【東海2020】人気急上昇アマダイ釣り テンビン&タイラバ釣法を解説
2020年04月19日 11:00
抜粋
近年、人気急上昇中のアマダイ。中深海の貴婦人とも称されるその風貌もそうだが、その味については満場一致で最高ランクの星が与えられることだろう。今回はそんなアマダイについて、タイラバとエサ釣りの両面で解説してみたい。
(アイキャッチ画像撮影:週刊つりニュース中部版編集部)


アマダイの生態と食味
アマダイはスズキ目キツネアマダイ科アマダイ属に分類され、主に水深60~200mのいわゆる中深海エリアのターゲットだ。
お茶目な顔のアマダイ(撮影:週刊つりニュース中部版編集部)分布としては、太平洋側、日本海側どちらにも生息している。主に食用とされているのは、アカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイだが、最もポピュラーなのがアカアマダイだろう。釣り人の間でアマダイといわれているのは、このアカアマダイだ。
またシロアマダイはアカアマダイよりに浅い水深を好み、30~60mラインで釣れることが多い。アカアマダイよりも希少価値が高く、幻扱いされている地域も多い。
通常狙うアカアマダイは砂泥地を好み、普段は砂に潜って目の前を通過するエサに食らいつく。決して上までエサを追い回すようなことはないため、タイラバにしろテンビンフカセにしろ、いかに底スレスレをじっくり攻めるかがキモになる。
その食味は絶品のひと言。京料理では若狭グジと言われ、若狭湾で水揚げされたアマダイが京都に運ばれていたことから、京料理の一品として認知されている。
アマダイ狙いの2大釣法
そんなアマダイの釣り方だが、今回紹介するのは従来のテンビンフカセと人気のタイラバだ。テンビンフカセは日本海や遠州灘で幅広く行われており、時期によっては手堅い釣法といえる。
タイラバは深場のマダイ狙いでよくアマダイが交じることから、タイラバのターゲットの一つとして認知されるようになってきた。釣行の際、あくまで本命はマダイだが、アマダイは裏本命的な存在と認識している人が多いようだ。
未開拓も多いフィールド
エサ釣り、タイラバともに日本海ならイチオシが、石川・能登エリア。特に富来沖は近年開拓が進んでおり、青物のオフシーズンにアマダイを狙うことが多いようだ。また福井・小浜方面ではタイラバでマダイと合わせて狙うことが多いようだ。
平洋側に目を移すと、やはり遠州灘は外せない。エサ釣りメインの船がほとんどだが、過去の実績を見るとメジャーフィールドといっても過言ではないエリアだ。
また三重県の紀東方面では、アマダイ専門という船は少ないが、ディープタイラバでマダイや根魚と合わせてアマダイを狙っている。どのエリアも魅力いっぱいだが、アマダイ狙いのタイラバが発展途上の段階であることも間違いはない。
テンビンフカセでの釣り
好場に当たれば数も(撮影:週刊つりニュース中部版編集部)タックル
テンビンフカセ用のタックルは、サオが1.8~3m前後で、やや先調子気味の7対3前後がお勧め。100号以上のオモリを使うので、オモリ負荷表示は80~100号のものを選ぼう。ただし、食い込みを重視して穂先は軟らかめのものがお勧め。
合わせるリールは小型電動リール。オモリが重く水深も深いので、電動リールは必須だ。ラインはもちろんPEライン。2号前後を最低でも300mは巻いておきたい。穂先絡みを防ぐために、必ず先イトにフロロカーボンライン5号を3~5mは接続しておくこと。
テンビンフカセ仕掛け(作図:週刊つりニュース中部版編集部)仕掛け
仕掛けだが、45cmほどの片テンビンを介し、全長1mほどの吹き流し仕掛けをセットする。ハリス3号の2本バリ仕掛けで、ハリはチヌバリの4号前後か伊勢尼の10~11号。
なおイサキやアジで使われるクッションゴムやコマセカゴは使わない。エサはオキアミが一般的だが、エサ取りが多いときはイカの切り身を使う。
エサはオキアミが一般的(撮影:週刊つりニュース中部版編集部)釣り方
先にも少し述べたが、アマダイを釣ろうと思うと、いかに底スレスレを攻めるかがポイントになる。テンビンフカセの場合はオモリが着底したら50cmほど持ち上げ、2本のハリが底を引きずるようにして待つ。
仕掛けを上げ過ぎると、極端にヒット率が下がってしまうので気をつけたい。そのためこまめに底を取り直し、常にエサが底を流れることを意識しておこう。
こまめに底を取る(撮影:週刊つりニュース中部版編集部)アタリの出方
テンビンフカセの場合、アタリは一気に穂先を持っていく。元々エサを底にはわせているので、アタリ=ハリ掛かりと思って良く、向こうアワセで十分だ。決して口の弱い魚ではないが、高速での巻き上げはご法度。慎重に巻き上げよう。
タイラバでの釣り
タイラバでゲット(撮影:週刊つりニュース中部版編集部)タックル
タイラバだが、これは従来のタイラバタックルで十分。ただし、使用するシンカーが最低でも100g以上なので、深場用のロッドを選ぶと無難だ。リールは小型ベイトリール、ラインはPE0.6号…と言いたいところだが、慣れていない人なら0.8号がお勧め。
潮の抵抗や水切れなどを考えると、細ければ細いほど有利なのは間違いないが、極細PEラインはちょっと何かに擦れるだけで破断してしまう。ラインは最低でも300mは巻いておく。
タイラバタックル(作図:週刊つりニュース中部版編集部)リーダーはフロロカーボンラインの3~4号を5~6mほど。メインのPEラインと、摩擦系のノットでしっかり結束しておこう。
ヘッド&ネクタイなど
使用するタイラバヘッドだが、高価でも断然タングステンが有利。そのシルエットの小ささとフォールの速さ、そして絶対的な感度の良さは、鉛にはないアドバンテージを有する。100~200gまでを用意しておきたい。
タイラバシステム(撮影:週刊つりニュース中部版編集部)ただし、高価ゆえにそういくつも用意できるシロモノではない。鉛を中心に用意し、ここぞというときにタングステンを投入するのもアリだ。
ネクタイやスカート、フックと言ったシステムだが、ネクタイはストレート系、カーリー系など各種。深場なのでグロー系のネクタイはあった方がいい。またトレーラーとして、メバルやアジ用のワームを付けるのもいい。フックがリーダーを拾うエビを防いでくれるし、におい付きのものなら集魚効果も期待できる。
釣り方
タイラバもテンビンフカセと理屈は同じだ。ただし、タイラバは常に動かさなければならない。したがって巻き上げは底から5mまでを意識しよう。1巻きで70cmのベイトリールを使っているなら、着底してから7~8回転が目安。
これを繰り返し、ある程度探ってアタリがなければ、回収するか一気に20m以上巻き上げて再び落とす。これは着地点を大きく変えて探るエリアを変えるという意味がある。底付近をしつこく狙ってアタリがなければ、いったん大きく巻き上げて着地点をずらしてやるのだ。
流しすぎはNG
ただ、タイラバの場合は船をドテラ流しにすることが多い。ドテラ流しとは、船を風や潮に任せて横流しにすること。風や潮がなく、あまり船が流れない場合は前述した釣り方でいいが、ある程度船が流れる状況なら、ラインは自分の前方に伸びていく。ラインにあまり角度がつきすぎると釣りにくいので、ある程度角度がついたら回収しなくてはならない。こんなときは、着地点を大きく変えるという意識は持たなくてもいいだろう。
アタリの出方
タイラバも同様。アマダイの場合、アタリのほとんどは着底からの巻き始めで出る。マダイと同様、しっかりティップが入って重さが乗るまで巻き続けることが肝心。間違ってもアタリの途中で止めることのないようにしたい。
引きの特長
さて、アマダイ引きの特徴として、中層でのひと暴れがある。外道の多いこの釣りにおいて、掛かった魚が本命かどうか見極める手段の1つだ。底で掛かったアマダイは、上げてくる途中水圧変化に追いつかず、浮き袋が膨張してしまうことが多いが、水深の中間地点でひと暴れすることが多い。
これはアマダイ独特の抵抗のようだ。カサゴやハタ類であれば、水圧変化で浮き袋が膨張すると重いだけで、抵抗することはあまりないが、この抵抗で一気にアマダイ率が高くなり、アングラーの期待値も一気に上昇するわけだ。
素敵な好ゲスト
テンビンフカセもタイラバも、この釣りでは本命よりも圧倒的にゲストのヒット率が高い。嫌われ者もいるが、そのほとんどが歓迎できるゲストばかりだ。
その筆頭がキダイ。レンコダイと呼ばれる方が多いが、比較的深場に住むこの魚はマダイよりうまいという人もいるほど。大きくても40cmまでだが、タイ系独特のたたくような引きと食味で人気が高い。
ゲストの筆頭はキダイ(撮影:週刊つりニュース中部版編集部)またアオハタのヒットも多い。ハタ類にもかかわらず砂泥地に多いこの魚は、なんといってもその味が魅力。50cm近い大型もヒットする。
砂泥底ではアオハタも(撮影:週刊つりニュース中部版編集部)ほかに根が近くにあればウッカリカサゴやアヤメカサゴ、もちろんマダイもヒットしてくるので、アマダイ一本に絞るよりも五目感覚で楽しむ方がいいかもしれない。
良型のウッカリカサゴ(撮影:週刊つりニュース中部版編集部)お勧め料理
あまり刺し身にすることのない魚だが、三枚におろして薄く塩を振り、キッチンペーパーでくるんで2日ほど寝かせると、アマダイの名にふさわしいねっとりとした甘みの刺し身が味わえる。
またウロコ付きのまま切り身にし、小麦粉をまぶして揚げるとウロコが立って見事な松笠揚げの完成だ。身の甘さとウロコのパリパリした食感がたまらない。
他に昆布締め、塩焼き、煮付け、潮汁など、どんな料理にしてもおいしいアマダイ、ぜひ釣って食べてその魅力を堪能していただきたい。
<週刊つりニュース中部版編集部/TSURINEWS編>









