【プロフォンドストーリー 第三弾】フィネスタイラバ──潮を制する“巻かない”魔術

2025年08月16日 10:00

[釣りの総合ニュースサイト「LureNewsR(ルアーニュース アール)」]

抜粋

瀬戸激流域の難敵・マダイを攻略する、唯一無二のアプローチ

レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール

加来匠(かく たくみ) 中国&四国エリアをホームグラウンドとし、メバルやアジ、根魚全般の釣りを得意とする生粋のソルトライトリガー。レオンというのはネットでのハンドルネームとして使い始めたが、いつの間にか、ニックネームとして定着。ワインドダートやSWベイトフィネスなどを世に広めた張本人、新たなスタイルを常に模索中! 「大人の遊びを追求するフィッシングギアを提供する」ことを目的としたプライベートプロダクション「インクスレーベル」代表もつとめる。
潮流の聖地、大畠瀬戸へ。

今回は、近年フィネスタイラバという釣法で多大な実績を上げている若きアングラー、檜垣敦也に密着した実釣ロケをお届けする。

舞台は山口県大島郡・大畠瀬戸。明治期から全国に名を馳せるマダイの好漁場であり、連日、遊漁船やプレジャーボートが押し寄せる激戦区だ。潮は速く、魚影は濃い。しかし一度スイッチが切れれば、何十年釣り場を見てきたベテランでも容易に口を使わせられない。

今回は、そんな難攻不落の海域に挑むのは、フィネスタイラバ生みの親でありSABIA PROFOUNDOの監修者でもあるDSK FGS松木大輔船長の薫陶を受け、この釣法を日々磨き続ける若き実力者、檜垣敦也。師と共に作り上げた唯一無二のメソッドと、それを具現化した専用ロッド──この二つの武器の真価に迫る。

挑む男──檜垣敦也

檜垣は松木キャプテン率いる遊漁船「DSK FGS」の“中乗り”として日々海と向き合い、潮を読む感覚と魚を仕留める引き出しを磨き続けてきた24歳。年齢こそ若いが、その腕前は師匠である松木キャプテンをも唸らせる。

松木キャプテン

彼が得意とするのは、巻きの限界を極めたデッドスローリトリーブ、そして時には一切巻かずに潮に任せる“完全ドリフト”という極端な間の取り方だ。その精度は、激戦区の場慣れしたマダイの口をこじ開けるほどで、乗船するたびに竿頭を獲ることも珍しくない。

武器はフィネスタイラバ専用機

檜垣が手にするのは、フィネスタイラバのために松木キャプテンとINX.labelが作り上げた専用機、FXB-TS70/PF PROFOUNDO。

ラインはPE0.6号、リーダーはフロロ4号。タイラバシンカー80g〜120gに、ネクタイは潮にしっかり馴染むタイプを各種用意。

この組み合わせにより、潮圧をロッド全体で感じ取りながら、ネクタイの存在感を極限までナチュラルに演出できる。まさに「潮と同化させる」ためのセッティングだ。

実釣の幕開け

当日の潮は1.5〜2ノットとしっかり走り、水深は30〜70m。

魚群探知機には確かな反応が映るが、開始3時間は4人全員が沈黙。この状況下で檜垣は、小まめなネクタイのタイプ・カラーのローテーションを繰り返し、潮の厚みや変化をロッドを通して探る。

やがて、オレンジ×黒ゼブラのビッグネクタイが潮に絶妙に馴染む感触を掴むと、檜垣の集中力は一気に高まる。その瞬間から、激流のマダイ攻略が始まった――。

実釣3連発──激流の真鯛を引きずり出す

今回の釣行は、GoProによる船上撮影でその一部始終を記録しており、この記事と連動動画で檜垣のロッドワークやリーリング、食わせの間合いを実際に確認できる。言葉だけでは伝わりにくい“巻かない釣り”の間合いが、映像でははっきりと見て取れるはずだ。

【HIT1】掛け損ないからの追わせ成功

ネクタイにまとわりつくような追従を察知。一度掛け損なうも、慌てずに極限スローへ移行し追わせ切る。食わせたのは40cm後半のマダイ。駆け引きの妙が光ったファーストヒットだ。

【HIT2】ボトム直後の速攻バイト

ボトムから数回転のリトリーブで、いきなりネクタイをかじってきた40cmあるかなしかの元気な個体をキャッチ。潮圧下でも安定姿勢を維持するプロフォンドのブランクスが、確実なフッキングを可能にした。

【HIT3】ぬる〜っと現れた大鯛

残る3人が沈黙する中、檜垣は「ふわあ〜〜、ぬる〜〜〜っとした違和感で大型のチェイスだと確信した」と語り、手に伝わる感触を頼りに得意のデッドスローでじっくり追わせ、ついにバイトに持ち込み60cm超の大鯛を仕留めた。

映像では、竿先のわずかな動きとリーリングテンポの変化から、大鯛との間合いを詰めていく檜垣の技がよくわかる。この迫力ある一部始終は、ぜひ連動動画でご覧いただきたい。実際のテンポやロッドワーク、魚との距離感が手に取るように伝わるはずだ。

筆者レオンの考察

もちろん、タイラバは巻いて釣るメソッドが基本であることに変わりはないし、時としてかなりの早巻きが功を奏することもある。しかし瀬戸内の激流域では、二枚潮や三枚潮が発生したり、流れの方向が刻々と変わるなど極めて複雑だ。したがって船の立て方や流し方、スパンカーやエレキコントローラーの有無、そして船長の操船方針によっても、釣り方は大きく変わってくる。

マダイの食餌スタイル

そして、フィネスタイラバの「一つの要諦」であるデッドスロー巻きやロングポーズといった“巻かない釣り”が有利になる背景には、紛れもなくマダイの食餌スタイルがある。これは私が渓流トラウトやメバリングでも幾度となく経験し、結果的に「巻かないメソッド(ドリフトのみ)」を選択することが多くなった理由と一致する。つまり、彼らは常に餌(小魚など)を追っているわけではなく、川の流れや潮流に乗って流れてくる「流下ベイト」を待ち受けて捕食するタイミングも非常に多いのだ。

今回のロケで目の当たりにした成果に加え、私自身が昔経験してきた「かぶせ釣り」や「ビシマ釣り」、そしてタイラバの原型とも言えるオブリ玉を用いた「くり手釣り」などの真鯛釣法、さらには広島県竹原地方のマダイ一本釣り漁師から聞いた「真鯛はホンダワラなどの流れ藻に着く」という知見などを総合すると、マダイも“流れに乗って運ばれるものに依存する食性を強く持つ魚”であると確信できる。

「巻く」目的

また、タイラバにおいて「巻く」という行為には、二つの目的がある。

ひとつはルアーを泳がせ、小魚に見立てて誘うため。もうひとつは、バーチカルスタイルでターゲットが定位するレンジを探るためだ。

そしてこの「定位するレンジ」とは、すなわち「餌が流れてくる層」でもある。これを正確に把握できれば、巻くよりも流す方が有利となる場面が存在するのは当然の帰結である。檜垣敦哉君は、この理論を言語化するには至っていなかったが、試行錯誤を重ねた末、結果的にタイラバの常識を広げるメソッドに到達した。素晴らしい釣りセンスの持ち主であると感心させられたし、今回の映像からもその様子がはっきりと伝わってくる。

GoProによる専任カメラマンなしの撮影ではあるが、その核心部分は十分にご覧いただけるはずだ。

関連情報

檜垣敦哉 実釣ロケ(YouTube)

出典:YouTube「INX tv」

過去記事

第1弾:SABIA PROFOUNDO 誕生ストーリー

【SABIA PROFOUNDO】―それは名機が「陸」から「沖」へと翼を広げた証明である

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【PROFUNDO開発ストーリー Part.2】INX.label初のオフショアモデル「FXB-TS70/PF PROFUNDO」誕生の裏側に迫る

 

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