力的なシリーズを展開しています。
『シーウォーク タイラバ 611D(ディープ)』は、ヘビーウェイト・タイラバを使用して水深100mを超えるゲームにも対応する深場攻略用の状況特化型モデルです。
『シーウォーク タイラバ 72S(センシティブ)』は浅い水深でのドテラ流しから、潮流が弱くライン角度が立ち気味の場合など、狭く限られたバイトゾーンの中で小さくついばむようなアタリを絡め掛けなければならないシチュエーションで真価を発揮するスーパーセンシティブモデル。
『シーウォーク タイラバ 60F(ファスト)』は高感度かつアグレッシブなゲーム展開を求めたカーボンソリッドティップ搭載モデルで、状況に合わせてタイラバ・ジグの2パターンで攻略するスタイルもオススメです。
新製品ピックアップ
最後に新たに登場した注目の新製品を増田さんに伺ったので紹介します。近海ボートゲーム用ライトジギングシリーズ「シーウォーク」に新たなシリーズ「シーウォーク・キャストジギング “スイム&スキップ“」が登場。
メタルジグやプラグ、ジグヘッドなどをキャストし、広範囲を効率よく探るための性能を突き詰めたシリーズで、71MLと73Mのパワークラス違いの2機種をラインアップされています。
71MLはスムーズな巻き心地と低速から高速域まで安定したリーリングを重視したキャスティングモデルで、73Mはアクション重視の手返しの良さを求めたキャスティングモデルという位置づけです。
SeaWalk Cast-Jigging SS 71ML
・Lure: Cast Weight : オーバーキャストMax 40g (アンダーキャスト : Max 60g)
・Line: Max PE 1.5
「SeaWalk Cast-Jigging SS 71ML」は、ブレードジグやメタルバイブ、インチクで多魚種を攻略しつつ、砂地エリアでは巻き感度の高さを生かしてジグヘッド+ワームを使用したヒラメ・マゴチ狙いにもオススメ。
SeaWalk Cast-Jigging SS 73M
・Lure: Cast Weight : オーバーキャストMax 60g (アンダーキャスト : Max 80g)
・Line: Max PE 2.0
「SeaWalk Cast-Jigging SS 73M」は、回遊魚のナブラ撃ちから、岩礁帯におけるヘビーウェイトジグヘッド+ワームのワインドやリフトアンドフォールなどで狙うロックフィッシュなど1本で多彩なスタイルをカバーするオールマイティーモデル。
<村松剛/TSURINEWS編集部>